ボイスレコーダーからの文字起こし方法とおすすめソフトの紹介
2025年06月13日 07:00
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会議やインタビューなど、日常のビジネスシーンで録音を活用する場面は多くあります。なかでも、録音した音声をテキストに変換する「文字起こし」は、情報の整理や共有に欠かせない作業です。本記事では、ボイスレコーダーで録音した音声をもとに文字起こしを行う方法と、文字起こし作業を支援するおすすめのAIツールをご紹介します。
ボイスレコーダーとは?
ボイスレコーダーは、会議や取材、講義などの音声を高音質で録音できる専用機器です。
マイクで捉えた音声を電気信号に変換し、それをデジタルデータとしてメモリやSDカードなどに保存します。かつてはカセットテープに録音するタイプが主流でしたが、現在ではデジタル化が進み、ICレコーダーと呼ばれるデジタル録音タイプが一般的となっています。録音した音声は、本体やパソコンで再生できるだけでなく、文字起こしツールと組み合わせて文章化することも可能です。
ここからは、録音した音声をもとに文字起こしを行う方法を見ていきましょう。
ボイスレコーダーから文字起こしする方法
ビジネスでは会議結果やインタビューなどを文章化して、情報共有する方法が一般的です。例えば、インタビュー記事にする場合は文章化する必要がありますので、録音データから文章へと仕上げる過程で必ず「文字起こし」が必要になります。
ここでは、ボイスレコーダーに音声を保存して文字起こしツールに読み込ませる方法について解説します。また、補足として、録音機能付き文字起こしツールによる文字起こし方法についても紹介します。こちらの方法は、録音から文字起こしまでを一括で進める方法となります。
ボイスレコーダーに音声を保存して文字起こしツールに読み込ませる方法
この方法では、録音と文字起こしの工程を分けて行います。以下のようなステップで進めます。
1.録音デバイスの準備と録音
まず、ボイスレコーダーや録音機能付きのスマートフォンなど、音声を高品質で録音できるデバイスを用意します。会議やインタビューの内容を録音し、デバイスに音声データとして保存します。このとき、出力されるファイル形式(例:MP3、WAVなど)を確認しておきましょう。
2.録音デバイスの準備と録音
録音が完了したら、データをパソコンやスマートフォンに転送します。SDカードやUSBケーブルを使った物理的な転送、もしくはクラウド経由など、デバイスの仕様に合った方法で移動させてください。移動先のデバイスが、音声ファイルを正しく読み込めるように準備しておくことも重要です。
3.文字起こしツールへの読み込みと実行
文字起こしツールを起動し、ツールのガイドに従って音声ファイルを読み込みます。多くのツールでは対応するファイル形式が決まっているため、録音時にあらかじめ対応形式で保存しておくとスムーズです。読み込み後、必要な設定(話者分離や専門用語の辞書など)を行い、文字起こしを実行します。
補足:録音機能付き文字起こしツールで一括処理する方法
一方で、録音から文字起こしまでを1つのツールで完結させる方法もあります。
これは、録音機能を備えた文字起こしツールを使用し、録音と同時に文字起こしを進めるスタイルです。例えば、Web会議中にこのタイプのツールを使えば、会議内容をリアルタイムで録音・文字化できます。
PCにマイクを接続して対面会話を録音し、そのまま文字起こしすることも可能です。ツールによっては、ZoomやGoogle Meet™など特定のWeb会議サービスとの連携機能を提供しているものもあるため、導入時には対応状況を確認しておくと良いでしょう。
ボイスレコーダーからの文字起こしはAIを活用したソフト・ツールの活用がおすすめ
ボイスレコーダーを活用してインタビューや会議の会話を録音したあとに文字起こしを行う場合は、AIツールを活用することをおすすめします。
従来のように録音データを担当者が実際に聞きながら、文章作成ソフト等で文字を人手で打ち込んで文字起こしする方法は時間がかり、担当者の負担も大きくなります。また、聞き間違いや文章化する際に誤字脱字が発生するリスクもあるので、質の高い文字起こしを作成するのは大変な作業となります。
AIツールであれば、音声情報を自動的に文字に変換し文字起こしでき、さらに誤字脱字の自動変換、文字起こしした内容から要約などをしてくれるものもあります。担当者の負担が軽減され、業務の効率化に繋がります。
ボイスレコーダーから文字起こしができるおすすめソフト・ツール11選
今回は下記の11個のツールを候補に挙げていますので、それぞれのツールの特徴を把握して使いやすいものを選んで導入しましょう。
- ・toruno
- ・Notta
- ・YOMEL
- ・スマート書記
- ・AI議事録取れる君
- ・Rimo Voice
- ・LINE WORKS AiNote
- ・Texter
- ・文字起こしさん
- ・Googleドキュメント
- ・Microsoft Word
それぞれ見ていきましょう。
toruno
「toruno」は、文字起こし+録音+画面キャプチャにより会議の内容を自動的に記録できるツールです。このツールはWeb会議ツールとの連携でツール内の会議内容をリアルタイムで文字起こしできる点が強みの1つなのですが、録音した音声データを用意すればアップロードによってその内容を文字起こしする機能も搭載されています。また、iPhoneアプリもあり、録音した音声データをアップロードして文字起こしも可能です(後述の画面キャプチャ機能は使えません)。音声データの他にも、動画内の音声を認識して文字起こしすることも可能です。
torunoには話者識別機能が搭載や画面キャプチャ機能がついており、記録した内容はWeb上で確認、共有することもできます。出力された文字起こしの編集に際しては保管してある音声データを聞きながらテキストの修正・ダウンロードも可能です。
1クリックでAIが会議やセミナーの発言・会話をすぐにテキスト化して表示し、まるごと記録!会議やセミナーの振り返りや共有が劇的に変化します!
Notta
「Notta」は、インタビューや商談などのビジネスシーンで発言された音声を文字化して、重要なポイントを自動的に抽出・要約が可能なAI文字起こし・議事録サービスです。
アップロードしたい音声ファイルをドラッグ&ドロップすることで、文字起こしすることができます。また、Dropbox / Google ドライブ™などの音声・動画のリンクを貼りつけてアップロードすることも可能です。
このツールではAIの能力を活用して、文字起こししたテキストをベースに自動的に要約することができます。
Nottaの詳細はこちら
YOMEL
「YOMEL」は、会議後ワンクリックで議事録が作れる議事録AIツールです。使用するWeb会議ツールや録音方法に縛られず、さまざまな方法での発言内容を自動的に記録して議事録の形に仕上げることができます。
音声ファイルをインポートしてテキスト化する機能もあり、複数ファイル一括インポートにも対応しています。
議事録を作成するにあたっては、要約文を作成できるだけでなく要点を箇条書きでまとめたり、質問形式で利便性を高めたり、別途補足事項をまとめたりして利便性の高い議事録に仕上げることができます。
YOMELの詳細はこちら
スマート書記
「スマート書記」はAIによる自動要約・要点抽出・書き言葉への変換で作業を自動化により業務効率の改善に貢献するツールです。
会議の内容を録音してリアルタイムに文字起こしを行い、要約作業以外にも要点を抽出して箇条書きで見やすくしたり、決定事項やToDoも抽出したりとシンプルながらさまざまな機能を備えています。会議中のメモと文字起こしされた文章が発言された音声データと紐づいているため、内容を確認するために聞きたいところだけの聞き直しが簡単になります。
もちろん、音声や動画ファイルをアップロードして文字起こしすることもできます。
スマート書記の詳細はこちら
AI議事録取れる君
「AI議事録取れる君」は、Web会議ツールとの連携で、AIとの共同作業によって議事録の作成を効率化できるツールです。
マイクからの音声をAIが即座にテキスト化し、AIによる自動要約機能によって短時間で高品質な議事録の作成を実現します。録音している音声データや動画ファイルがあれば、読み込んでその内容を文字起こしすることも可能です。
このツールには翻訳機能も搭載されており、発話言語と翻訳言語を指定して翻訳するにあたっては90以上の国と地域の発話を主要な16の言語に翻訳して文字起こしできます。
AI議事録取れる君の詳細はこちら
Rimo Voice
「Rimo Voice」は、会議などのシーンで録音した音声ファイルやイベントで撮影した動画ファイルをアップロードして、日本語に特化した自然言語処理技術で音声を文字に変換するツールです。
手持ちのデータを用いての文字起こしに適していますが、マイク機能を使ってその場での録音も可能なので、発言内容をすぐに文字起こししたい場合にも活用できます。
ツールを介して記録内容をメンバー内で共有できるため、確認したいことがあればツールから確認やダウンロードをして記録を参照することで、業務効率を下げることなく記録データをビジネスに活用できます。
Rimo Voiceの詳細はこちら
LINE WORKS AiNote
「LINE WORKS AiNote」は、AI音声認識アプリが録音から文字起こしを行うツールです。
元々はβ版として「CLOVA Note」の名称で提供されていましたが、2024年11月に「LINE WORKS AiNote」として正式にリリースされました。
話者分離、AI要約、専門用語の登録といった機能に加え、法人向けのセキュリティ対策も備えています。
音声データから文字起こしすることもできます。
LINE WORKS AiNoteの公式サイトはこちら
Texter
「Texter」は、AI音声認識技術を駆使して、発言やメディアファイルを迅速かつ正確に文字に起こしするツールです。
画像や録音音声、動画ファイルからの文字起こしも可能であり、長時間の書き起こしや句読点の追加、疑問符への変換もサポートしています。他のアプリやiCloud Driveからのファイルインポート機能を搭載しており、幅広い用途での文字起こしに対応しているツールです。
AppleWatchにて録音再生が可能であり、iPhoneやiPadアプリとの音声ノートの共有に対応しているため、互いのアプリを開いた状態にするとスムーズに共有できます。
Texterの詳細はこちら
文字起こしさん
「文字起こしさん」は、専用フォームから音声・動画・画像ファイルをアップロードすることで簡単に文字起こしができるツールです。
PCだけでなくスマホでも利用できるツールであるため、外出先でいつでも利用できます。専門用語や外国語にも対応することができ、高い認識精度でさまざまなシチュエーションに応用可能です。音声ファイルと文字起こししたテキストを一緒に保存し、保存されたテキストの編集や検索および音声ファイルのダウンロードも可能なので社内で共有して管理しやすくなっています。
文字起こしさんの詳細はこちら
Googleドキュメント
「Googleドキュメント」は、文字起こしツールではなく文章作成ソフトですが、音声認識入力によって発言内容をリアルタイムで文字起こしする使い方も可能です。
文字起こしされた文章はドキュメントに直接入力されるので、その場ですぐに確認して必要に応じて任意のタイミングで編集作業ができます。また、Googleドキュメントは文章の誤入力を避けるための修正提案がされますので、音声入力でテキスト化した文章を確認する際に見落としが発生するリスクを抑えることができます。
Googleドキュメントで文字起こしする方法の詳細は、以下の記事を参考にしてください。
Googleドキュメントは会議や音声データなどから簡単に文字起こしすることができます。これにより議事録作成などの作業を効率化することができます。Googleドキュメントの使い方や、文字起こしの際の注意事項などを解説します。
Microsoft Word
「Microsoft Word」も文章作成ソフトではありますが録音機能が搭載されており、Word で直接録音してキャンバスでメモを取りながらレコーディングのトランスクリプトを作成できるのです。また、録音した音声データをアップロードして文字起こしすることも可能なので、適した方法を採用してください。
Microsoft 365に搭載されているWordは、同じくMicrosoftが提供する生成AIサービスである「Copilot」とスムーズに連携できます。Copilotに要約などの作業を任せることができますので、仕事でMicrosoft製品を頻繁に利用する場合であればCopilotとの連携も視野に入れて導入することも検討してください。Copilotに限らず生成AIを1つは使えるようにしておくとWordをはじめとしてビジネスツールの利便性を拡張することになります。
ボイスレコーダーから文字起こしをする方法(torunoを活用)
最後に、先ほど紹介したtorunoを使って、ボイスレコーダーで録音した音声データから実際に文字起こしをするまでの流れを簡単に解説します。
それぞれのステップで注意するべきポイントも合わせて解説しますので、これから本格的に業務に組み込むことを予定している場合はぜひ参考にしてください。
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音声ファイルを読み込ませる
まずは会議などの音声を、ボイスレコーダー等を使用して録音し、その音声データをtorunoに読み込める状態にしておきましょう。なお、torunoを利用する際にはログインが必要なので、事前に登録をしておきましょう。
ログインしてtorunoのメイン画面が開いたら、「ファイルをアップロード」をクリックします。音声ファイルを読み込むための画面が表示されますので、画面に表示される注意点を確認してから、文字起こししたい録音データをアップロードしてください。もし読み込みできない場合はファイル形式の問題の可能性が考えられますので、対応形式に合わせてアップロードできているかどうか確認しましょう。
参考:ファイルアップロードの文字起こし機能で受け付けできないファイルにについて:torunoヘルプセンター
文字起こしを開始する
文字起こししたい音声データがtorunoに読み込み成功したら、自動的に文字起こし作業が開始されます。
文字を修正する
torunoに限った話ではありませんが、AIツールによって出力された文字起こしデータは、担当者によるチェックをおこなうのが無難です。
音声を認識して文字起こしするツールも万能ではありません。特に音質が悪い音声データから文字起こしする場合や、認識が難しい専門用語が多用されている会話の場合は正しく文字起こしできていない可能性があります。
もし生成AIなどを活用して文字起こしデータから要約作業に移る場合、要約ツールは入力内容をもとに要約作業を開始するため、入力された文章データ自体に誤りがあれば、正しい内容で要約することはできません。
そのため、文字起こしされたデータを活用する際は、その内容を一通り目視で確認しておき、必要に応じて誤字脱字や文法的におかしい部分を手動で修正して、完成度の高い文字起こしデータに改良するとよいでしょう。
データを管理する
torunoが取り扱うデータは、管理画面を介して共有して活用できるようになります。
これにより、torunoにアクセスできる社内の担当者は各自のデバイスからtorunoにアクセスして共有データを参照することができます。
法人向けの有料プランであるビジネスプランを契約している場合、共有範囲の設定機能やIPアドレス制限機能など、社内で共有するにあたってセキュリティを強化できる機能を利用できます。社内の誰でも利用できる状態だと、データの改ざんや、削除されたりするリスクを高めることになりますので、これらの機能を活用してアクセス権限を明確に定めることをおすすめします。
※商標について
※本記事に掲載のその他の会社名および製品名、ロゴマークは各社の商号、商標または登録商標です。
会議まるごと記録サービス(toruno)
文字起こし&議事録作成なら「toruno(トルノ)」がおすすめです。
torunoはリコーが開発・提供しているツールで、Web会議や対面会議を録音・文字起こしできます。また、音声ファイルや動画ファイルのアップロードによる文字起こしもできます。議事録作成の効率化や、情報共有の効率化に利用できます。操作もかんたんで、誰でも利用しやすいのが大きな特徴です。
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