【コピペOK】ChatGPTのプロンプトとは？｜書き方・例文

ChatGPTをはじめとする生成AIを業務効率の改善のために活用するケースが見受けられるようになってきました。ChatGPTはユーザーからの「プロンプト」と呼ばれる指示に基づき出力結果を生成する仕組みのため、プロンプトの内容によって出力結果の品質が大きく変わります。そこで今回は、ChatGPTを使いこなすためのプロンプトの書き方について解説します。

ChatGPTとは

「ChatGPT」は、アメリカのOpenAI社によって開発された生成AIです。Chatとは雑談やおしゃべりという意味です。ChatGPTにテキストを入力すると、まるで人間と会話しているかのような自然な返事が得られたり、文章の作成や要約、翻訳などのさまざまなタスクをおこなわせることができます。
従来のAIとの大きな違いは、あらかじめ決められた反応を返すのではなく、膨大な学習データに基づいて創造的かつ柔軟な反応を返してくる点です。つまり、指示の出し方を工夫することで、期待に沿った出力結果を得ることも可能になります。
ChatGPTは、汎用的かつ実用的な生成AIとして広く注目されており、すでに多くの企業が業務改善やアイデア創出などのさまざまなシーンで導入を始めています。

ChatGPTのプロンプト（prompt）とは

「プロンプト」とは、ChatGPTに対して実行してほしい作業や質問内容を伝えるための指示文のことです。
ChatGPTはユーザーからのニーズに合わせて、その性能の範囲内で臨機応変に作業してくれますが、出力が固定的な内容ではないことから、具体的な指示がなければ期待通りの出力結果を得られないこともあります。
例えば「この文章を要約してほしい」と入力すれば、ChatGPTはその指示に従って要約してくれます。さらに「この文章を1000文字で要約してほしい」といったように、より具体的な内容を指示することで、より理想に近い出力を得ることができます。
このように、プロンプトが具体的で明確なほど、ChatGPTはユーザーの期待に沿った出力を返しやすくなります。

ChatGPTのプロンプトの主な型

ChatGPTを活用するにあたっては、出力結果の質を高めるために、プロンプトの構成が重要となります。
ここでは、代表的な「プロンプトの型」を紹介します。
紹介する「型」のそれぞれの特徴を把握しておくことで、状況に応じた適切な使い分けがしやすくなるでしょう。

基礎編

まずは、プロンプトの基本的な書き方を解説します。
この部分を理解しておくことで、ビジネスでの活用にもスムーズにつなげることができます。内容を把握したら実際にChatGPTに入力して練習してみるとよいでしょう。

指示型

ビジネスでChatGPTを活用する場合、よく使うことになるプロンプトは「指示型」の構文です。
ChatGPTに任せたい作業内容に従って「～してほしい」、「～してください」といった構文でプロンプトを構成します。
シンプルな指示であれば、直感的に構成するだけで最低限のプロンプトは書けるでしょう。
例えば、「この文章を2000文字で要約してください」というプロンプトと、要約したい文章をセットで入力すれば、ChatGPTは「要約する」という指示を理解して処理を実行します。

質問型

知りたい内容がある場合は、ChatGPTに対して「質問型」のプロンプトを入力するとよいでしょう。
例えば、「～を知りたい」、「～とは何ですか？」、「～はどうすればいい？」といった質問を投げかければ、ChatGPTは学習データや利用可能な情報に基づいて回答を返します。
これからChatGPTを使い始めるユーザーの場合、ChatGPTの使い方でわからない部分も多いはずです。
そのため、任せたい作業の指示の仕方や、そもそもChatGPTがその作業を実行できるかどうかを質問してみるのも有効です。
ChatGPTは自身が実行できる作業とできない作業を踏まえて回答してくれるので、その内容を参考にすれば、より適切なプロンプトを作成することができるでしょう。

対話型

ユーザーがChatGPTに求める内容によっては、「対話型」のプロンプトが必要になる場面もあります。
このプロンプト形式は、1つの質問に対して1つの回答で完結するのではなく、人間同士の会話の流れのように何度かのやり取りを経て期待する出力結果を導きます。
ChatGPTに何かを質問もしくは作業を指示する場合、入力したプロンプトの内容によっては、逆にChatGPTの方から質問が返される場合があります。
これは、初期のプロンプトだけでは十分な情報が得られず、適切な回答を行うために追加情報を求めているケースです。
例えば、「SNS投稿のアイデアを考えて」と伝えると、「投稿の目的は？」「どんなユーザー向け？」といったように、いくつか方向性を聞かれることがあります。
このように、対話を重ねて情報を補っていくことで、ChatGPTはユーザーの意図をより深く理解し、より正確で期待に近い回答を出すことができるようになります。

シナリオ型

より実用的・専門的な出力を得たい場合には、「シナリオ型」のプロンプトを活用すると効果的です。
この形式では、「あなた（ChatGPT）は〇〇です」といった一文を加えることで、ChatGPTに特定の役割を与え、その前提に基づいた回答を得ることができます。
また、ユーザー自身の情報をプロンプトに含める方法もあります。
例えば、「私は〇〇なのですが」という前置きをしてプロンプトを構成することで、ChatGPTはその立場に対して適切な回答を出力します。
シナリオ型のプロンプトは、与える役割やユーザーの状況を詳しく設定するほど回答品質や専門性が高まりますが、最低限の情報でもある程度の出力調整は可能です。
役割や状況に応じた回答が欲しい場合には、この形式を取り入れるとよいでしょう。

応用編

プロンプトの基本的な構成をマスターしたら、次は応用テクニックを見ていきましょう。
どのテクニックが適しているかは、ChatGPTの利用目的やユーザーのスタイルによって異なります。各テクニックの特徴を参考にしながら、自分に合った活用法を見つけてください。

深津式プロンプト

「深津式プロンプト」は、最初にChatGPTに役割を与え、その後に具体的な条件を伝える形式で、note社のCXOである深津貴之氏が考案したフレームワークです。
役割と指示を明確にしておくことで、ユーザーの意図に沿った出力が期待できます。
例えば、以下のように入力します：

このように、細かく条件を指定するため、プロンプトの入力に時間がかかる場合もあります。
しかしその分、出力の品質が上がるため、あとから修正する手間が減り、結果的に作業全体の効率が向上する可能性があります。
また、同じ条件で何度も使用する場合は、プロンプトを定型文として保存しておけば、コピー＆ペーストで簡単に再利用でき、作業の手間も軽減されます。

ReActプロンプト

「ReAct」は、推論・思考（Thought）→ 行動（Action）→ 結果（Observation）の3ステップを繰り返すことで、より深い思考や実践的な対応を引き出すプロンプト形式です。
例えば、以下のように入力します：

※ Thought、Action、Observationの”:”（コロン）の後には、何も入力しないでください。

「〇〇という課題を解決するための方法を提示してください」というプロンプトだけでは、行動（Action）だけの回答になりがちです。このReAct形式で入力することで、その前後の思考過程や結果予測も得られます。
ビジネスシーンで求められる分析的な視点や論理的な根拠を含んだ回答を引き出しやすくなります。

ゴールシークプロンプト

「ゴールシークプロンプト」は、ChatGPTに適切なプロンプト自体を作成させるための手法です。
目的を共有し、質問と修正のやりとりを通じて、完成度の高いプロンプトに仕上げていきます。
例えば、以下のように入力します：

このように、プロンプト作成のプロセスにChatGPTを巻き込むことで、自分ひとりでは気づけなかった具体性や精度の高いプロンプトを得られるようになります。
複数回の対話が必要になる場合もありますが、最初から手作業で完璧なプロンプトを作成しようとするより、短時間で質の高いプロンプトやChatGPTからの出力にたどり着ける可能性があります。

ChatGPTのプロンプトの書き方

ChatGPTに対して入力するプロンプトの形式を把握したところで、次は、プロンプトの精度を高めるために押さえておきたいポイントを解説します。
型をうまく活用するためには、指示の明確さや情報提供の仕方、対話の進め方などにも工夫が必要です。
実践しながら、ここで紹介するポイントを自分のスタイルに取り入れてみてみましょう。

明確で具体的な指示を出す

ChatGPTに入力するプロンプトを書く際には、明確で具体的な指示を出すことが基本です。
その上で、できるだけ簡潔でわかりやすい質問形式にすると、意図がより伝わりやすくなります。
ChatGPTはプロンプトの内容をもとに、ユーザーの意図を読み取ります。人間同士のやり取りでも同じことが言えますが、曖昧な表現では正確な回答は得られません。具体的な指示を出すにあたってはプロンプトの構成に時間がかかる可能性がありますが、適当な入力では期待する結果が得られにくくなります。後の手間を減らすためにも、最初の段階で具体的な内容を盛り込んだプロンプトを作成するようにしましょう。

役割を設定する

ChatGPTに入力するプロンプトを書く際には、ChatGPTに期待する役割をあらかじめ設定しておくと、より的確な回答を引き出しやすくなります。
ChatGPTに設定する役割は、ユーザーが求める回答をどのような立場であれば効果的に提示できるかを考えて設定しましょう。
ChatGPTに与える役割は、基本的にその情報に詳しい専門家とするのがよいでしょう。
例えば、観光地や旅行プランに関しては「旅行会社」、プログラミングに関しては「システムエンジニア」のように、特定の職業を指定するとよいでしょう。
細かく設定することで専門性が高まる一方、あまりに複雑すぎると意図が伝わりづらくなることもあるため、シンプルさとのバランスを意識しましょう。結果を見ながら調整の試行錯誤をすることもお勧めします。

参考情報・文脈を与える

ChatGPTに入力するプロンプトを書く際には、参考情報や文脈を与えるようにプロンプトを構成しましょう。
質問に必要な情報や背景を事前に提供することで、ChatGPTの理解を深め、質の高い回答を得ることができます。特にデータや条件がある場合は、それらをあらかじめ共有するようにしましょう。
ただし、情報が少なすぎると十分な回答が得られない一方で、不要な情報が多すぎると回答の焦点がぼやけてしまうこともあります。そのため、目的に応じて必要な情報を見極め、過不足なく提供することが重要です。

複数回のやり取りを想定する

ChatGPTに入力するプロンプトを書く際には、複数回のやり取りを想定して入力することをおすすめします。
1回のプロンプト入力だけで、思い通りの回答を得られるとは限りません。最初の回答が理想と異なる場合でも、追加の指示を出すことで精度は高まります。
手作業で修正する方法もありますが、作業が多い場合はChatGPTに再指示を出したほうが効率的です。
納得できない出力に対しては、その原因を特定し、改善のための具体的な修正プロンプトを入力しましょう。複数回の対話を経ることで、理想に近い回答を導き出せます。

目的に見合うものを選ぶ

ChatGPTに入力するプロンプトを書く際には、目的に見合う構文を選択するようにしましょう。
ChatGPTに入力するプロンプトにはさまざまな書き方がありますが、どの方法でも同じ結果を出すとは限りません。
質問や指示の目的に応じて、適した構文を選ぶことが重要です。具体性を込めたプロンプトが求められる場合もあれば、シンプルで短いプロンプトでも十分な結果が得られる場合もあります。
どれだけ時間をかけてプロンプトを構成したとしても、それに見合う結果が得られなければ意味がありません。「こういう結果を出したい」という目的を明確にし、経験を通じて自分なりのパターンを見つけていきましょう。

定量的な出力方法を指定する

ChatGPTに入力するプロンプトを書く際には、定量的な出力結果になるようにプロンプトを構成しましょう。ChatGPTは、人間のような感情的な表現や曖昧な回答を意図的に生成することは得意ではありません。例えば、「なんとなくそれっぽく説明して」といった曖昧な指示だけでは、期待通りの出力が得られないことがあります。曖昧な指示にもある程度の対応は可能ですが、意図が不明確なままだと、出力にズレが生じやすくなります。人間のような“幅”のある回答を最初から期待しすぎるのは避けましょう。
どうしても曖昧なニュアンスを含めたい場合は、まずは定量的な出力を得たうえで、必要に応じて手作業で修正するのがおすすめです。

追加で詳細な質問をする

ChatGPTに入力するプロンプトを書く際には、追加で詳細な質問をするようにしましょう。
一度出力された結果に対して修正を指示する場面では、その指示がどれだけ具体的かによって、修正後の出力の精度が大きく変わってきます。
ChatGPTは、入力された修正プロンプトの内容に基づいて回答を再構成します。そのため、内容が曖昧だったり、情報が不足したりしていると、期待する改善結果を得られないことがあります。逆に、詳細で具体的な指示を含めれば、より理想に近い形で再出力されやすくなります。
こうした工夫をすることでChatGPTとのやり取りの回数を減らし、効率よく期待する結果に近づくことができるでしょう。

最新モデルを活用する（有料）

ChatGPTに入力するプロンプトを書く際には、最新モデルが利用できる有料プランも検討してください。
ChatGPTは無料でも利用できますが、有料プランを契約すると上位のサービスが利用できるようになります。有料プランではさまざまな機能が利用可能となったり制限が緩和・解除されたりしますが、無料プランと比較して高性能な言語モデルを活用できるのが特に大きなメリットです。
生成AIの回答品質は、使用している言語モデルの性能に左右されるため、同じプロンプトでも、無料版と有料版では出力結果に差が出ることがあります。特にビジネス用途や専門性の高い文章生成を求める場面では、無料版では期待に届かないケースもあるでしょう。継続的に利用する予定がある場合は、有料プランを契約して、高性能なモデルを活用することをおすすめします。

ChatGPTに使えるプロンプトの例文

ここでは、ビジネスシーンで活用しやすいChatGPTのプロンプト例をいくつかご紹介します。
例文のため、ご自身の利用内容に応じてカスタマイズする必要がありますが、基本の構成や使い方を理解するのに役立つはずです。ChatGPTに慣れていない方でも、これらを参考にすることで実務で使えるプロンプトをスムーズに習得できるでしょう。

メール作成

ビジネスでは取引先などの社外関係者にメール送信するケースも多いでしょう。意外と時間がとられるメール作成も、ChatGPTにサポートしてもらうと、手間や作業時間を減らすことができるでしょう。

例文１：

例文２：

議事録作成

ChatGPTには入力された文章を理解し、その内容をもとに要約文や議事録などに加工する能力があります。会議録音の文字起こしなどと組み合わせることで、議事録作成の手間を大幅に削減できるでしょう。

例文：

商品PR

ECサイトで商品を販売する際には、ユーザーの購買意欲を刺激するPRが必要です。ChatGPTを活用すれば、自社商品の販売に必要なPR文を自動で作成できます。

例文１：

例文２：

SNS運用

ビジネスでは、自社サイトだけでなくSNSアカウントの運用も重要です。投稿作成からアカウント管理までさまざまな業務がありますが、ChatGPTを活用することで業務の一部を自動化し、SNS担当者の負担を軽できます。

例文１：

例文２：

例文３：

販促企画

自社商品の売上を伸ばすには、販促企画の立案が欠かせません。条件をきちんと設定すれば、ChatGPTにアイデアのたたき台を出してもらい、それをもとにブラッシュアップすることで、作業負担を軽減できます。

例文：

プレゼン資料作成

ビジネスでは、上司や取引先に向けたプレゼン資料の作成が必要な場面が多くあります。ChatGPTを活用することでプレゼン資料の作成をサポートしてもらうことが可能です。

例文：

アンケート作成

ビジネスでは、上司や取引先に向けたプレゼン資料の作成が必要な場面が多くあります。プレゼン資料の作成をChatGPTにサポートしてもらうことも可能です。

例文１：

例文２：

例文３：

データ分析

ビジネスでは、アンケートやネット上で収集したデータをまとめて、分析して実用性の高い資料に加工する作業もよくあります。ChatGPTを使えば、データの整理・加工・要約を効率的に行えます。

例文１：

例文２：

ChatGPTでプロンプトを活用して業務を効率化しよう

ChatGPTは、業務のさまざまなシーンで活用できる強力なツールです。適切なプロンプトを設計することで、メール文の作成、議事録の要約、企画書のたたき台づくりなど、多くの業務を効率化できます。
さらにその効果を高めるには、プロンプトに与える「前提情報」の質も意識することが必要となります。指示が曖昧なままだと、期待した通りの出力となりにくいからです。
議事録の要約や企画書のたたき台づくりというシーンにおいては、会議や打ち合わせ、インタビューのやり取りデータがChatGPTの情報源となります。紹介したプロンプトに入力したり当てはめたりすることで、実務的な出力結果が得られる可能性もあがり、実用性がぐっと高まります。
会議や打ち合わせ、インタビューをプロンプトに入力できるようにするには、内容をテキスト化する必要があります。テキスト化におすすめなのが、自動で録音・文字起こしできるtorunoです。

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