-------------------------------------------------------------------------- IBM PAGES Printer WSCST README ファイル Ver1.0.1 2002/06/12 -------------------------------------------------------------------------- この文書には、OS/400のホストプリント変換(HPT)機能で使われるIBM PAGES Printer 用ワークステーション・カストマイズ・オブジェクトをご使用いただくための説明が 入っています。 1. はじめに 2. WSCSTの使い方 3. 用紙トレイの選択方法 4. 出力トレイの選択方法 5. 両面印刷の指定方法 6. 注意事項 -------------------------------------------------------------------------- 1. はじめに =========== OS/400には、SCSあるいはAFPDSの形式でスプールされたデータを、TCP/IP接続 されたプリンターにそのプリンター固有のデータ形式に変換しながら送るという 機能があります。 この機能のことをHPT(Host Print Transform)と呼びます。 HPT機能を使用する際には、通常、あらかじめOS/400に定義されているプリンター 機種を指定することにより、そのプリンター固有のデータ形式への変換を指定 します。 あらかじめ定義されている機能にさらに印刷機能を追加する場合にはWSCST (Workstation cutomization object)と呼ばれる固有のプリンター・プロフィール を指定することもできます。 本WSCSTはIBM PAGES Printer (NetworkPrinter 12/17/24 + PAGESオプション、 InfoPrint20/40 + PAGES+ESC/Pオプション)をお使いの場合にさらに高度な機能を ご使用いただくためのWSCSTソース・ファイルです。 本WSCSTにより、使用できる機能は以下のとおりです。 o ソース用紙入れ(DRAWER)に番号を指定することで、給紙トレイの選択。 o ソース用紙入れ(DRAWER)に番号を指定することで、用紙サイズ、印字方向を 特定した、給紙トレイの自動選択。 o ソース用紙入れ(DRAWER)に番号を指定することで、用紙サイズ、印字方向、 そのサイズに適した縮小サイズを指定した給紙トレイ自動選択。 o 出力トレイの選択。 o DUPLEX/TUMBLEを含む両面印刷。 ※DUPLEXを使用しての両面印刷及び給紙トレイの選択の拡張パラメータ(WSCST    ソースファイルのADDDRWTBL部分)をお使いいただくにはOS/400のバージョンが    V4R3M0以上であり、最新版の累積PTFが適用されている必要です。 本WSCSTにより、使用できなくなる機能は以下のとおりです。 x PRTF関連コマンドのページ回転度数(PAGRTT)。 また、お客様独自のカストマイズを加えることで、ソース用紙入れ番号を追加して 同じサイズの用紙でも複数の余白を設定することが可能です。 2. WSCSTの使い方 ================ 本WSCSTをお使いいただくためには以下の作業が必要となります。 1. WSCSTソース・ファイルをiSeries(AS/400)にアップロードする。 2. WSCSTソース・ファイルからWSCSTオブジェクト・ファイルを作成する。 3. WSCSTを使用して印刷を行う。 2.1.1. WSCSTソース・ファイルをiSeries(AS/400)にアップロードする。 本WSCSTソース・ファイルをiSeries(AS/400)に転送してください。この時、 転送された時のファイルは物理ソース・ファイルの形式になるように指定して ください。 たとえばFTPを用いてファイルを転送する場合は、iSeries(AS/400)上にあらか じめCRTSRCPFコマンド等を用いて物理ソース・ファイルを作成しておきます。 その後で、ファイルを転送してください。以下はFTPのPUTサブコマンドの例です。 ftp> quote type B 1 ftp> PUT IBMPAGES1_300 MYLIB/QTXTSRC.IBMPAGES1 2.1.2. WSCSTソース・ファイルからWSCSTオブジェクト・ファイルを作成する。 CRTWSCSTコマンドを用いてファイルを変換します。以下はコマンド・パラメータ の入力例です。 ワークステーション・カスタマイズ・オブジェクト ..> IBMPAGES1 ライブラリー ........> MYLIB 原始メンバー ........*WSCST テキスト 記述 ........*SRCMBRTXT 追加のパラメーター 原始ファイル ..........QTXTSRC ライブラリー ........ MYLIB 権限 ............*LIBCRTAUT オブジェクトの置き換え ....*YES これにより、MYLIB内にWSCSTオブジェクト・ファイルが作成されます。 2.1.3. WSCSTを使用して印刷を行う。 HPT機能を用いてプリンターに印刷を行うには2つの方法があります。 1. LPRコマンドを用いる。 2. OUTQから自動的にプリンターのLPDに送る。 ここではLPRコマンドのパラメータの例を示します。 遠隔システム .........> *INTNETADR <= ホスト名が登録されてい る場合はホスト名を入力 してください 印刷装置待ち行列 .......> PASS <= PrinterのOueue名を指定 してください。NP/IPシリ ーズの場合は、PASSです。 スプール・ファイル ......> QPDSPSTS ジョブ名 * ユーザー 番号 スプール・ファイル番号 .....> *LAST 宛先タイプ ...........> *OTHER SCSからASCIIへの変換 ......> *YES インターネットアドレス .....> xxx.xxx.xxx.xxx 追加のパラメーター ワークステーション・カストマイズ・オブジェクト ..> IBMPAGES1 ライブラリー ........> MYLIB 送信後にファイルを削除 *NO 宛先従属オプション 区切りページの印刷 *YES 3.用紙トレイ選択方法 ==================== 用紙トレイは、下記のように定義されています。OVRPRTFコマンドなどの 「ソース用紙入れ(DRAWER)」で指定してください。 +-----------+-----------------+------+---------------+ |トレイ番号 | 給紙トレイ | 用紙 | 機能 | +-----------+-----------------+------+---------------+ | 1 | 第1給紙カセット | - | Printer設定値 | | 2 | 第2給紙カセット | - | Printer設定値 | | 3 | 第3給紙カセット | - | Printer設定値 | | 4 | 第4給紙カセット | - | Printer設定値 | | 5 | 第5給紙カセット | - | Printer設定値 | | 9 | 前面給紙トレイ | - | Printer設定値 | +-----------+-----------------+------+---------------+ | 11 | 第1給紙カセット | - | 縦 | | 12 | 第1給紙カセット | - | 横 | | 21 | 第2給紙カセット | - | 縦 | | 22 | 第2給紙カセット | - | 横 | | 31 | 第3給紙カセット | - | 縦 | | 32 | 第3給紙カセット | - | 横 | | 41 | 第4給紙カセット | - | 縦 | | 42 | 第4給紙カセット | - | 横 | | 51 | 第5給紙カセット | - | 縦 | | 52 | 第5給紙カセット | - | 横 | | 91 | 前面給紙トレイ | - | 縦 | | 92 | 前面給紙トレイ | - | 横 | +-----------+-----------------+------+---------------+ | 111 | 自動選択 | A3 | 縦 等倍 | | 112 | 自動選択 | A3 | 横 等倍 | | 121 | 自動選択 | B4 | 縦 等倍 | | 122 | 自動選択 | B4 | 横 等倍 | | 123 | 自動選択 | B4 | 縦 連→B4縮小 | | 124 | 自動選択 | B4 | 横 連→B4縮小 | | 131 | 自動選択 | A4 | 縦 等倍 | | 132 | 自動選択 | A4 | 横 等倍 | | 133 | 自動選択 | A4 | 縦 連→A4縮小 | | 134 | 自動選択 | A4 | 横 連→A4縮小 | | 141 | 自動選択 | B5 | 縦 等倍 | | 142 | 自動選択 | B5 | 横 等倍 | +-----------+-----------------+------+---------------+ 4.出力トレイ選択方法 ==================== 出力トレイは、下記のように定義されています。OVRPRTFコマンドなどの 「出力ビン(OUTBIN)」で指定してください。 +-----------+-------------------------------------+ |トレイ番号 | 出力トレイ | 排紙向き | +-----------+-------------------------------------+ | 1 | 標準フェースダウントレイ | 下向き | | 2 | フェースアップトレイ | 上向き | | 11 | フィニシャー・トレイ1 | 下向き | | 12 | フィニシャー・トレイ2 | 下向き | | 13 | フィニシャー・トレイ3 | 下向き | | 250 | 自動切換え 1→2→3 | 下向き | +-----------+--------------------------+----------+ ※ この機能が有効なプリンターは、排紙オプションを装着したNetwork Printer12/17/24,InfoPrint40のみとなります。 5. 両面印刷の指定方法 ===================== 両面印刷を行うには、プリンターに両面印刷機構が装着されていなければなり ません。Network Printer 12/17/24 InfoPrint 20/40 のみです。 OVRPRTFコマンドなどで両面印刷(DUPLEX)を指定してください。*YESを指定する と短編綴じ、*TUMBLEを指定すると長辺綴じになります。 6. 注意事項 =========== ・ソース用紙入れ(DRAWER)に用紙回転機能を持たせたため、CRTPRTF、CHGPRTF、 OVRPRTFコマンドのページ回転度数(PAGRTT)パラメータはご利用いただけません。 指定しても無視されます。 ・HPT機能をご使用する場合はOS/400に最新版の累積PFTの適用をお願い致します。