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第48回 BOPプロジェクト [コンセプト編] リコーBOPプロジェクトの志とは?

コンセプト編 企画準備編 現地展開編

圧倒された人々のエネルギー

2010年7月、瀬川秀樹はインド・ビハール州の農村ソラート(Saurath)で村の人たちと話し合っていた。インドの北部、ネパールとの国境に近い村。雨期が終わったばかりだったが、思ったほど暑くはなかった。村の人たちは「家族のこと」「町のこれから」「子どもたちの未来」などについて、さまざまな想いや希望を語ってくれた。月収1万円以下で暮らす人がほとんどで、出稼ぎに出る人も多い。しかし、人々の意欲はあふれんばかり。決して「豊か」とは言えない村だが、瀬川はそのエネルギーに圧倒されたという。

インド・ソラート村で人々と語り合う瀬川
インド・ソラート村で人々と語り合う瀬川

瀬川秀樹
「インドでは人々のエネルギー、
たくましさに圧倒されました」
(瀬川秀樹)

瀬川は、総合経営企画室・新規事業開発センターの副所長。なぜ、インドの農村に赴いたのだろうか?「BOPプロジェクトメンバーの滞在先を探しに行ったのです」と、瀬川は言う。「BOPプロジェクト」の「BOP」とは「Base of the Pyramid」の略で、「世界の人口65億人のうち、年間所得が3000ドル(約24万円)以下の約40億人の層」を指す。「一言で説明するのは難しいのですが、この層を抱える村や町での社会貢献活動と、リコーの企業としての成長の両立を目指すプロジェクトが『BOPプロジェクト』です」と、瀬川は言う。

リコーが考える「BOPプロジェクト」とは

「BOPビジネス」という言葉は、2009年に経済産業省が「BOPビジネス支援センター」を設立する前後からよく耳にするようになった。「しかし『BOPビジネス』という言葉を使うと、『貧困層を生産拠点やボリュームゾーンととらえ、そこでビジネスを展開していく』という狭い意味にとらえられがちなので、私たちは『BOPプロジェクト』と呼んでいます」と、瀬川は言う。

BOP層

「それは、このプロジェクトの方向性についてメンバーで話し合っていく中で、『自分たちの製品を現地で安く作り、安く、大量に売ることで社会貢献を』という発想ではなく、『現地の人たちにとってのサステナブル(持続可能)』とは何か、リコーがすべきことは何かについて、現地を訪問してゼロから考えていこう、と決めていたからです」。そのメンバーとは、数年前からBOP層での社会貢献に関心を持ち「リコーで何ができるか考えよう」と、口コミで集まった社員。2008年10月には6名で「志チーム」を発足し、現在の、CSR室と新規事業開発センター協同の「BOPプロジェクト」へと発展させてきた。

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