話題のAI:Claude(クロード)の使い方・料金・特徴を解説
2025年05月13日 07:00
この記事に書いてあること
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ChatGPTが登場して以降、「生成AI」が世界中で注目されており、ビジネスの現場でも業務効率の改善や新しいサービス開発に活用されています。対話型AIの中で注目を集めた生成AIのひとつが「Claude(クロード)」です。この記事では、Claudeの使い方や特徴について、わかりやすく解説していきます。
Claude(クロード)の概要
「Claude(クロード)」は、アメリカのAI企業「Anthropic(アンソロピック)」が開発し、2023年3月に一般公開された生成AIサービスです。
他の生成AIサービスと同様に、ユーザーの質問に応じて自然な文章を生成できます。
無料でも使えますが、有料プランも用意されています。無料では利用回数の制限があったり、利用できない機能・モデルがあります。ビジネス用途ではプラン内容を確認し、解決したい課題にフィットした有料プランの契約をご検討ください。
Claudeの開発元は「Anthropic(アンソロピック)」
Claudeの開発元は「Anthropic」という企業です。アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコに本社を置くAI開発のスタートアップ企業で、2021年に設立されました。
特筆すべきは、OpenAI社の元スタッフを含むメンバーによって設立されたという点です。
OpenAI社は生成AIの名前を世に知らしめるきっかけとなった「ChatGPT」を開発・提供する企業です。そのような背景から、ClaudeはChatGPTと比較されることも少なくありません。
Claudeの特徴
Claudeは他の生成AIと同様の機能を持ちながら、実用面では独自の特徴も多く見られます。
ビジネスでClaudeを導入する際は、その機能や自社にもたらすメリットをあらかじめ理解しておくことで、より高い効果が期待できるでしょう。
ここでは、Claudeの特徴の中で、ビジネス活用に特に関係しそうな4つのポイントを紹介します。
憲法AIで開発されている
2023年7月にリリースされたClaude 2.0から、「Constitutional AI(憲法AI)」と呼ばれる開発手法が採用されています。これは、AIにあらかじめ人間の倫理や価値観に関するルールを組み込み、有害な情報や偏見を含む回答が出力されるリスクを低減することを目的としています。
AIの学習に使用される倫理原則は、Anthropic社が独自に用意した原則に加えて、国連の世界人権宣言やAppleの利用規約など外部情報源も組み合わせたもので構成されています。
自己監査機能により出力内容が倫理原則に違反していないかチェック可能で、敵対的な質問文に対しては無害な回答を出力できます。
こうした仕組みにより、高い安全性を保ちながら生成AIを活用できるよう設計されています。
圧倒的な処理能力
生成AIでは「トークン数」という指標があり、これはAIが一度に処理できる文字量を表します。簡単にいえば、どれだけ多くの情報を一度に扱えるかを示す数値です。
Claudeは優れた処理能力を有しており、最大128Kトークンを一度に処理できるとされています。この数値は、一般的な論文のおよそ300ページ分に相当する分量です。
大量の情報を一度に処理できるため、たとえば長文の文書分析や複雑なソースコードの生成など、ビジネスでの活用にも十分に対応できる性能を備えています。
複数のタスクに対応できる
Claudeは、文章作成や要約、翻訳、ソースコードの生成など、幅広いタスクに対応できる生成AIです。
その柔軟性から、ビジネスのさまざまな場面で活用が期待できます。
生成AIには得意分野が異なるモデルがあります。たとえば、画像生成や音声処理に特化したモデルが存在します。
しかし、Claudeは特定の分野に限らず、汎用的な文章理解・生成といった幅広い業務に対応できる点が特徴で、ビジネス用途で役立つ範囲の広いAIツールといえるでしょう。
APIの連携ができる
ClaudeはAPIを通じて、社内で運用している他のシステムやITツールと連携させることができます。これにより、これまで手作業で行っていたツール間のデータ連携を自動化し、業務の効率化が図れます。
また、既存のツールにClaudeを組み込むことで、その機能性や利便性をさらに高めることができ、社内システム全体の活用範囲も広げることができます。
なお、API連携を利用するには有料プランへの加入が必要です。
コストはかかりますが、ツール間の作業を自動化することで人件費の削減につながる可能性もあります。
Claudeの使い方
Claudeを使い始める場合は、以下の公式サイトにアクセスしてください。
参考:Claudeの公式サイト
画面の案内に従って手続きを進めましょう。
手続きを進めると、メールアドレスや電話番号の登録が必要になります。電話番号の登録をおこなうと、登録した電話番号宛に認証コードが送信されるので、指定の入力欄にコードを入力します。
その後もいくつか登録項目の入力が続きますが、指示通りに進めれば問題ありません。
すべての情報登録が完了すると、テキストボックスが表示された画面に移動します。多くの生成AIでこのような画面になっています。
他の生成AIと同様に、このテキストボックスに質問を入力して送信すると、AIが自動で内容を読み取り、回答を返してくれます。
初めて生成AIを使う方やClaudeを初めて使う方は、「Claudeの使い方を教えて」といった質問を最初に試してみるのもおすすめです。
回答は、同じ画面内に表示されます。
もし期待通りの回答が得られなかった場合はその内容を踏まえた質問の修正をおこない、再度質問してみましょう。
生成AIは、AIとのやり取りを通じて回答を深めていくのが主な使い方のひとつです。
ある程度の納得がいく情報が得られるまで質問と回答を繰り返すことで、ゼロから自身で考えたり調査したりするよりも、質の高い結果をスピーディーに引き出せるようになります。
Claudeのモデルの違い
Claudeには、用途やニーズに応じて選べる複数のAIモデルが提供されています。
2025年4月現在、「Claude 3.7 Sonnet」というモデルを無料で利用できますが、使用回数には制限があります。有料プランに加入することでより多くのモデルの利用が可能となります。
以下では、現在利用可能な代表的な4つのモデルについて、それぞれの特徴や違いを紹介します。
Claude 3.7 Sonnet
Claude 3.7 Sonnetは、現在利用できる中で最も知的レベルの高いモデルです。他のモデルと比べて、柔軟で高度な推論や文章理解ができる点を特徴としています。
このモデルは無料ユーザーでも利用可能ですが、使用回数には制限があります。頻繁に利用したい場合は、有料プランを検討する必要があります。
また、有料プランにすると、拡張思考機能も簡単な切り替えで利用できます。複雑な課題や長文処理などにも対応できるようになります。
なお、このモデルは、2024年11月までにインターネットに公開された情報をもとに学習していますが、このモデルのカットオフ日(AIモデルが学習に使用した情報の最後の時点)は2024年10月です。
Claude 3.5 Sonnet
Claude 3.5 Sonnetは、3.7 Sonnetの前世代にあたるモデルで、性能と応答速度のバランスが取れた構成が特徴です。日常的な業務や一般的な生成タスクで安定した利用が見込まれています。
特に、一定の知性と実用性を兼ね備えている点が評価されており、広い用途での活用が可能です。
このモデルの学習は、2024年4月までのデータでおこなわれています。
Claude 3.5 Haiku
Claude 3.5 Haikuは、Claudeシリーズの中で最も応答速度に優れたモデルです。軽量かつスピーディな設計により、即時性が求められる場面に向いています。
速度を重視しつつ、ある程度の知的処理もこなせる点が利点となっています。
このモデルの学習は、2024年7月までのデータでおこなわれています。
Claude 3 Opus
Claude 3 Opusは、数学やコーディングなどの非常に複雑なタスクに適したモデルです。文章生成力や情報理解力にも優れています。コーディングタスクやグラフの高度な分析・財務予測などの専門性が必要な用途で使用例が挙げられています。
このモデルの学習は、2023年8月までのデータで行われています。
参考(2025年4月時点):
・https://docs.anthropic.com/ja/docs/intro-to-claude
・https://docs.anthropic.com/en/docs/about-claude/models/all-models#model-comparison-table
Claudeの主な活用例
Claudeは幅広い業務での活用が期待されており、実際にさまざまな現場で導入が進んでいます。ここでは、代表的な活用シーンを紹介します。
文章生成と編集支援
Claudeは、ビジネス文書の作成や編集に対応できます。長文処理が得意なモデルもあるため、報告書・提案書・メールなどのドラフト作成に適しています。
さらに、ブログ記事や広告コピーのようなクリエイティブな文章の生成にも活用可能です。既存の文章に対する文法チェックやスタイル提案といった校正支援にも対応できます。
情報検索と質問応答
Claudeは、質問への回答や情報提供を通じて、調査や検索作業の効率化に役立ちます。ユーザーの入力に対し、学習済みの情報をもとに適切な回答を返す仕組みです。
一般的な知識だけでなく、専門性の高い情報についても対応できるため、調べものの負担を低減できます。
ただし、利用されるモデルのカットオフ日(AIモデルが学習に使用した情報の最後の時点)には注意してください。その日以降の出来事や情報は学習されていません。
プログラミング支援
プログラミング業務でもClaudeは活躍します。コード生成や修正に対応しており、よく使われるコードスニペットの出力も可能です。
また、コードのエラーチェックや改善提案といったデバッグ支援も行えるため、開発現場での生産性向上が期待できます。
翻訳と言語変換
Claudeは多言語に対応しており、翻訳や文体変換にも利用できます。海外文献の読解や外国語での文書作成など、ビジネスにおける翻訳作業の効率化に役立ちます。
たとえば、フォーマルな文体からカジュアルな表現への変換など、用途に応じた柔軟な対応も可能です。
データ分析とレポート作成
Claudeは、提供されたデータをもとに分析を行い、レポートとしてまとめることができます。数値や統計情報の読み取りや解釈、要点の要約も対応可能です。
大量の情報を扱う場面でも、資料作成の時間を短縮し、効率的な情報整理を支援します。
クリエイティブアシスタンス
Claudeは、アイデアの発想やコンセプト提案など、創造性を求められる業務にも活用できます。ブレインストーミングや企画立案の初期段階でのサポートとして有効です。
人間による作業を補助することで、発想の幅を広げながら業務全体の効率向上に貢献します。
Claudeと外部ツールを活用して業務を効率化しよう!
Claudeをビジネスに活用することで、ドキュメント作成や情報整理、意思決定のスピードが大きく向上します。特に、文章生成や要約などのタスクをAIに任せることで、業務効率の改善が期待できます。
こうした活用の幅をさらに広げるには、他のツールとの組み合わせをうまく取り入れることが重要です。たとえば、会議やセミナーの内容を要約したい場合、まず音声をテキスト化する必要があります。Claude自体は2025年4月現在、mp3やm4aの音声ファイルの文字起こしに対応していないため、他の文字起こしツールの利用が必要になります。
そこでおすすめなのが、会議まるごと記録サービスtorunoです。
会議まるごと記録サービス(toruno)
torunoはリコーが開発・提供しているツールで、Web会議や対面会議の文字起こし、音声ファイルや動画ファイルの文字起こしが可能です。文字起こし結果は、テキストファイルでダウンロードもできます。Claudeにアップロードすることで、議事録作成や要約をさせることも可能になります。
無料で使うことができるので、ぜひ一度、お試しください。
AIをどう業務に取り入れるか迷っている方は、専門家に相談してみるのもおすすめです。
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