■■■============================================================■■■ □■□     IBMプリンター友の会からのお知らせ−Vol.24 ■□■ ■□■      http://www.ibm.com/jp/printer/ □■□ ■■■============================================================■■■ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆ 堂々連載開始!!−−「ポストスクリプトの基礎」−− ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆ レーザー・プリンターを語る場合には欠かせない言葉 ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆ 「ポストスクリプト」 ☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ 名前は聞くが、よく分からないという方も多いかと思います。 ☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ その基礎を今回からご紹介申しあげます。 ☆☆ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ <<< 目次 >>> 1. IBMフォーラム2001のご案内 ★プリンター・コンファレンスのご案内 2. 5400用フィーチャー出荷開始 ★LAN接続への移行フィーチャー出荷開始 3. ワーク・グループ・プリンターのPAGESドライバー更新のお知らせ 4. ポストスクリプトの基礎 ★連載第一回 5. AFPプリンターの基礎 ★連載第二十回 ■====================================================================■ ■ IBMフォーラム2001のご案内 ■ ■====================================================================■ ●過去3回にわたり開催してまいりました「IBM総合フェア」は、お客様や ご来場頂きました方々からの声をもとに内容を一新し、「IBMフォーラム」として 生まれ変わりました。本フォーラムでは「次世代e-ビジネス」を基本テーマに、 21世紀におけるITの動向と社会の変化、経営のあり方を展望するとともに、 IBM及びパートナー企業様が総力を結集して、e-ビジネス・ソリューションの数々を ご紹介いたします。対話を重視したスタイルの展示、お客様の目的に添ったテーマで 展開するソリューション・セミナー、日本を代表する企業経営者、時代をリードする 各界の著名な方々、および国内外のIBM役員によるコンファレンス等、様々な観点から 次世代e-ビジネスを体験していただけます。 ●日程は、2001年3月7日(水)〜9日(金)10:00〜17:30(最終日は17:00終了) 会場は、幕張メッセおよび周辺ホテルとなっています。事前登録制で、展示、 コンファレンス、ソリューション・セミナーへのご参加いただけます。 事前登録は、次のURLです。 http://www.jp.ibm.com/event/forum2001/annai.html ●このIBMフォーラムに私共プリンティング・システムズ事業部も参加いたします。 今回は、展示の他にコンファレンスを2つ行います。(これも事前登録制です。) 1.【日時】3/8(木) 12:00〜12:45 【タイトル】e-output:e-businessにおける効果的出力の実現 【要旨】e-businessへの業務形態の移行において、印刷など「出力」に関する 適切なデザイン・実装は非常に重要であり、業務の効率化だけではなく、 出力の受け取り先(顧客)の満足度に大きな影響を与えます。 e-businessにおける出力を、単なるデバイスではなく、システム全体の 見地から取り組んだ、先進の適用例と日本における今後の動向を論じます。 【講師】日本IBM プリンティング・システムズ 青井 隆信 2. 【日時】3/9(金)14:00−14:45 【タイトル】実践!e-businessのための「ドキュメント・リエンジニアリング」 【要旨】昨今、効果的なマーケティング手法として、「One to One」ドキュメント が脚光を浴びています。ここでは、実演を交えながら「One to One」 ドキュメントの実現方法をご紹介します。 またe-businessに直結した、Web環境における電子帳票ソリューションに ついても解説・実演を行います。 【講師】日本IBM プリンティング・システムズ 中島 和弘 ●IBMフォーラムに参加ご登録いただき、是非コンファレンスにも参加登録いただき ますよう、お願い申しあげます。 ■====================================================================■ ■ ご使用中の5400をLAN接続に−−移行フィーチャー出荷開始 ■ ■====================================================================■ ●昨年末に保守活動終了を迎えた、AS/400用ライン・プリンター"5227"の置き換えに "5400"ライン・プリンターを多くのお客様に、ご導入いただきました。誠にありがとう ございました。"5400"ライン・プリンターに対応する新しいフィーチャーとして、 「イーサネット10/100BaseTX接続機構(工場取り付け)」が昨年11月に発表/出荷 開始していますが、この度、既に5400をご使用中のお客様のために、「設置場所 取り付け」フィーチャー(#4165、標準価格\250,000)を出荷開始しました。 ●このフィーチャーのみご注文いただくと、TwinaxまたはPCパラレル接続でご使用 中の5400ライン・プリンターをLAN(TCP/IP)でAS/400に接続できるようになります。 この価格の中には技術員による取り付け作業費も含まれています。取り付け後は、 Twinaxのポートの「代わりに」LANポートが付くことになります。即ち、LANポート とPCパラレル・ポートが使えるようになります。 ●昨年の発表時にご紹介しましたが、LANポートを使ってAS/400と接続する場合の メリットを上げると、以下のようになります。 1. 同じAS/400とLAN直結のHPT(ホスト印刷変換)の場合と比べて、Twinax接続と 同様のスプールの管理が可能です。また、プリンターからのエラー・メッセージも 返ります。つまり、AS/400とプリンターが双方向で通信します。装置記述も 自動構成となります。 2. LAN-WAN経由でリモートにプリンターを設置することができます。その時に必要な ルーターも、TCP/IPのみのサポートで十分ですから、経済的にネットワークが 組めます。 3. Twinax接続の時と同様に、AS/400からの制御コードをプリンターが直接処理します ので、PC経由やHPTの場合と比べて −APWで指定したバーコード、OCR-Bフォント、3x3以上の文字拡大の印刷が有効です。 −罫線が多くなってもスループットの低下が、少なくなります。 −AS/400やPCの設定が不要です。 ●一方、注意点は、 1. OS/400のバージョンは、V4R2以上(少なくともV3R7)であって、最新のPTFを当てて いただくこと。 2. ユーザ−・フォントをお使いの場合は、予めプリンター側にダウンロードしておく 必要があること。 の2点です。 ●他にLANポートでは、PCやUNIX機からの出力用に"LPR"も切り替えて使用できます。 この時のデータ形式は、"5577"形式になります。(PCパラレル・ポートでは、"5577" と"ESC/P") 5400をTwinax接続やPCOMM経由でご使用の方は、一度ご検討ください。 ■====================================================================■ ■ ワークグループ・プリンターPAGESドライバーの更新のお知らせ ■ ■====================================================================■ ●Inforpint20/40やネットワーク・プリンター12/17/24用のPAGESドライバーが、 更新されダウンロード・ページにアップされています。バージョンは、3.33です。 PAGESでご使用中の方には、更新をお勧めします。 URL=>www.ibm.com/jp/printer/download/wgdownload.html ●各PAGESドライバーのダウンロード・ページにも追記しましたが、PAGESの他に IPDSオプションを導入されて、AFPプリンターとしてもお使いの場合、PAGES オプションのマイクロコードのバージョンが古いと、IPDSモードとの自動切換え時に 問題を起こすことがあります。 Infoprint20の場合は、V.1.12以上、Infoprint40の場合は、V.1.01以上であることが 必要です。 ●操作パネルで、テスト・メニューの中の「構成ページ」を印刷すると、バージョン が印刷されます。もし上記バージョンよりも低い場合は、IBM技術員に更新をお申し 付けください。 ■====================================================================■ ■ ポストスクリプトの基礎(第一回) ■ ■====================================================================■ ●プリンターのカタログなどを見ていると、「PostScript(ポストスクリプト)」と いう言葉をしばしば目にすることと思います。しかも、「PostScript対応」の プリンターは特定の一社だけでなく、いろいろなメーカーから出ているようです。 PostScriptとはいったい何でしょうか。 この連載では、PostScriptとは何か、どのような特徴があるかについて、 初歩的なものではありますが、ご紹介をしていきたいと思います。 ●ポストスクリプト(PostScript)は、Adobe(アドビ)社が開発した ページ記述言語(PDL:Page Description Language)の一種です。 ページ記述言語というのは、コンピューターが出力デバイスに対して、出力する ページ・イメージを記述するためのコード(言語)です。 プリンターが受け取る印刷ジョブは、ページ記述言語に基づいたデータストリーム (制御コードと印刷データ)になっています。このデータストリームは、 コンピューターのアプリケーション・プログラムが直接生成する場合もありますし、 アプリケーションからデータを渡されたドライバーが生成する場合もあります。 PostScript以外の代表的なページ記述言語には、ヒューレット・パッカード社のPCL、 Canon社のLIPS、EPSON社のESC/Pなどがあります。またIBMのプリンター製品では、 このお知らせの中でもたびたびご紹介している5577やPAGES、IPDSがあります。 ●さて、いろいろなメーカーの機器が混在する昨今のIT環境においては、 ネットワーク・プロトコル同様、プリンターのページ記述言語も標準化されるに 越したことはありません。 現に欧米では、PCLがPC用のレーザー・プリンターのデファクト(実質的な)・ スタンダードになっていますし、汎用コンピューターの世界では、IBMのIPDSが 大きなシェアを持っています。それでは、ポストスクリプトはページ記述言語の中で どのような位置を占めているのでしょうか。 ●ポストスクリプトという言葉を聞いたことのある方の中には、ポストスクリプトは、 商業印刷の製版システムや、UNIXワークステーションのCADの出力など、高品質で ハイエンドな印刷に関係するものであるというイメージを持たれている方も いらっしゃるでしょう。 そのような分野では、実際にポストスクリプト・プリンターが多く使われています。 特に印刷・出版の分野では、大部数の出版物から個人ベースのDTP(デスクトップ・ パブリッシング)に至るまで、ポストスクリプトが標準的に使われています。 その理由は、ポストスクリプトが以下のような特長を持っているためです。 1. 出力デバイスに依存しない これは、商業印刷のように、業者間でのデータを受け渡しが必要な場合には とくに重要です。 出力機の解像度などに関わらず、同じデータをその機器の仕様に合わせた形で 出力することができます。これによって、校正用のプリンターと同じデータで 高解像度の製版用イメージセッターに出力することもできるわけです。 またポストスクリプトは出力デバイスだけでなく、ソフトウェアのOSからも 独立しています。Windows、Macintosh、UNIXなどどんなOSの間でも互いに データを交換できます。 2. 高品質の出力 ポストスクリプト・フォントを使った文字はもちろん、グラフィックやイメージ、 カラーなどの高い表現力も、ハイエンドの出力業務に適しています。 3. 汎用プログラミング言語としての仕様を持っている 通常のユーザーは意識する必要はありませんが、ポストスクリプト言語は、 プログラミング言語でもあり、ポストスクリプトの印刷ジョブは、プリンターに 搭載されたポストスクリプト・インタープリターによって実行されるプログラム です。このことによって、ポストスクリプトは、柔軟で高機能なページ記述言語 ということができるわけです。 ●次回から、これらの特徴のそれぞれについてご説明していきたいと思います。 ■====================================================================■ ■ AFPプリンターの基礎(第二十回) ■ ■====================================================================■ ●前回から、PTXと呼ばれるRECORDについてのご紹介を始めました。PTXとは Presentation-TEXT Dataの略であり、PTOCA(Presentation Text Object Content Architecture)と呼ばれる、"テキストに関するアーキテクチャー"を実現する RECORDでした。例えば、1LINE中でフォントを2種類以上使用したい場合などに、 非常に有効です。 ●今回はPTX RECORDの続きで、もう少しDATA部について具体例を交えながら ご紹介していきます。 @横方向に実線を描く場合 この場合は、DIR(DRAW I-AXIS RULE)と呼ばれる制御コードを利用します。 この制御コードで、横方向に実線を描くことができます。 現在の位置から右方向に、2PELSの太さの線を、1インチ描くという例で考えてみ ましょう。 ! .. L ハ ... .L .U.0... - -- --- --- -- ------- 5 01 DE9 000 2D 0E0F000 A 01 3EB 000 B3 7400020 + -- --- --- -+ +-----+ | | | +DIR 制御コードを指定します | 制御コードの構造 | バイト数 説明 | X'07' 1 DIR制御コード(自分自身も含む)の | 長さを指定。この場合7バイト | X'E4' 1 DIRでかつ、最後のコードなので、 | UNCHAINEDのコード(X'E4')を指定 | X'00F0' 2 線の長さを指定します。 | 1インチ:240PELSなので 240をHEXへ | 変換し、X'00F0'となります。 | X'0002' 2 線の太さを指定します。 | 2PELSの太さの場合、X'02'を指定 | します。 | X'00' 1 最後にX'00'を指定します。 | +--------- この場合の長さは17バイトなので、HEXに変換し、X'11'と 指定します。 ! .. L ハ ... .L .I.. .N.. .U..... - -- --- --- -- ---- ---- ------- 5 01 DE9 000 2D 0C00 0D00 0E0F000 A 09 3EB 000 B3 4900 4500 7400020 - -- --- --- -- ---- ---- ------- | | | | | +RMB(RELATIVE MOVE BASELINE)制御コードを | | 指定します。 | | 制御コードの構造 | | バイト数 説明 | | X'04' 1 RMB制御コード(自分自身も含む)の | | 長さを指定。この場合4バイト | | X'D5' 1 RMBでかつ、途中のコードなので、 | | CHAINEDのコード(X'D5')を指定 | | X'0000' 2 現在位置からのY軸方向の変位を | | PELで指定します。 | | (この例では移動しない) | | | +----- +RMI(RELATIVE MOVE INLINE)制御コードを | 指定します。 | 制御コードの構造 | バイト数 説明 | X'04' 1 RMI制御コード(自分自身も含む)の | 長さを指定。この場合4バイト | X'C9' 1 RMIでかつ、途中のコードなので、 | CHAINEDのコード(X'C9')を指定 | X'0000' 2 現在位置からのX軸方向の変位を | PELで指定します。 | (この例では移動しない) | +-----------この場合の長さは25バイトなので、HEXに変換し、X'19'と 指定します。 上記の2つの例は、同じ結果となります。現在位置から、線を描く位置を移動さ せたい場合には、RMB及びRMIで位置指定を行って下さい。 A縦方向に実線を描く場合 この場合は、DBR(DRAW B-AXIS RULE)と呼ばれる制御コードを利用します。 この制御コードで、縦方向に実線を描くことができます。 基本的な構造は、@横方向に実線を描く場合と同じです。 現在の位置から下に、2PELSの太さの線を、16PELS描くという例で考えてみま しょう。 ! .. L ハ ... .L .U.0... - -- --- --- -- ------- 5 01 DE9 000 2D 0E01000 A 01 3EB 000 B3 7600020 + -- --- --- -+ +-----+ | | | + DBR 制御コードを指定します。 | 制御コードの構造 | バイト数 説明 | X'07' 1 DBR制御コード(自分自身も含む)の | 長さを指定。この場合7バイト | X'E6' 1 DBRでかつ、最後のコードなので、 | UNCHAINEDのコード(X'E6')を指定 | X'00F0' 2 線の長さを指定します。 | 16PELSなのでHEXへ | 変換し、X'0010'となります。 | X'0002' 2 線の太さを指定します。 | 2PELSの太さの場合、X'02'を指定 | します。 | X'00' 1 最後にX'00'を指定します | +-------------- この場合の長さは17バイトなので、HEXに変換し、 X'11'と指定します。 上記の例では、DIRとDBRを別のPTXとして表現していますが、制御コードをCHAIN化 すれば1つのPTXで表すことも可能です。 >>次回は、PTXを使用し、文字とフォントの指定をするケースについてご紹介したい と思います。