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コールセンター応対は「クッション言葉」が鍵|覚えておきたい言葉遣いのマナー

From: バックオフィスラボ

公開日:2022年07月07日

この記事に書いてあること

【2026年1月26日 更新】

コールセンターでの応対は、お客様から担当者の顔が見えない中でのやりとりとなるため、言葉遣いに細心の注意を払う必要があります。中でも重要なポイントとなるのが「クッション言葉」の使い方です。

この記事では、シーン別のクッション言葉の使い方や電話応対でよく使う敬語の基本をわかりやすく解説しています。コールセンター応対で覚えておきたい言葉遣いのマナーやよくあるNGフレーズもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

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クッション言葉とは

コールセンター応対は受電・架電を問わず、伝えるべきことをそのまま伝えるときつい印象を与えかねません。その回避策として用いられているのが「クッション言葉」です。

言葉の印象を和らげるための前置き

クッション言葉とは、伝えたい内容の直前に挟むことで印象を和らげる「前置き」に当たる言葉のことです。「お願い」「質問」「お断り」「反論」などをする際に、クッション言葉を挟むことで相手にとって受け入れやすい印象を与える効果が期待できます。

とくに電話のような非対面コミュニケーションにおいて、クッション言葉は相手に配慮していることを示す重要な役割を果たします。ほんの短いフレーズではあるものの、その後に続く言葉に対して心の準備をしてもらうという意味でも効果的です。

クッション言葉をコールセンター応対で使うメリット

コールセンター業務は、クッション言葉を用いるべきシーンの代表例といえます。次の例で考えてみましょう。

【例】返品をお断りする場合
A:「ご利用になった商品のご返品は承りかねます」→きつい印象を与えやすい
B:「大変申し訳ございませんが、ご利用になった商品のご返品は承っておりません」→やわらかい印象を与える

Aは返品をストレートに拒んでいるように感じられるため、きつさやとげとげしさを与えがちです。Bのように前置きを挟むことできつさが緩和され、相手にとってより受け入れやすいメッセージとなります。このように、クッション言葉を用いることで相手に対する配慮が伝わり、伝達すべき事項をスムーズに受け入れてもらえる点が大きなメリットです。

【シーン別】覚えておきたいクッション言葉

電話

クッション言葉には多くの種類があります。ここでは、とくに覚えておきたいクッション言葉をシーン別に見ていきましょう。

お願いをするとき

【例1恐れ入りますが、お名前をフルネームでお聞かせください。

「恐れ入りますが」は、幅広いシーンに対応する汎用的なクッション言葉です。相手よりも低い位置から話しているという意味が込められているため、顧客対応全般で活用できます。

【例2お手数をおかけしますが、生年月日を西暦でお聞かせ願えますでしょうか。

「お手数をおかけしますが」は、相手が時間や手間をかけることへの配慮を示すクッション言葉です。この一言を前置きすることで、相手の負担感を和らげる効果が期待できます。

【例3ご多忙中とは存じますが、ぜひ資料にお目通しいただけますと幸いです。

「ご多忙中とは存じますが」は、相手にある程度まとまった時間を確保してもらう際に用いるクッション言葉です。「お忙しいところ恐れ入りますが」なども同じように活用できます。

尋ねるとき

【例1もしよろしければ、本サービスをお知りになったきっかけを教えていただけますか。

「(もし)よろしければ」は、相手に選択の余地を与えるクッション言葉です。断ってもよいというニュアンスが込められているため、必ず答えてほしい質問には適していません。

【例2差し支えなければ、ご解約されたい理由をお聞かせ願えますか。

「差し支えなければ」は、相手にとって不都合がなければ、という意味で用いられるクッション言葉です。上の例であれば、「解約する理由は伝えたくない」という選択肢もあることを暗に伝えています。

【例3ご迷惑でなければ、交換対応とさせていただけますでしょうか。

「ご迷惑でなければ」は、こちら側の提案を伝える際に用いるクッション言葉です。顧客にとってメリットのある提案であっても、相手に時間や手間を取らせる可能性があります。この一言を挟むことで、顧客を尊重していることが伝わるでしょう。

お断りするとき

【例1大変申し訳ございませんが、当日発送には対応いたしかねます。

相手の要求や要望に応えられない場合に用いるクッション言葉です。単に「できない」と伝える場合と比べて、可能な範囲で誠実に対応していることが伝わります。

【例2ご期待に添えず恐縮ではございますが、何卒ご了承のほどお願いいたします。

対応可能な範囲を超えた要望を断る際に用いるクッション言葉です。「申し訳ございませんが」などの言い回しと比べて、相手が期待していた対応をきちんと理解しているというニュアンスが込められています。

反論するとき

【例1申し上げにくいのですが、他社様の製品に関するご要望は承りかねます。

顧客側に事実誤認がある場合や、無理な要求をされた場合に用いるクッション言葉です。ためらいもなく反論しているのではないことが伝わり、相手が心証を悪くするのを回避できます。

【例2お言葉を返すようですが、キャンセルのご意向を伺うまでの期間に関しましてはご料金が発生いたします。

相手の言葉に直接反論するのではなく、ワンクッション挟むことできつさを和らげる表現です。言いにくそうなニュアンスを込めることで、「言い返された」と相手が感じるリスクを軽減できます。

電話応対でよく使う敬語の基本

コールセンターをはじめとする電話応対では、敬語を正確に使うことも重要なポイントの1つです。敬語の基本とよくある用例、注意点について解説します。

敬語の種類

敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類があります。

尊敬語は、相手を高めることで敬意を表す敬語です。「考える」を「お考えになる」と表したり、「言う」を「おっしゃる」のように変化させたりすることで、尊敬の念を示します。主語が相手の場合に用いる点に注意が必要です。

謙譲語は、自分自身や社内関係者の立場を下げて相手を立てる表現です。「お調べする」「お伺いする」といった言葉のほか、「申し上げる」「拝見する」といった表現があります。主語が自分や自社の場合に用いる点に注意しましょう。

丁寧語は、いわゆる「です・ます」調のことです。「わかります」や「思います」のように、尊敬語や謙譲語と比べてカジュアルな場面でも用いられることがあります。「お名前」や「お電話」のように「お」や「ご」を付けて表現する「美化語」も丁寧語の一種です。

よく使う敬語の例

コールセンターでよく使われる敬語をまとめました。スムーズに使い分けられるよう、頻繁に使われる表現については暗記しておくのが得策です。

  尊敬語 謙譲語 丁寧語
する される・なさる いたす します
いる いらっしゃる おる います
言う おっしゃる 申し上げる 言います
聞く お聞きになる うかがう・拝聴する 聞きます
見る ご覧になる 拝見する 見ます
思う 思われる・お思いになる 存じる 思います
知る ご存知・お知りになる 存じる・存じ上げる 知っています
わかる おわかりになる 承知する・かしこまる わかります
伝える お伝えになる お伝えする・申し伝える 伝えます

尊敬語と謙譲語の混同・二重敬語に注意

敬語の中でも混同しやすいのが尊敬語と謙譲語です。よくある誤用として「〇〇様はおられますか」や「お客様が申されたとおりです」などが挙げられます。「おる」「申す」はいずれも謙譲語のため、本来は主語が自分や自社の場合に用いるべき表現です。お客様が主語であれば、「〇〇様はいらっしゃいますか」「お客様がおっしゃるとおりです」のように尊敬語を用いる必要があります。

また、敬語を重複して用いる「二重敬語」にも注意しましょう。敬語を重ねることでより丁寧な表現になるわけではなく、あくまでも「誤用」です。応対品質を高めるためにも、下記のような誤用に注意してください。

【よくある二重敬語】
×「おっしゃられる」→〇「おっしゃる」
×「ご覧になられる」→〇「ご覧になる」
×「拝見させていただく」→〇「拝見する」
×「伺わせていただく」→〇「伺う」

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コールセンター応対でよく使う言葉遣いのマナー

マナーと書かれたブロック、電卓、スマホ、ノート

ここまでに見てきた注意点の他にも、コールセンター応対時に気を付けたい表現がいくつかあります。間違えやすい例とともに確認していきましょう。

呼称のマナー

よくある間違い 正しい表現
わたし・われわれ わたくし(ども)
当社 弊社
〇〇さん(社内担当者の場合) 〇〇(呼び捨てで可)
〇〇部長様 〇〇部長、〇〇様

自分や自分自身が所属する組織のことは、基本的にへりくだった言い方をします。「わたし」や「当社」は対等な関係の場合に用いる呼称のため、「わたくし」「弊社」と言い換えるのが基本です。

反対に、相手に関する呼称には「様」や「御社」を用います。ただし、「部長」や「社長」といった役職名はそれ自体が敬称の役割も兼ねているため、「様」を重ねて用いるのは誤りです。

応答のマナー

よくある間違い 正しい表現
わかりました かしこまりました/承知しました
伝えておきます 申し伝えます

上の「よくある間違い」は、いずれも丁寧語を用いた表現です。丁寧語はカジュアルな会話でも用いられるため、コールセンターの応対では尊敬語もしくは謙譲語を使うのが基本です。日常会話で使われる言い回しとは異なる点もあるため、よく使う表現については覚えておきましょう。

保留のマナー

よくある間違い 正しい表現
(保留にするとき)お待ちください 少々お待ちいただけますでしょうか
(保留から戻るとき)もしもし 大変お待たせいたしました

電話の取り次ぎや確認事項が発生した際などに、電話を保留にする場合があります。保留に切り替えるとき・保留から通話に戻るときの言い回しは、定型句として覚えておくのが得策です。なお、やむを得ず保留が長くなりそうな場合には、途中で「お調べしておりますので、もう少々お待ちください」のように経過を伝えるか、あらためてかけなおす旨をお伝えするとよいでしょう。

謝罪のマナー

よくある間違い 正しい表現
すみません (大変)申し訳ございません
お詫びします お詫び申し上げます

謝罪する際には、通常の応対時以上に敬語の用法や言い回しに気を配りましょう。「すみません」や「ごめんなさい」は一般的に日常会話で用いられる表現です。「申し訳ございません」「大変申し訳ございません」「お詫び申し上げます」といった言い回しにすることで、よりフォーマルな表現になります。とくにクレーム対応の際には、言葉遣い1つで相手の心証がより悪化する可能性もあるため最新の注意を払うことが重要です。

コールセンター応対でよくあるNGフレーズ

ストップのジェスチャーをする男性

コールセンター応対にふさわしくない言い回しも存在します。ここでは、よくあるNGフレーズと正しい表現をまとめて見ていきましょう。

ビジネスシーンにふさわしくないフレーズ

【例】
×「もしもし」→〇「恐れ入ります」
×「ごめんください」→〇「失礼いたします」
×「了解しました」→〇「承知しました」

「もしもし」や「ごめんください」は、カジュアルな印象を与えやすい言い回しです。ビジネスシーンではあまり一般的とはいえない表現であることから、「恐れ入ります」や「失礼いたします」といったよりフォーマルな言い回しを用いましょう。

また、「了解」には相手の事情をくんで許可を与える、といった意味合いがあります。本来は目上の人が目下の人に対して使う言葉であることから、「承知しました」「かしこまりました」などに言い換えるのが得策です。

バイト語を思わせるフレーズ

【例】
×「ご料金は1万円になります」→〇「ご料金は1万円です/1万円でございます」
×「ホームページのほうをご覧になりましたか」→〇「ホームページをご覧になりましたか」
×「~でよろしかったでしょうか」→〇「~でよろしいでしょうか」

バイト語とは、アルバイト従業員がよく使うとされる特徴的な言い回しのことです。上の例では「なります」は変化を表し、「ほう」は方向を表しています。したがって、変化や方向を表していない場合はこうした言葉を挟まないのが正しい言い回しです。

また、「よろしかったでしょうか」のように過去形にする言い方も、典型的なバイト語とされています。顧客の意思や判断を確認する際には、現在形の「よろしいでしょうか」を用いるのが正しい表現です。

くだけすぎているフレーズ

【例】
×「なるほどです」→〇「おっしゃるとおりです」
×「たしかに」→〇「さようでございますか」

「なるほど」はそれ自体がカジュアルな表現のため、「です」を付けても丁寧な表現にはなりません。相手の発言に同意したり肯定したりする場合には「おっしゃるとおりです」を用いましょう。

「たしかに」も使ってしまいがちな表現ですが、対等な間柄で用いる表現という印象を与えかねません。コールセンターでの応対時には「さようでございますか」といったフォーマルな表現で代用するのが得策です。

まとめ:言葉遣いの基本マナーを押さえて応対品質を高めよう

コールセンターでの応対は非対面コミュニケーションのため、ささいな言葉遣いによって不快な思いをさせてしまったり、心証を悪くしたりする原因となり得ます。クッション言葉を意識的に使って表現を和らげるとともに、敬語を正しく使い分けて好印象を与えることが大切です。今回紹介した言葉遣いの基本マナーを押さえて、電話応対の品質向上を目指しましょう。

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記事執筆

バックオフィスラボ編集部 (リコージャパン株式会社運営

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