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PROJECT STORY リコージャパンの仕事最前線

営業プリンター
全国一括導入展開 プロジェクト
某大手金融機関の業務革新を支援すべく、全国約1,200の事業所に特注プリンター2,700台を納入する大規模案件。強い使命感で想定外の事態をも乗り越えながら、ミッションを完遂させたプロジェクトメンバーたちの軌跡を辿る。

MEMBERS

三澤 英恵HANAE MISAWA

金融事業部
2009年入社

金融機関担当の営業。今回のプロジェクトでは営業チーム後方の補佐役として、お客様の要望対応、社内調整を主に担う。

廣常 泰孝YASUTAKA HIROTSUNE

サービス技術本部
1988年入社

当該案件でカスタマーエンジニア(CE)の司令塔を務めた広域推進部門のリーダー。プリンター設置の手順書作成なども担当。

和田 優一YUICHI WADA

サービス技術本部
1989年入社

所属部署でチームリーダーを務めるカスタマーエンジニア(CE)。この案件では顧客本社での作業と応援要員の任を果たす。

石川 裕通HIROMICHI ISHIKAWA

サービス技術本部
2012年入社

カスタマーエンジニア(CE)。今回のプロジェクトは入社後初の大型案件。和田とともに顧客本社での導入設置を受け持つ。

CHAPTER 01

業務にさらなる革新を。顧客専用モデルの開発

2012年夏。営業部隊で案件の補佐役を務めていた三澤英恵は、受注決定の報せに武者震いした。「受けた以上、失敗は許されない。タフな日々の始まりだ。」

当該案件のお客様は、10年近く前からリコーのカラーレーザープリンターをご使用いただいている大手金融機関である。営業、プロジェクトマネージャー(SE)、企画担当の面々は、昨年来、リプレイスに関する顧客の要望を収集すると、現行機からの改善点を徹底的に洗い出し、新たな特注機の開発に取り掛かっていた。

この金融機関にとってプリンターは、エンドユーザーに渡す領収書を刷る重要装置だ。プリンターには、システムと連携し、複数の給紙トレイから領収書用紙のトレイを自動選択する専用ソフトが必要となる。領収書は金券のため、トレイに鍵を付けるといった特別仕様も求められてくる。メンバーたちはそれに加えて、使い勝手の良さや印刷速度・耐久枚数のさらなる進化を図るべく、ハード部分の開発をメーカーであるリコーの設計開発部門に、制御ソフトの開発をリコージャパンのSE陣に依頼していたのである。

“性能+サービス品質”、総合力の勝利

特注機の設計が順調に進んでいた2012年春、案件は大きな動きを見せる。お客様が競争入札の実施を決めたのだ。ライバル会社は、リコージャパンが日ごろから覇を競い合っている強者だが、この金融機関は長年取引をしてきた顧客。絶対に、他社に渡すわけにはいかない。営業部隊は固い決意のもとに綿密な提案書を作成し、新機種の性能や金融業界における実績等も打ち出すことで、見事受注を果たしたのである。

その勝因を三澤はこう分析する。「今回の受注は、プリンターの性能もさることながら、CE陣が全国一律の高い技術で導入設置を行えること、導入後も迅速な保守ができることなど、サービスも含めた総合力を評価していただいた結果と受け止めています。」

CHAPTER 02

思いもよらぬイレギュラーな展開要請

受注決定を機に、SE部隊とリコーでは特注機の開発が本格化。試作・検証・不具合の調整が重ねられ、幾つもの技術革新が行われていた。一方で営業も、お客様との折衝を繰り返し、設置の時期や方法等を詰めていった。

そんな2013年春。廣常泰孝が、満を持してプロジェクトに参画する。広域推進担当の廣常は、プリンター設置の手順を決めて全国のCEに周知を図り、作業を管理していく司令塔。彼は早速、営業との会議に臨んだが、耳に飛び込んできたのは思いもよらぬ難題だった。お客様は全国を地域ごとに区分して、北海道、東北、関東というように各地域、短期集中型での設置を望んでいるというのだ。

それぞれに守るべきものがある。
主張の相違を埋めた打開策

通常の大型案件は設置期間に余裕があるが、短期集中型となれば、各地区のサービスステーションに掛かる負担が大きく、その間、他のお客様へのサービスが滞る懸念もある。お客様の要望に応えたいという、営業の想いは充分に理解できるが、「自分も全国のCEを束ねる者として、現場のメンバーたちを守り、サービスレベルの維持を図らねばなりません。」廣常は苦悩した。しかし、議論が進むに連れて、要望の背景にあるものも分かってきた。今回の案件は、プリンターとサーバー・PCを一括更改するものであり、各ベンダーが同日に機器を入れ替えなければ、お客様の業務に支障が出てしまうのだ。協議の末に営業サイドの要請を受け入れた廣常は、全国の戦力調整にすぐさま着手。地区のサービスステーションが人員不足に陥る場合は、都道府県単位、地域単位と、枠を広げて調整し、それでも対応しきれなければ、遠方から応援要員を送るという打開策を編み出した。

膨大な数の関係者。日々変わるスケジュール…

顧客の全国約1,200拠点に2,700台のプリンターを設置する、展開の時期は2013年秋。廣常は顧客の情報システム部に置かれた「展開センター」で、CEの作業の進捗確認や問い合わせ回答に追われていた。その傍らで営業・三澤も、お客様対応に息つく暇もない日々を送っていた。

三澤は全国展開に先立って、各拠点のお客様と連絡を取り、事業所の場所・台数・設置日等の情報を集めていたが、お客様はその後も随時個別に、設置日などの変更依頼を寄せてくる。「設置日が前倒しになれば、製品の納期短縮が必要ですし、CEのスケジュールも変更となります。」全国1,200拠点のお客様と、361拠点のCE陣、輸送部隊、メーカーのリコーなど、膨大な数の関係者とコンタクトを取りながら、刻々と変わるスケジュールに対応しコントロールする任務。時には関係者の板挟みになりつつも、マネジメント能力を発揮して、プロジェクトを統括推進していったのだ。

CHAPTER 03

初めての大型案件、必死の作業

三澤が組んだスケジュールに基づいて、全国のCEたちも着々と作業を進行。10月某日、都内の顧客本社には、和田優一と石川裕通の姿があった。本社での作業要件は、全フロア40台の入れ替えを1日で完了させること。これに対処するために、事前に本社の一室を借り、CE10名が組み立てを済ませる手筈になっていた。

石川は当時、入社2年目。大型案件に関与するのは、初めての経験である。しかし、自分が手掛けたものだけに間違いがあるといった事態は、是が非でも避けたい。プリンターを次から次へと組み立てていく先輩たちを横目で見ながら、「自分も周りについていこうと必死でしたが、正確な作業に努めた結果、40台はすべて問題なく旅立っていきました。」と感慨深げに振り返る。

見知らぬ土地を、転々と渡り歩く強行軍

他方、和田にはもう一つのミッションが待っていた。廣常が選んだ応援要員の一人として、九州・中国地方での展開をサポートすることだ。CEのチームリーダーである和田にとって、プリンターの設置自体は容易だが、「行先は初めての場所。土地勘もなく、移動が一番の問題でした。」拠点の住所だけを頼りにしながら、転々と各地を巡る。訪ねた場所には、電車の本数が少ない田舎の小さな町もあり、仕事を終えたその日のうちに、宿泊地へ戻るのも一苦労。そして翌朝には次の目的地へ急行し、見知らぬ土地でまた作業というような強行軍で、課された任務を果たしていった。それから程なくして廣常も、2,700台の最後の1台が設置されたことを確認し、肩の荷を下ろしている。

案件完遂。そして安定稼働を維持する日が続く

努力の後には、歓びもある――。案件の終了から3か月が過ぎたある晩、プロジェクトの主要メンバーは、顧客主催の宴に招かれていた。タイトなスケジュールであったにも関わらず、リコージャパンをはじめとするベンダーが、期待に応えてくれたことへの慰労の会だ。お客様の高い評価を裏付けるように、「宴の席では、リコージャパン宛ての感謝状も頂戴しました。」と廣常。全国各地域での集中的な導入設置は、国内の津々浦々にサービス拠点を持つリコージャパンでなければ為し得ないこと。「営業としても、全国のCEが高いスキルとモチベーションで、展開をやり遂げてくれたことに感謝しています。また、今回の仕事を通して改めて、会社の底力を実感しました。」と三澤は語る。

その後、この金融機関の主担当となった三澤は、プロジェクトを経て一段と深まったお客様との関係を、未来につなげるべく奮闘中。CEの石川も、想い出深い本社のプリンターを点検しながら、安定稼働を支え続ける日々である。

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