■■■============================================================■■■ □■□     IBMプリンター友の会からのお知らせ−Vol.27 ■□■ ■□■      http://www.ibm.com/jp/printer/ □■□ ■■■============================================================■■■ <<< 目次 >>> 1. プリンター・ドライバーの更新 2. 「お役立ち情報」のページ新設 3. 速報!5400-006LAN接続時のユーザー・フォント数の増加 4. ポストスクリプトの基礎 ★連載第四回 ■====================================================================■ ■ プリンター・ドライバーの更新 ■ ■====================================================================■ ●ダウンロードのページをご覧になっていただいていますでしょうか?4月16日に 「ワーク・グループ・プリンター」用の内、Windows95/98、WindowsNT4/2000用、 及びAIX4.2以上用のポストスクリプト・ドライバーを更新しました。他にWindows 95/98用のPCL5eドライバーも更新しています。また、新たに「Infoprint21」や 「Infoprint70」用の「PCL6」ドライバーも追加いたしました。 ●これらのドライバーでは、今まで報告されている様々な問題点が解決されています。 特に「PCL5e」や「PCL6」ドライバーは、各ワーク・グループ・プリンターに日本語 用のオプションを導入しなくても、PCのアプリケーションから、日本語を、しかも 高速に印刷させるためのドライバーです。 「ネットワーク・プリンター12/17/24」や「Infoprint20/40」をお持ちの方は、 「PCL5e」ドライバー、「Infoprint21/70」をお持ちの方は、「PCL6」ドライバーを お試しください。 ●参考までに、プリンター側に日本語フォントを内蔵しなくても、これらのドライバー によって、日本語の印刷ができるのは、何故でしょうか? それは、PC側のHDDの中にあって画面表示に使用している「TrueTypeフォント(MS Pゴシック等)をイメージ・データとして、ドライバーがプリンターに送るからです。 従って、PCOMMやクライアント・アクセスのようなエミュレーション・ソフトのPDT 印刷のように、プリンターの内蔵フォントを使用する印刷には、対応していません。 URL=> http://www-6.ibm.com/jp/printer/download/wgdownload.html ●今後は、PCプリンター(558X、557X)のWindows2000用のドライバーを公開する 予定です。 ■====================================================================■ ■ 「お役立ち情報」のページ新設 ■ ■====================================================================■ ●プリンター・ホームページをチェックしていただいている方はお気づきと思います が、4月2日に「お役立ち情報」のページをオープンしました。内容は大きく2種類に 分かれています。1つは「IBMプリンターならではのソリューション情報」と 「レーザー・プリンター用の用紙に関する資料」です。 ●前者は、具体的には「Infoprintソリューション」と称して、AFPを活用する ・帳票の仕分け/配信のACRIS ・電子帳票とWEBを融合する、WPM-Web ・帳票作成の生産性を向上させる、AFPデザイナー ・印刷の統合環境を提供する、InfoprintManager を4ページのパンフレットにして、ご紹介しています。今はまだこの1種類だけですが、 今後は多くのIBM印刷ソリューションをここでご紹介する予定です。 ●後者は、レーザー・プリンターを快適にご使用いただくために必要な、レーザー ・プリンター用の用紙に関する、詳細な情報をお知らせします。レーザー・プリンター 用の用紙は、ドット・プリンター用のものと同じではありません。また、カット紙と 連続用紙でも異なる部分があります。レーザー・プリンターをご使用の方には、一度 目を通してみていただいては、如何でしょうか? ■====================================================================■ ■ 速報!5400-006LAN接続時のユーザー・フォント数の増加 ■ ■====================================================================■ ●昨年11月より出荷されている5400-006ライン・プリンターのLAN接続フィーチャー は、お蔭様でiシリーズ(AS/400)とLAN(TCP/IP)接続を希望されるお客様から ご好評をいただいています。当初、ユーザー・フォントをダウンロードし、保管 できる文字数が最大256文字まででしたが、256文字以上のユーザー・フォントを ご使用のお客様のために、急遽、最大「1,152文字」と大幅増加になりました。 ●詳しく申し上げると、当初は、ホスト文字コード"6941"から"6A82"までのユーザー ・フォント256文字まで保管できていたものが、"6941"から"6F4C"の1,152文字に なったということです。このためには、内部のLANカードの交換による、マイクロ コードの更新が必要になります。このLANカードが正式に用意されるのは、5月以降 になると思われますが、これから決定されます。実際に256文字で不足していて早急の 変更が必要なお客様には、5400と同じLANに接続したPCからファイル・ダウンロード によって更新できるよう、プログラム・ファイルと手順書を用意してありますので、 このお知らせの返事として、ご要望をお寄せください。 ■====================================================================■ ■ ポストスクリプトの基礎(第四回) ■ ■====================================================================■ ●前回は、フォントの第一回ということで、アウトラインフォントの基本的な説明 から入り、TrueTypeフォントとの比較を通して、PostScriptフォントの基本的な お話をしました。今回はその続きです。 ここまでは、基本的にType1フォントを扱ってきたわけですが、この辺で日本語の フォントについて触れましょう。 ●Type1フォントは、シングル・バイトの欧文(英数)フォントであり、最大で256個の 文字しか持つことができません。それでは、多くの文字を持つ日本語をどのように 扱っているのでしょうか。 ●OCFフォントというのは、コンポジット・フォントとも言われる方式です。 簡単に表現すれば、複数のType1フォントを束ねることで、2バイト言語の多くの 文字をひとつのフォントとして扱う仕組みです。本連載の第二回で、PostScript レベル2の新機能として、このコンポジット・フォントを扱えるようになった点を 挙げました。OCF(Original Composite Font)フォントでは、文字のアウトラインが 記述されている個々のType1フォント・ファイルを、「ベースフォント」(または 「ディセンダ・フォント」)と呼びます。各々のベースフォント同士の関係は、 何階層にも枝分かれする根っこのようになっていますが、その根元にあるのが、 「ルート・フォント」と呼ばれるType0フォントです。(コンポジット・フォントと いうのは厳密には、このルートフォントのことです)。この中には、どの文字が どのベース・フォントに格納されているかを記したテーブルがあります。 ●数年前まで、和文(日本語)PostScriptフォントといえば、OCFフォントのこと でした。しかし、OCFフォントはその複雑な構造のために、容量が大きく描画にも 時間がかかるなどの問題を持っていました。それに代わって登場したのが、 「CIDフォント」です。CID(Character IDentifier)フォントは、文字データの 入った「CIDフォント・ファイル」と、「CMapファイル」と呼ばれる対応表からなる シンプルな構造のフォントです。CMapは文字と文字コードを、それぞれの文字に つけられたCID値という番号をキーにして対応付けます。OCFフォントが、枝分かれ する根をたどるようにして、目的の文字を見つける必要があったのに対し、 CIDフォントでは、CMapを1回参照するだけでよいので、パフォーマンスが向上し ます。また、CMapファイルを切り替えることで、異なるエンコーディングに簡単に 切り替えることもできます。現在では多くのフォント・メーカーがCIDへ移行し、 OCFのサポートを打ち切っています。 ●これらのフォントは、ほとんどがデザインや出版分野で広く使われているMacに 対応したもので、パッケージとしては、プリンター用とATM用のものが用意されて います。ATMとは"Adobe Type Manager"のことで、Type1フォントをコンピューター のディスプレイに表示するために、ラスタライズするソフトウェアです。 つまり画面で見るためのフォントと、出力機で印刷するためのフォントは、別々に 導入されている必要があるわけですが、そういった状況にも徐々に変化が見られます。 ●CIDフォントが出てきた時に話題になったことの一つは、和文フォントで高いシェア を持つ(株)モリサワが、それまで同社のOCFフォントでは許可していなかった アウトライン抽出を、CIDで可能にするという発表でした。Adobe AcrobatでのPDFへの フォント埋め込みも可能になりました。 ●また、最近の話題のひとつに次世代のフォントと言われる「OpenTypeフォント」 があります。これはAdobe社とMicrosoft社が共同で定義したもので、Type1や TrueTypeのフォントを共通に扱えるようした形のフォントです。同一のファイルで MacにもWindowsにも対応するようになります。PDFやPostScriptへの埋め込みも 可能です。先頃発売されたMac OS Xには大日本スクリーン社のOpenTypeの 「ヒラギノ書体」が6種類バンドルされ話題になりました。 ●このように、ホスト側のフォントを埋め込むことで、出力機にない書体も出力 できる、というのが今後の方向性のようです(欧文では既に実現されていました)。 また、こういった傾向は、受け取り手の出力環境に依存せずに、製作者の意図した ドキュメントを表現することも可能にし、PDFなどに代表される電子媒体による ドキュメント配信の普及を見据えたものとも言えるでしょう。 ●今回はここまでです。 >>以下次号