■■■============================================================■■■ □■□     IBMプリンター友の会からのお知らせ−Vol.28 ■□■ ■□■      http://www.ibm.com/jp/printer/ □■□ ■■■============================================================■■■ <<< 目次 >>> 1. バージョン・アップのお知らせ ★WPM WEB版 V.1.2 2. 新製品のお知らせ ★Infoprint Server for iSeries V.5 3. 新機能のお知らせ ★Infoprint70のPostScript3/PCLサポート 4. ポストスクリプトの基礎 ★連載第五回 ■====================================================================■ ■ ♪♪バージョン・アップのお知らせ♪♪WPM WEB版 V.1.2♪♪ ■ ■====================================================================■ ●「電子帳票ソリューション」として定評のある「WPM WEB版」のバージョン・アップ が、4月25日に発表されました。5月31日からの出荷開始予定です。 今回のバージョン・アップの目玉は、以下の4点です。 1.CD-Rへの自動書込み機能の追加 (WPM CD-R オート・ライター) 2.ローカル・ビューアー機能の追加 (WPM ローカル・ビューアー) 3.小人数向けの段階料金の追加(10,30,50ユーザーまで) (WPM Web サーバー) 4.段階料金フィーチャー毎に設定されていた最大AFPドキュメント数制限の撤廃 (WPM Web サーバー) ●CD-Rへの自動書込み機能の追加 WPM AFP エミュレーター経由で、WPM Webサーバー用に作成された帳票データを、 別売のVLH製品である、エキスパートマグネティック社製CD-Rライター(DP-404X/XC) を使って、CD-Rへ自動的に出力することができます。書き込みスケジュールの設定、 セキュリティー機能、書き込みのログ機能などの機能が提供されています。 また、帳票データーだけでなく、ビューイング・プログラムもCD-Rに書き込めるため、 PC単独で、そのCD-R上の帳票に対して表示・印刷・検索などを行うことができます。 ●ローカル・ビューアー機能の追加 CD-Rへの自動書込み機能(WPM CD-R オート・ライター)により、CD-Rにビューアー ・プログラムを含めずに帳票データだけを書き込んで、別フィーチャーとして提供 されるWPMローカル・ビューアーにより、オフラインPCでそのCD-R上の帳票データを 扱うこともできます。 ●小人数向けの段階料金の追加 V1.1では、Webクライアントの最低の段階フィーチャーは、最大100ユーザーまでで、 例えば、iSeries(AS/400)ユーザーなど、100ユーザー未満の小規模なお客様向けの 低価格の段階料金フィーチャーが用意されていませんでした。V1.2では、 100ユーザー未満の少ないクライアント数で、WPM Webを利用されたいお客様のために、 低価格のWPM Webサーバーの3つの段階料金(最大10ユーザーまで、最大30ユーザーまで、 最大50ユーザーまでの)フィーチャーを追加します。 ●段階料金フィーチャー毎に設定されていた最大AFPドキュメント数制限の撤廃 V1.1では、WPM Web サーバーの各段階料金において、Webクライアントの最大ユーザー 数だけでなく、処理できるAFPドキュメントの最大数が設定されていて、この2つの 要素を考慮に入れて、段階料金フィーチャーを選択する必要がありました。 V1.2では、この各段階料金毎に設定されていた最大ドキュメント数の制限を無くし、 クライアントの最大ユーザー数でのみ、段階料金が決定されるようになりました。 これにより、全ての段階料金において、最大50万ドキュメントまで処理できるように なります。 注;WPMは、帳票を画面に表示したり、紙ではなくCD-Rに保存して省コストを図るための IBMのソリューションです。AFPデータが前提となります。最低構成価格は、 170万円です。 ■====================================================================■ ■ ♪♪新製品のお知らせ♪♪Infoprint Server for iSeries V.5♪♪ ■ ■====================================================================■ ●4月24日のOS/400 V5R1の発表と同時に、「Infoprint Server for iSeries V.5」 が発表されました。出荷開始は、5月25日の予定です。 ●「Infoprint Server for iSeries V.5」は、OS/400 V5R1上で稼動するソフト ウェア(プログラム番号:5722IP1)で、以下のような機能があります。 1.iSeriesの印刷出力(AFP、SCS)を、PDF(Portable Document Format)に変換する。 2.自動的にアプリケーションの出力を、PDFに変換して、e-mailに添付して送付する。 3.PCL、PostScript3、PDFの印刷出力を、AFP形式に変換し、より高速で信頼性のある AFPプリンターで印刷する。 4.インターネットの標準のイメージ形式であるGIF、TIFF、JPEG形式を、iSeriesで 扱えるイメージ形式(AFPDS)に変換する。 5.AFPDSファイルをINDEX付けし、OnDemandなどのシステムで検索する。 ●PDFへの変換 PDFは、いろいろなシステムで、またWeb上のドキュメントの表現形式として標準の 形式となってきています。ユーザーはiSeriesアプリケーションから、直接PDFを 作成することができます。出力されるPDF内の文字は、イメージではなくテキスト 形式となるため、検索機能を利用することができます。 注) APW,APPWで作成されたSCSデータはサポートされません。 ●自動的にアプリケーションの出力を、PDFに変換して、e-mailに添付して送付 iSeries上のアプリケーションの出力を、印刷する代わりに、PDFに変換して、 自動的にe-mailに添付して送ることができます。 ●PCL、PostScript3、PDFの印刷出力を、AFP形式に変換 PC上や、Web上のアプリケーションの出力を、高速で信頼性のあるAFPプリンターに 出力することができます。また、iSeriesや他のサーバーで実行される、ほとんどの ERPアプリケーションは、ASCII, PCL,PostScriptやPDFを出力します。これらの 形式は、PCプリンターでの少量の印刷には向いていますが、1分間に20〜30ページ 以上の速度で行うプロダクション印刷には、PCプリンターよりもAFPプリンターの 方が向いています。 注) DBCSデータのサポートは、PostScriptからAFPDSへの変換のみです。 ●GIF、TIFF、JPEG形式のイメージ・データを、AFPDSに変換 Web上のアプリケーションのイメージ・データを、iSeries上のAFPアプリケーション で利用することができます。 注) SBCSのみで、DBCSデータはサポートされません。 ●AFPDSファイルをINDEX付けし、OnDemandなどのシステムで検索 DDSの指定により、プリント・ファイルを複数のグループに、PDFとして分割する ことができます。また、新しく提供されるコマンドにより、行データにインデックス 付けをすることができ、OnDemand製品などで検索に利用することができます。 ■====================================================================■ ■ ♪♪新機能のお知らせ♪♪Infoprint70 PostScript3/PCLサポート♪♪ ■ ■====================================================================■ ●2000年10月26日に発表された「Infoprint70」は、70枚/分の高速"AFP"プリンター でしたが、同時に「日本語PostScript3とPCLのサポート」も開発意向表明として 発表されていました。それが2001年5月11日に新機能として、正式発表された訳です。 なお、出荷開始は5月25日の予定です。 ●"日本語PostScript3"は、今連載中のPostScriptの最新版で、日本語やイメージを 高速に美しく印刷することができます。Infoprint70は高速大量印刷に適した プリンターなので、このPostScriptモードを使って、高解像度のドキュメントを 高速に印刷することが可能になります。 ●"PCL"は、Infoprint20/21/40シリーズが標準でサポートしているモードで、本来は 英語用のページ記述言語ですが、Infoprint20/21/40同様、同梱されている「日本語 PCLドライバー(Windows用)」を使って、日本語も高速に印刷することが可能に なります。Windowsドライバーを使って、EXCELやWord等のPCアプリケーションからの 印刷が可能になったのです。 ●Infoprint70の本体標準価格は、750万円、PS/PCL日本語モジュール(追加機構) は、工場設置で105万円、現場設置で109.5万円(技術員による作業費込み)です。 ■====================================================================■ ■ ポストスクリプトの基礎(第五回) ■ ■====================================================================■ ●2回にわたって、PostScriptフォントの話題を取り上げましたが、フォント形式 として「Type1」という名前が度々出てきました。また、前回OCFフォントの説明の 中で「Type0」というのも出てきました。 今回は、このPostScriptフォントの「TypeXX」の種類について、整理しておきたいと 思います。 ●PostScriptの中では、フォントは「フォント辞書」という形で扱われ、フォント辞書 の中には、たくさんのキーとそれに対応する値が格納されています。「TypeXX形式」 という呼び方は、その中の「FontType」というキーに対応する、エントリーの数値に 基づいています。以下に各形式の簡単な説明を記しておきます。 ●Type1フォント: 最も一般的なPostScriptフォント形式です。基本的には、256種類の文字を格納 できる欧文フォントですが、OCFやCIDの日本語フォントのベース・フォントも Type1形式です。 ●Type0フォント: 前回OCFフォントの部分で触れた形式です。コンポジット・フォントとして、Type1 などの複数のベース・フォントの辞書を格納することができます。また、Type0の中に 別のType0フォント辞書を格納することもでき、階層構造によって、文字数の多い 日本語などの2バイト・フォントを実現します。 ●Type3フォント: 実際に出会うことはあまりないかもしれませんが、ヒント情報のない欧文フォントで、 最も基本的な形のPostScriptフォントと言えます。ヒント情報(ヒンティング) とは、アウトラインフォントにおいて、どんな解像度でも文字のデザインを維持する ためのルールのようなものです(第三回を参照)。 ●Type4フォント: Type1と似た形式ですが、フォントを出力装置のハードディスクなどのファイル・ システム上に格納する場合に使われます。メモリの消費量を抑えられます。 ●Type5フォント: フォントを出力装置のROMに格納するための形式です。ROM容量を削減するために 圧縮がかけられています。 ●Type42フォント: TrueTypeフォントをPostScriptで扱うための形式です。本連載の前々回の終わりの 方で少しだけ触れています。プリンター・ドライバーによってはWindowsのTrueType フォントをType42に変換して、プリンターに送信する機能を持っているものが あります。TrueTypeをPostScriptに変換するのではなく、ラッピングするかたち なので、Type42フォントの中には、TrueTypeのデータそのものが含まれます。 従って、出力するには、出力装置側でもType42に対応している必要があります。 今日のPostScriptプリンターでは、ほとんど問題はありません。 ●今回は、ここまでにします。 次回はいよいよPostScript言語を学習してみたいと思います。 >>以下次号