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皆様、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお付き合い下さいませ。
年末に次世代ゲーム機が出そろい、また今月にはパソコンのOSやオフィスソフトもメジャーバージョンアップを控えているなど、今年はユーザーインターフェイス、ユーザビリティーの世界でも話題には事欠かない気がします。個人的にはゲーム機で市民権が得られたペンや指などを使った直感的な操作システムが、パソコンでもようやく普及の兆しを見せてくれるのではないかと期待をしています。いずれにせよ、新しいモノ好きとしては、楽しみな一方、お財布が心配な1年になりそうです。
さて、閑話休題。前々回の記事で、「とにかく取扱説明書がなくても使える製品を目指す、では上手くいかないのでは?」という提案をしました。しかし、その具体的な理由について、字数の都合でちゃんと触れられていなかった気がします。なので、今回はこの件についてもう少し例を挙げてみたいと思います。
昨今はご自宅にADSLや光ファイバーなどブロードバンド回線をひいている方も多いのではないかと思います。こういったサービスを申しこむと送られてくるブロードバンドルーターという装置には、誰にでもインターネット開通までの設定ができるよう、大きめのシートに手順を記載したものを添付することが増えてきています。通常の取扱説明書とは別に「らくらく設定ガイド」的な名前のものです。実際こういったシートを参考にインターネット開通までこぎつけた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。確かに、これらには「○○のケーブルをつなぎスイッチを入れます」、「△△のランプが点灯したら次へ進みます」など必要最低限の手順や確認事項がステップ毎に記載されており、大抵の場合はその通りにすれば目的は達成することができます。私としては、メーカーの取扱説明書担当者の方にも、そしてユーザーの皆さんにも、ここでもう一頑張りして欲しいなと思います。例えば、今つないだケーブルは信号伝達用なのか電源供給用なのか、△△のランプが点くというのは何を意味しているのか、といったある程度の背景理解をここでした方が後々のためだと思うからです。ブロードバンドルーターは自宅ネットワーク(LAN)内の接続、ルーターからプロバイダー(WAN)への接続、モノによっては無線LANやIP電話といった機能を司る複合的な機器で、しかもほとんどの設定はインターネットブラウザを通して行います。単に「こういう画面が出てきたら、こう入力せよ」的な解説だけでは、各操作が自分のパソコンから世界中のネットワークサーバーまでの経路のうち、どの区間に関するものを触っているのか意識せず終いです。とりあえずその場は「Yahoo!が見れた!」と大喜びですが、ある日トラブルが発生した時に、それがパソコンからルーターへのケーブルの問題なのか、ルーターがプロバイダーにつなげられなくなっているのか、単に目的のWebサイトが停止しているのかといったことが自分で診断できず、ただ「インターネットが見れない!」となってしまうのです。
ご存じの通り、ルーターに限らず、パソコンやインターネットは365日いつでも安定して機能してくれる、という状況にはまだ届かないのが現状です。HDDはある日突然壊れますし、ウィルスや情報漏洩のリスクに関しても無関心ではいられません。そういった背景知識を適切なレベルで提示するのに取説(あるいは“らくらくナントカシート”の類も含む)は適切な手段ではないかと思います。またユーザーの側でもそういった背景もある程度は知っておこうという姿勢を持っていた方が、いざという時の問題解決がずっと楽になるはずですし、そもそもデータ損失、漏洩といった深刻な事態を未然に回避できる可能性もずっと高まると思うのです。
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