■■■============================================================■■■ □■□     IBMプリンター友の会からのお知らせ−Vol.12 ■□■      http://www.ibm.com/jp/printer/ ■■■============================================================■■■ <<< 目次 >>> 1. IBMプリンターの基礎知識 ★PAGESと5577(その一) 2. IBM総合フェアのご報告 ★プリンター・ブースのご報告 3. AFPプリンターの基礎 ★連載第九回 ■====================================================================■ ■ PAGESと5577(その一) ■ ■====================================================================■ ●IBMのPCレーザ・プリンターを語る時に、必ず出てくる言葉が"PAGES"です。今までの お知らせの中でも、この言葉が出てきたことがあると思います。 ●もう一つ同じように出てくる言葉に、"5577モード"あるいは"5577エミュレーション" という言葉があります。特に"5577エミュレーション"は、他社製プリンターのオプション の名称に出てくることが多くあります。 ●どんなプリンターも必ず接続されたコンピューターから送られてくる「コマンド」に 従って、送られてくる「印字データ(文字コードやイメージ・データ)」を印字します。 「コマンド」には、簡単なものでは「改行」「改ページ」「ページ長さ設定」等から、 複雑なものでは「バーコード形式設定」「オーバーレイ」「両面印刷指定」等があります。 ●この「コマンド」はプリンター・メーカー各社で仕様が異なります。各社とも自社で 決めたコマンドの集合に対して、独自に名前を付けています。PCインパクト・プリンター 用のものとしては、エプソン社の"ESC/P(エスク・ピー)"が有名で、DOS/Vの規格では 標準となっています。 ●レーザー・プリンターの世界では、ESC/Pのように標準となったものは無く、各社乱立 状態です。例えばキャノン社は"LIPS"、エプソン社は"ESC/Page"、リコー社は"RPDL"と なっています。 ●IBMで、PCインパクト・プリンター用に定義したものを一般に"5577モード"、 レーザー・プリンター用に定義したものを"PAGES"と呼んでいます。"PAGES"は、 "Page printer Advanced Graphics Escape Set"の略で、次のような特徴があります。 ☆"PAGES"は"5577モード"に対して、レーザー・プリンター独自のコマンド「縮小/拡大」 「用紙方向縦/横」「用紙トレイ指定」「フォーム・オーバーレイ」等を追加したものです。 従って、IBM PCインパクト・プリンター用にできているアプリケーションは、そのまま "PAGES"のプリンターででも印刷できるわけです。即ちインパクト・プリンターと互換性を 保っています。 ☆AS/400等のホスト・システムからのオンライン印刷の場合、エミュレーターとなる PCOMMのPDTのリストの中には、標準で"PAGES"プリンター用の"ibm5585.pdt"があり、 これを編集することによって、インパクト・プリンターである"5577エミュレーション"の プリンターではできないような「連続用紙に出力していたデータを、自動的にA4用紙に 横長に、縮小して、A4用紙のトレイから印刷する」ことが可能になります。 ●次回からはこの"PAGES"について、"5577"と比較しながら、もう少し詳しくお話したいと 思います。 >>次号へ ■====================================================================■ ■ IBM総合フェア2000 プリンター・ブースに関するご報告  ■ ■====================================================================■ ●3月1日から3日まで、幕張の日本コンベンション・センター(幕張メッセ)で開かれる IBM総合フェア2000に、当プリンティング・システムズ事業部も参加し、コンファレンス にも展示にも多くのお客様におこしいただきました。皆様誠にありがとうございました。 ●プリンター・ブースの展示の中でも、 「最近新聞でも話題の、Book On Demand(オンデマンド出版)実演」 が非常にご好評をいただきました。 ●人の背丈に近い大きさのロール紙が、どんどんプリンター(Infoprint4000)の中に 吸い込まれていき、出てきた用紙を一旦反転させてもう一台のInfoprint4000で裏面を 印刷、その後次々と裁断機でカットされて行く様子が間近に見られて「工場みたい」と いう声もあがるほどでした。 ●カットされた用紙を製本機で綴じれば、そのまま全く普通の本のできあがりです。 何種類かの小説を印刷したサンプルが次々とお客様に手渡されていきました。 ●評判を聞きつけたのか、2日目にはなんと、羽田元首相がこの実演をご覧にお見えに なりました。プリンターのデモ始まって以来のビッグなお客様です。 ●他にも参考出展2機種や「パピルス」「WPM-Web版」といったS/Wの展示も、多くの お客様の注目を集めました。 ●この様子は、プリンター・ホーム・ページに掲載する予定です。 ■====================================================================■ ■ AFPプリンターの基礎(第九回) ■ ■====================================================================■ ●今まで、AFPプリンターへ出力するには、各種AFP資源が必要であることをお話して きました。何らかの出力を得るためには、最低でも1つの「FORM定義」と「PAGE定義」が 必要になります。 ●一方、AS/400環境の場合は、出力のための独自の方法、 ・PRINTファイルで指定する ・DDSを使用する ・PAGEDEF/FORMDEFを利用する ・APW書式を変換する を持っていて、前回はそれをお話しました。 ●今回は、AFPをより有効に活用するためのS/Wについてご紹介したいと思います。 (1)WPM(ワークステーション・プリント・マネージャー) ◆帳票をプリンターで紙に印刷する代わりに,印刷した時と全く同じイメージを PCの画面に表示して、ビューイングするためのS/Wです。AFPプリンター用に 作成した帳票、資源は、そのまま利用可能です。 ◆これには2つの機能があります。一つは、ホストからデータを受信する 『エミュレーター』で、もう一つは、実際に帳票を表示する『ビューアー』です。 それぞれの機能を上げると、 ◆<<エミュレーター>> −データ受信後、CD-Rに書き込み(電子帳簿保存法に対応) −受信データをFAXから送信 −タグ情報に基づき、各種制御が可能(タイトル表示、保存期間設定等) ◆<<ビューアー>> −1台のエミュレーターに対して、複数接続するPCに導入 −AFPプリンターで印刷したのと、全く同じイメージで表示 −マーカー、付箋、検印を付加することも可能 −データの一部をMS EXCELやLotus1-2-3といったPCアプリケーションに取り込み可能 −電子帳簿保存法に対応した”名寄せ”機能 −高速な画面スクロール (2)ACRIS(アクリス) ◆アプリケーションを変更せずに、仕分けを行うS/Wです。以下のような機能があります。 −複数の帳票をグループ化し、宛先ごとに仕分けを実施 −一つの帳票を分割して印刷 −スケジュール・ベースの印刷実施 −印刷資源、印刷データの管理 −JOBを再実行することなく、再印刷が可能(帳票の特定ページのみを指定して、 印刷することも可能) ◆また、ACRISはWPMのためにタグを挿入し、仕分け、及び配信を可能にします。 これによってWPMをより効果的に利用出来ます。 ◆現在は、MVS版とAIX版が利用可能です。 (3)Papyrus(パピルス) ◆データに応じて、ダイナミックにレイアウトを作成するツールです。 ◆サンプル・データから定義体(PAGE定義の拡張版、Docdefと呼ばれる)を生成する 『パピルス・デザイナー』と、定義体と入力データから、AFPDSと呼ばれる2次元に 展開されたファイルを生成する『DocEXEC』と呼ばれるツールから構成されます。 ◆パピルス・デザイナーは、PC上で稼動するGUI(グラフィカル・ユーザー・ インターフェイス)ツールです。定義体を作成する過程で、印刷イメージも同時に 表示出来るので、効率よく定義体を作成出来ます。 ◆一方、DocEXECはMVS、AIX、WindowsNT上で、バッチ形式で稼動します。 ◆パピルスには、以下の機能があります。 −データに応じて、レイアウトをダイナミックに変更 −入力数値データを元に、簡単にグラフを生成 −入力数値データを四則演算して出力 −明細行数に応じて、罫線描写 −自動ページ・ナンバリング −入力データを別の文字列、イメージに置き換える ◆PAPYRUSでできる帳票イメージをご覧いただくために、簡単な説明資料を添付します。 ACROBATのPDFファイルになっていますので、アクロバット・リーダーでご覧ください。 (See attached file: PAPYRUS.pdf) 次回は、上記の内、「WPM」について詳しくご紹介いたします。 >>>次号に続く