■■■============================================================■■■ □■□     IBMプリンター友の会からのお知らせ−Vol.17 ■□■ ■□■      http://www.ibm.com/jp/printer/ □■□ ■■■============================================================■■■ <<< 目次 >>> 1. IBMプリンターの基礎知識 ★PAGESと5577(その五) 2. AFP関連セミナーのお知らせ ★「ドキュメント・リエンジニアリング・セミナー」 3. AFPプリンターの基礎 ★連載第十三回 ■====================================================================■ ■ PAGESと5577(その五) ■ ■====================================================================■ ●前回までは、PAGESができるまでの歴史について、お話しました。PCのOSの主流が Windowsになって、アプリケーションやユーザーが、PAGESのようなプリンター・ コマンド1つ1つを意識しないで済むようになりましたが、それでもPAGESコマンドを 知っておくと便利な場合があります。今回は、それをご紹介します。 ●AS/400等のホスト・システムからのオンライン印刷の場合に、PAGESコマンドが 活躍します。 ☆PCOMMやクライアント・アクセス経由のオンライン印刷を、PAGESのレーザー・ プリンターで行なう場合、「縮小」「給紙トレイ」「排紙トレイ」「両面印刷」 の指定を組み込んで、望みの形で自動的に出力させることができます。 ☆AS/400から「ホスト印刷変換(HPT)」機能を使って、TCP/IP-LAN経由の直接印刷 の場合、やはり同様に「縮小」等の指定を組み込んで、自動的に出力させることが できます。 ☆アプリケーション自身の中に、初めから「縮小」や「両面印刷」の指定を 「キャラクター・モード」という方法を使って組み込んで、使用者は何も意識せずに 望みの形で出力させることができます。 ●PCOMMやクライアント・アクセス使用時の「PDT」の編集方法や、キャラクター・モード の使用方法については、以前のお知らせでお話しました。ここでは、PAGESのコマンド そのものについて少し詳しくお話します。 ●ページ縮小コマンド ☆例)連続紙サイズ(15x11インチ)からA4(横75%、縦68.7%) 1B 7E 51 00 01 03 X'1B7E'は、拡張コマンドであることを表します。 X'51'は、ページ縮小コマンドを表します。 X'0001'は、その後に続くコマンドの長さが、1バイト(この場合X'03')であることを 表します。 最後の1バイトX'03'は、縮小率を表します。 X'00' => 原寸大 X'01' => 75% X'02' => 連続紙->B4 X'04' => 66.7% X'05' => B4->A4 X'06' => A3->A4 等 最後を2バイトにすると、1%刻みで縮小率を指定できます。この時、長さを表す部分は、 X'0002'になるわけです。 最後の2バイトの例:X'8032'=>50%、X'8096'=>150% ●ページ回転コマンド(実際には、座標原点設定コマンドを使います) ☆例)用紙を横長に使う場合 1B 7E 50 00 01 03 X'50'は、座標原点設定コマンドを表します。 X'0001'は、その後に続くコマンドの長さが、1バイト(この場合X'03')であることを 表します。 X'03'は、横長であることを表します。X'00'の場合は、縦長です。 ●入力トレイ選択コマンド ☆例)A4用紙を指定する場合 1B 7E 46 00 05 00 00 13 00 00 X'46'は、入力トレイ選択コマンドを表します。 X'0005'は、その後に続くコマンドの長さが、5バイト(00、00、13、00、00)である ことを表します。 X'0000'は、固定データです。 X'13'は、A4用紙の入ったトレイを選択することを表します。 X'00'=>トレイ1からを指定 X'01'=>補助トレイからを指定 X'02'=>トレイ2 X'03'=>トレイ3 X'04'=>トレイ4 X'05'=>トレイ5 X'11'=> A3用紙の入ったトレイ X'12'=> B4用紙の入ったトレイ X'14'=> B5用紙の入ったトレイ X'15'=> A5用紙の入ったトレイ X'16'=> B6用紙の入ったトレイ X'18'=> レター・サイズ用紙の入ったトレイ X'19'=> リーガル・サイズ用紙の入ったトレイ X'1A'=> はがきサイズ用紙の入ったトレイ ●出力トレイ選択コマンド ☆例)Infoprint40でフィニッシャー1(オプション)にフェースダウン(印字面下向き)で 出力を指定する場合 1B 7E 47 00 04 00 00 02 00 X'47'は、出力トレイ選択コマンドを表します。 X'0004'は、その後に続くコマンドの長さが、4バイトであることを表します。 X'0000'は、固定データです。 X'02'は、フィニッシャー1を選択することを表します。 X'00'=>メイン出力トレイを指定 X'01'=>フェース・アップ・トレイを指定 X'03'=>フィニッシャー2 X'04'=>フィニッシャー3 X'FA'=>フィニッシャー自動切換え X'00'は、フェース・ダウン(印字面下向き)を表します。 X'01'フェース・アップ(印字面上向き) ●以上のようなコマンドを送るにも、順序を考慮する必要がある場合があります。 「入力トレイ選択」「出力トレイ選択」コマンドは、プリンターのバッファー内にデータが 残っている内は有効になりませんので、「プリンター初期化」や「キャンセル」コマンドの 直後に指定することをお勧めします。また、両面印刷中に「入力/出力トレイ」切り替えは 効きませんので、排紙し終えるか、一旦片面印刷モードに切り替えてからトレイの切り替え を行なう必要があります。 -->次回は、両面印刷/マルチアップ印刷制御コマンドについてお話します。 ■=============================================================================■ ■AFPプリンターのユーザーの方、必見!「ドキュメント・リエンジニアリング・セミナー」■ ■=============================================================================■ ●この度、当プリンティング・システムズ事業部では、 「ドキュメント・リエンジニアリング・セミナー −今、帳票からドキュメントへ−」 と題したセミナーを実施いたします。 ●セミナーは、 ☆One to Oneマーケティングを可能にする次世代帳票システム 「パピルス・ドキュメントシステム」 ☆帳票の電子配信を実現させるソフトウェア 「WPM」 に焦点をあてたものを予定しています。 ●また基調講演として、この連載の中でご紹介した「パピルス・ドキュメントシステム」 や「AFPデザイナー」を開発している"イシス社"CEOのMr.&Mrs. Pucher両氏による、 米国およびヨーロッパにおける先進事例紹介を予定しております。(通訳付) ●AFPプリンターの新たな使用法を知るには、絶好のチャンスです。AFPユーザーの 皆様に限らず、新しいプリント・ソリューションに興味のある方のご参加をお待ち 申し上げております。 ●日時:8/4(金)13:00〜 場所:日本アイ・ビー・エム株式会社 箱崎事業所 ●参加ご希望、または案内状ご希望の方は、下記までお問い合わせください。追って ご連絡差し上げます。 ☆ご連絡先担当者:中島 電話:03-5563-3786 e-mail:KNAKAJI@jp.ibm.com ■====================================================================■ ■ AFPプリンターの基礎(第十三回) ■ ■====================================================================■ ●前回は、5A RECORDの構造についてお話しました。帳票のデザインをダイナミックに 変更したい場合、特殊な5A RECORDを、LINEDATA中に埋め込む必要があるという お話でした。 ●今回から5A RECORDの詳細について 具体的な例を示しながらご紹介していきたいと 思います。 ●まずは、1つのJOBの途中で、OVERLAYやデータの配置(MAPPING)を切り替えたい 場合の方法についてです。 ●例えば、1つのJOBの中で、ページの途中でOVERLAYを変更したり、データの配置を 変更したいというケースがあるかと思います。各支店ごとのタイトルページと明細 ページなどがその例と言えるでしょう。 ●以下のような仕様を想定しましょう。 <<各支店タイトルページ>> OVERLAY:CPTST1 データ :M24Fというフォントを使用して行単位で印刷 <<明細ページ>> OVERLAY:CPTST2 データ :M32Fというフォントを使用し、FIELD MAPPINGも利用する ●これを実現するためには、以下のようなFORMDEFとPAGEDEFが必要になります。 <>---------------------------------------------------- FORMDEF FROM01 PRESENT LANDSCAPE DIRECTION ACROSS OFFSET 0 IN 0.5 IN N_UP 1 REPLACE YES ; COPYGROUP COPY1 ; <== 支店タイトルページ用 OVERLAY CPTST1 ; SUBGROUP OVERLAY CPTST1 ; COPYGROUP COPY2 ; <== 明細ページ用 OVERLAY CPTST2 ; SUBGROUP OVERLAY CPTST2 ; <>------------------------------------------------------ PAGEDEF PAGE01 WIDTH 14 IN HEIGHT 10 IN DIRECTION ACROSS REPLACE YES ; FONT FONT1 KN10 ; FONT FONT2 M24F ; FONT FONT3 M32F ; PAGEFORMAT DATA1 ; <== 支店タイトル用 PRINTLINE CHANNEL 1 FONT FONT1,FONT2 REPEAT 60 POSITION 1 1 ; PAGEFORMAT DATA2 ; <== 明細ページ用 PRINTLINE CHANNEL 1 FONT FONT1,FONT3 REPEAT 60 POSITION 1 1 ; FIELD .......... ------------------------------------------------------------------------ ●FORMDEFは2つのCOPYGROUPを、PAGEDEFも2つのPAGEFORMATを持っています。JCL上では FORMDEF=FORM01,PAGEDEF=PAGE01と指定をしますが、実際その中のどちらの COPYGROUP,PAGEFORMATを使用すべきかということまでは、認識できません。 それを制御するのが IDM/IMM と呼ばれる5A RECORDです。 >>次回ではIDMとIMMのFORMATを確認します。