患者様を中心とした質の高い医療の提供と先端医療研究、優れた医療人の育成を行っている千葉大学医学部附属病院様。懸案だったカラー印刷の制御を、リコーの自動プリント設定ソリューション『Ridoc IO DataSelector』が解決。印刷環境の効率化、コスト削減の徹底をサポートしています。
千葉大学医学部附属病院様は、明治7年、地域医療の拠点となる『共立病院』として設立。現在もその精神を受け継ぎ、地域社会への貢献、患者様の意思を尊重したより良い医療を提供するとともに、大学附属病院として先端医療の研究・開発、将来を担う優秀な医療人の育成を行っています。院内の情報化は、昭和53年に国立大学病院として、いち早く電子カルテを導入。「約30年前のデータも即座に見ることができる効率的な環境が整っています」(鈴木様)。また同病院は2007年、病院の基本的な役割や安全性・機能をチェックする専門機関『日本医療機能評価機構』により『病院機能評価Ver.5.0』に認定。安心して受けられる高度な医療体制であることが証明されました。
同病院では、月に約1万枚以上と大量に印刷される『注射指示箋』や、患者様の一日の予定を記した『ワークシート』など、さまざまな印刷物があります。そのほとんどはモノクロ印刷ですが、帳票のなかにはカラーでの出力が不可欠なものもあります。
体温・脈拍・血圧・呼吸数などの基本的サインをグラフ化して表示する『温度板』や患者様のベッドサイドに掲示し輸血のミスを防ぐ『血液型カード』、薬の効能や形状・色を表示した『薬事情報シート』などです。「理解性、間違いを防ぐという意味でもカラー印刷は必須です」(鈴木様)。
同病院では、以前はナースステーションやICUなどのセクションごとに、リコー製カラーレーザープリンターとコピー機兼用の他社製モノクロ複合機の2台を設置し、使い分けていたそうです。各帳票はそれを扱うPC端末、プログラムが決まっており、出力先プリンターも固定。別にカラーで出したい時は、手動でプリンター選択を行っていたため、印刷ミスや不必要なカラー出力が問題でした。「プリンターが2系統あることで、プログラム上の互換性の低さや管理の手間がありました」(鈴木様)。そこで2007年1月のシステムリプレイスでは、スペース効率、管理面の改善から、カラー複合機を各セクションに1台ずつ設置することを検討。そして、カラー印刷の出力設定の制御に関して、各プリンターメーカーに問い合わせたところ、最初に具体的な提案を行ったのがリコーでした。「実際に病院の環境でテストを行い、目の前で実演していただけた。安心して決めることができました」(鈴木様)。
リコーが今回ご提案したのは、自動プリント設定ソリューション『Ridoc IO DataSelector』とデジタルフルカラー複合機『imagio MP C3500 SPF』/『imagio MP C2500 SPF』を組み合わせたソリューション。『Ridoc IO DataSelector』は、印刷データ内の文字列や印刷ジョブ名から任意のキーワードを検出し、帳票種別を識別して自動的に用紙サイズやカラー設定などの出力条件を切り替えて印刷できます。同病院では、カラー印刷が必要な帳票のジョブ名、キーワードを設定し、それ以外は強制的にモノクロ印刷されるように設定。たとえば『血液型カード』は自動的にカラーで、ホームページなど特にカラーで出す必要のないものはモノクロで出力されます。
ムダなカラー印刷をなくし、運用コストの削減を実現しました。「ユーザーは特に意識することなく印刷指示するだけで、適切にカラーかモノクロ印刷が選択される。当初は、3帳票がカラー印刷の対象でしたが、業務の中でやはりカラーで出力したいという要求がいくつか出てきた。そんな時も、その都度必要に応じて、追加設定を簡単に行うことができます。いまでは7 帳票が対象です」(鈴木様)。ユーザーと管理者、双方にとって非常に使い勝手が良いとの評価をいただきました。
千葉大学医学部附属病院