高品質なバーコードを高速印刷しICカードで個人認証が可能なプリンターを提案
長崎ケーブルメディア様は、長崎エリア総世帯数の約50%という全国でもトップクラスの加入率を誇る地域密着型のメディアです。史跡紹介番組「長崎ぶらぶら好き」や「古写真ライブラリー」などの人気番組をはじめ、「ながさきnow」では、長崎市、西海市、時津町、長与町のお天気、道路交通、イベントなど、毎日の生活に役立つ情報を提供されています。また、長崎一周・佐賀・福岡までの光ファイバー網を独自に構築し、福岡から全国ネットワークを通して映像伝送、VPNサービス、専用線サービス等の高速大容量光通信ネットワークサービスの提供も行っています。
長崎ケーブルメディア様では、地域密着型の顧客サービスの一環として、外部に委託することなく、自社で請求業務を行われています。
「当社は約110,000世帯のお客様に、ケーブルテレビやインターネット、その他サービスの提供を行っています。ご利用料金は定額なので、基本的にはお客様に振替のご案内をすることなく、自動的に月々口座振替をさせていただいていますが、請求伝票発送については、年払い・半年払いのお客様へ、支払い月のご案内として出しています。また諸般の事情により口座振替が行えなかったお客様にむけて、コンビニ振込用紙とともに、再振替のご案内を出しています。このような請求伝票の印刷・送付を、毎月約8,000~9,000件行っています。企業様によっては印刷会社へ印刷・封入・発送を依託しているところも多いと思いますが、弊社が自社発行にこだわっているのは、請求伝票発送のタイムラグを短く、最新の情報を反映していくことを顧客サービスの一環として大切な業務と考えているからです。例えば、ご案内通知発送の直前に入金いただくお客様もいらっしゃいます。そういう場合は、手止め作業により行き違いとならないようにしています。一方で、以前は銀行振込をお願いしていましたが、コンビニ振込にしてからは、お客様から『便利になった』という声もいただいていますし、回収率も向上しています」(石川様)。
「以前、請求書を印刷していたプリンターは導入後、多年経過していたため、コンビニ振込用紙のバーコード印刷が不安定となり、一部のお客様で『コンビニでバーコードが読み取れず、入金ができない』という問合せをいただくようになりました。そこで対処策としてシステム側のバーコードイメージの生成解像度を上げ、高解像度な複合機で出力したところ、バーコードの品質は改善したものの、データ容量が大きくなり印刷速度が従来の1/4以下と生産性が低下してしまいました。また、複合機はコピーやファクスなどでも利用しており、請求書発行が重なると業務に支障をきたしていたため、安定的かつスピーディな専用の出力環境を構築することが必要となったのです。最適な出力方法と機器を検討するためリコーに相談を行ったところ、バーコードの出力方法やツールの提案をいただきました。また、請求書発行業務に必要なプリンターの性能をシミュレーションし、最適な機種の絞り込みをしました。最終的な選定に向けてリコーの無償検証プログラムを利用し、品質/速度ともに問題がないことを確認しRICOH Pro 6100HTの採用に至りました」(村上様)。
「RICOH Pro 6100HT 導入の決定要因のひとつに速さがあげられます。印刷に必要な時間が半分以下になるということが大きな魅力でした。1日拘束されると、それだけ人件費がかかります。加えてコスト削減につながることも魅力でした。導入・運用コストを合わせて、従来のプリンターと同様に5年間使用するという前提で試算すると、3年目以降にコストメリットが得られ、5年目には100万円以上の差が出ることが分かりました」(山下様)。
「従来は、印刷1日、封入1日、検品と発送が1日、毎月立ちっぱなしで作業を行っていました。プリンターを変えたことで、印刷行程でプリンターに張り付いている必要もなくなりました。従来のプリンターは用紙を500枚しかセットできませんでしたが、RICOH Pro6100HTには増設トレイに4,000枚セットすることができますから、9,000枚印刷するのに2回の給紙で済みます。朝に印刷を始めれば、半日で出力は完了するので、その日のうちに封入工程にかかることができます」(村上様)。
「当社では情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証取得に向けて、入退室管理などもICカードで行っています。RICOH Pro 6100HTは、ICカードで誰が何を出力したのかを把握できることも魅力のひとつでした。また、これによって本当に出力する必要があるのかを確認してから出力するようになったので、不要な印刷も減っています」(石川様)。
新しい出力環境に移行することで、業務改善などのメリットが得られますが、ワークフローの変更といった苦労がつきまとうこともあります。
「新しい環境への移行は、苦労がつきものと思っていましたが、大変なことは一切ありませんでした。当初、心配だったのは、バーコードのスキャングレードでした。プリンターのスペック上では問題が無いことはわかっていましたが、本当にお客様からの問合せが来ないようになるのかという点は、実際に運用してみなければ結果がでません。実際に運用してバーコードの読取り不具合もゼロ件だったので胸をなでおろしています。使い手としての不具合よりも、受け手であるお客様にご迷惑となっていないことは一番の導入効果です」(山下様)。
リコーは、長崎ケーブルメディア様でご使用の専用カット紙約30,000枚を、リコー検証センター(リコー検証センター参照)に持ち込み、バーコード印刷時の精度と、給紙・排紙のジャムについて、徹底的に事前検証を行いました。解像度を上げたことにより、従来の請求書に引かれていた罫線が印刷されないという問題が発生しました。
「お客様にお送りする請求書なので、見た目の美しさは重要です。リコーに原因を追求してもらい、帳票データの改善により、すべての罫線が美しく印刷されるようになりました。新しい環境での出力にあたり、初回と2回目の出力時に、リコーに立ち会ってもらいました。紙詰まりは2~3回発生しましたが、プリンター仕様範囲内でもあり、安心のスタートを切ることができました」(山下様)。
長崎ケーブルメディア様では、社内業務改善の一環として、カラー化による業務改善や、スキャニング機能を利用した文書の電子化も視野に入れられています。
「営業の販促ツールや名刺などのカラー印刷を考えています。以前、複合機の出力ボリュームが増えたことがあり調べてみたのですが、販促ツールの印刷に使用されていました。複合機ではスピードが十分ではありませんし、また外部に印刷を依頼すると、少部数だとコストがかさむため、社内でのカラー印刷によって、業務改善やコストダウンが図れると考えています」(山下様)。
「RICOH Pro 6100HT 並みのスピードで、カラー機能やスキャン機能が付いていれば、複合機と置き換えることができます。当社には、創立当初からの契約書が存在しており、現在は一室に箱詰めで保管していますが、スキャンして電子化することを考えています。紙のままでは、セキュリティ上も問題がありますし、電子データ化することで省スペースも実現できます」(石川様)。
業務のさらなる効率化やセキュリティの向上に向けて、リコーは新たなソリューションの提供に努めていきます。
リコー検証センターは、特殊用紙への印刷を事前に検証できる「プリントの実験室」です。ミシン目の入った用紙、ラベル紙、圧着紙など、特殊用紙を使用したいというお客様のご要望に応じて、事前に印刷テストを実施。導入前に、問題点の抽出や解消のための改善提案を行います。
印刷テスト結果に基づいた問題解決提案の一例
● プリンター側での対応検討 ● 特別保守メニューの検討 ● 用紙仕様の改善(用紙ベンダーとの協業)等々
株式会社
長崎ケーブルメディア
本ページに掲載されている情報は、2014年2月現在のものです。