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第12回 感動できる高品位コンパクトデジタルカメラ「GR DIGITAL」 [高信頼性編]長く愛される魅力をつくり出したものは?

目指したのは「コンパクトで信頼度の高いカメラ」

伊東 馨
「堅牢性を出すためにマグネシウム合金ボディにこだわりました」
(伊東 馨)

デジタルカメラは「道具」だ。しかも「表現する者」にとっては、自らの「想いや思想」を具現化する「武器」と言うべきもの。だから「道具として愛すべき存在感」にも人それぞれの「こだわり」がある。撮影した画像が高画質であることは当然の前提として、だ。もし「愛機」としてずっと大事にしようと思った道具がすぐに壊れてしまったらどうだろう?その道具への信頼感は瞬時に失われるだろう。「GR DIGITAL」開発スタッフは、「道具としての信頼感」を満たすカメラとするために細部にわたってあくなき追求を続けた。

そのこだわりの第一が「マグネシウム合金ボディ」だ。「『GR1』を継承したカメラらしいカメラ、長く使える丈夫なカメラにしたかったからです」と言うのは、外装を含めたコンパクト設計を担当した伊東馨だ。「『本体の厚さ25mm』が課題でした」。カメラ内部のレイアウト設計を担当した横山宏二は「バッテリーボックスの中をのぞいていただくとおわかりになると思いますが、ボディの中にレンズユニットと液晶モニター、プリント基盤、そしてバッテリーを置くと、残された空間はわずかです」と言う。「その『残された空間』の中には、『骨格』の部分、つまり外装が占めるスペースも含まれるのですよ」と伊東も言う。

堅牢で品位も生むマグネシウム合金ボディ

マグネシウム合金ボディ
内部の機構を守り、質感をかもしだすマグネシウム合金ボディ

骨格の素材として着目したのが、マグネシウム合金。マグネシウム合金は軽くて堅牢だ。傷がつきにくく耐久性を誇り、内部の精密な電子回路を長期間にわたって保護する。また外装は「品位」を生み出す重要なファクターだ。カメラを手にしたときの質感も左右する。すでに「満員」状態のコンパクトなボディの中にマグネシウム合金の骨格を収納するには、その骨格の厚さを極限まで薄くしなければならなかった。しかし薄くしすぎると、堅牢性が落ちてしまう。内部レイアウトの設計陣、外装の設計陣は何度も図面を引き直して、最適な「薄さ」をはじき出した。

後はこの「薄さ」を実現してくれる成型メーカーを探すだけだ。伊東は思い切って金属加工の成型メーカーに相談した。「『できそうだ』という返事をいただいたときは、目の前が開けていくような気持ちでした」と伊東は言う。そこから、どのようにしたら精度や強度の高さを生み出すことができるのか、さらに図面を作り直しながら双方での努力が始まった。「日本の技術の高さを実感しました」と伊東は振り返る。

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