リコー製品のここが知りたい
「GR1」の魅力を徹底的に解剖し
リコーは、GRレンズに代表されるように、銀塩カメラメーカーとしての「レンズの技術」を持っている。また「DC-1」以来、デジタルカメラの技術とノウハウを蓄積してきた。野口は「これらの技術を駆使すれば、お客様が求める高画質なコンパクトデジタルカメラが実現できるはずだ、と考えたとき、『GR DIGITAL』の企画がキックオフされました」と言う。
企画はまず、ユーザーが持っている「GR1はすごいよね」という気持ちを明確化することから始まった。「GR1は、写真が趣味というアマチュアの方だけでなく、プロカメラマンにも評判でした。その理由を探り、目標値を明確にして関係者で共有することからスタートしなければならないと思いました」と野口は言う。「GR1」を持つ人をはじめ、カメラ雑誌を購読するような「ハイエンドのアマチュアカメラマン」、さらにはプロカメラマンやジャーナリストなど、写真やカメラに「一言」持つ方々にリサーチを行った。
持っていて「感動できる、頼りになる」カメラに

「GR1」とのツーショット。
「GR DIGITAL」は一回り小さい。
ハイエンドユーザーの「注文」は厳しかった。「高画質」は当たり前。「A3以上のカラー印刷が可能」「四つ切以上の銀塩プリントが可能」――つまり、雑誌の見開き全面のグラビア写真や、写真展で展示するためのプリントが可能ということだ。具体的には「人物の、髪の毛1本1本がわかる」「周辺部も明るく、歪みがない」「空をバックに樹木を撮影しても、葉のまわりに紫色のフリンジが出ない」など…。
「皆さん、それぞれの分野でカメラに詳しい方たちばかりです。『開放での周辺光量低下は許せるが、絞ったときに周辺光量が上がらないのはダメ』というように、それは詳細にわたり、ノイズ、色調・階調、色収差など、あらゆる点において厳しい意見が出ました。私たちが今まで感じてきたことが裏付けられ、『なるほど』『やっぱりそうか』と思いました」と野口は言う。
「コンパクトである」ことも当然のことだった。「今だ!」と感じた瞬間シャッターを押せる――デジタル一眼レフカメラにはない機動性が求められるのだ。さらに「ファインダーの見やすさ」「撮りやすさ」「構えやすさ」「持ちやすさ」など、操作性や質感にもこだわりがあることがわかった。「『シャッターボタンを押したときの爽快感が欲しい』『枕元に置きたくなるカメラに』というご意見もありました」と樋口は言う。コンセプトは決まった――「『GR DIGITAL』とは、持っていて感動できる、頼りになるデジタルカメラ」だ。それは具体的には、以下の5点にまとめられた。
- 圧倒的高画質
- 携帯性の良い薄型小型ボディ
- 道具としての信頼性
- 操作性の高さ、快適な操作感
- 長く愛用したくなること
それらはスペックへと落とし込まれていった。