Gemini(ジェミニ)とは?使い方・料金・活用法を解説
2025年05月13日 07:00
この記事に書いてあること
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生成AIの技術が急速に発展し、ビジネスの現場でもその活用が広がっています。生成AIは、業務の効率化や新たなサービス開発に役立つツールとして、多くの企業が注目している分野です。その中でも注目を集めているのが、Googleが提供する生成AIサービス「Gemini(ジェミニ)」です。
2024年に正式リリースされたこのツールは、テキスト生成や要約、翻訳、画像生成、コード作成など幅広い機能に対応し、PC・スマホを問わず誰でも利用可能です。
本記事では、Geminiの料金、使い方、ChatGPTとの違い、活用事例までわかりやすく解説します。
Gemini(ジェミニ)とは?
「Gemini(ジェミニ)」は、Googleが開発・提供する生成AI(ジェネレーティブAI)サービスで、テキスト生成、翻訳、コード作成、要約、画像生成など、さまざまなAI機能を搭載した対話型AIツールです。
PCやスマホから誰でも無料で使えることに加え、GmailやGoogleドキュメントといったGoogle製品との連携にも対応しており、ビジネスにおけるAI活用を加速させる存在となっています。
元々このサービスは、「Google Bard(グーグルバード)」という名称で2023年にリリースされました。
当初は米英で展開され、その後日本語版も提供されるなど注目を集めましたが、2024年2月のブランド刷新により「Gemini」という新名称へと変更され、機能・性能ともにアップグレードしました。
Gemini(ジェミニ)の料金
Geminiには無料版と有料版があります。
無料版:Gemini
Geminiは、Googleアカウントを持っていれば、誰でも無料で利用できます。
無料版に関しては、利用回数や使用できるモデルの制限についての詳細な情報は公式に示されていないものの、一般的な用途であれば問題なく利用できるようになっています。
| 月額料金 | 無料 |
| 基本的な機能 | ・チャット形式での質問応答 ・テキストの生成、要約、翻訳(多言語対応) ・ソースコード生成 ・画像生成 ・最新情報へのアクセス |
| 機能制限 | 有料版に比べて高度な処理能力や一部機能に制限がある可能性 |
有料版(個人向け):Gemini Advanced
より高度なAI機能を利用したい個人ユーザー向けには、「Gemini Advanced」が提供されています。これは、Google OneのAIプレミアムプランに含まれています。
| 月額料金 | 2,900円(Google One AIプレミアムプラン) |
| 開放される主な機能 | ・Google の最も高性能な AI モデルを利用可能であり、より複雑なタスクや高度な分析が可能 ・Gemini in Gmail、Gemini in Google ドキュメントなどさまざまな Google アプリにわたる AI 統合の強化 ・2TBのGoogle Oneストレージ ・その他Google Oneプレミアムの特典 |
Gemini Advancedを利用するには、「Google One AIプレミアム」プランへの加入が必要です。このプランには、2TBのGoogle Oneストレージも含まれています。単体で2TBのストレージを契約する場合の月額料金(日本円で1,450円)を考慮すると、実質的に1,450円で高性能なGemini Advancedを利用できると考えることもできます。
有料版は、より複雑なタスクや高度な分析、長文の処理など、無料版では難しい作業を効率的に行いたい場合にメリットがあります。
なお、Gemini有料版の利用には年齢制限があり、18歳未満のユーザーは利用できません。
有料版へのアップグレードは、Geminiのウェブサイトなどから手続きできます。多くの場合、初回は一定期間の無料トライアルが提供されています。最新の無料トライアル情報については、以下の公式サイトをご確認ください。
参考:Google One
Gemini(ジェミニ)の使い方
Geminiをこれから使い始めるのであれば、スムーズに利用開始できるようにアクセス方法などの使い方をチェックしておくことは重要です。
Geminiは難しいテクニックなしですぐに使い始められるので、これから始めたい方向けにデバイスごとの利用開始までの流れを説明します。
PCの場合
Geminiは無料版も提供されていますが、有料・無料を問わずGeminiの利用には「Googleアカウント」が必須です。
GoogleアカウントはGoogleが提供するサービスを利用する際に共通で必要とするもので、無料で登録できるので未登録の人はアカウントを作成しておきましょう。
以下のURLにアクセスすればGeminiを使い始めることができますが、Googleアカウントでログインしていない場合はログインしておくか、以下のページでログインしてください。
参考:Geminiの公式サイト
サイトにアクセスすると、シンプルな画面にテキストボックスが表示されています。ここに質問文を入力して送信すると、AIがその内容を認識して回答を生成してくれます。
初めて使う場合であれば、何ができるのか、どうやって使えば良いのか質問してみてください。
スマホの場合
Geminiは、PCだけでなくスマホでも快適に利用できます。
スマートフォンでは、AndroidとiPhoneのどちらにも対応した専用アプリが提供されており、Google PlayストアやApp Storeから「Gemini」アプリをインストールすることで簡単に利用を始められます。
アプリを使えば、テキスト入力に加えて音声入力にも対応しており、外出先や手が離せないときでもスムーズに操作できます。
PC版と同様に、質問を入力するだけで即座に回答が得られ、日常的な調べものから仕事のアイデア出しまで幅広く活用できます。
Gemini(ジェミニ)とChatGPTの違い
Geminiは「生成AI」と呼ばれるサービスの一つです。
生成AIと聞いて、中には「ChatGPT」のことを思い浮かべた方もいるのではないでしょうか。生成AIの知名度を一気に広めたサービスでもあるChatGPTとGeminiの違いについて比較してみましょう。
提供元と料金体系
GeminiとChatGPTは、どちらも無料で使えるプランがある一方で、有料プランも提供されています。通貨や料金体系に違いがあるため、利用の際にはチェックが必要です。
| Gemini | ChatGPT | |
| 提供元 | OpenAI | |
| 利用料金 | ・Gemini:無料 ・Gemini Advanced:月額2900円 |
・Free:無料 ・Plus:月額20ドル ・Pro:月額200ドル ・Team:1ユーザーにつき月額30ドル(年額課金なら月額25ドル) ・Enterprise:要問合せ |
参考:Google One公式サイト
参考:ChatGPT料金プラン
ツール連携
GeminiはGoogleが開発しているため、GoogleドキュメントやGmailなどのGoogleサービスと自然に連携できます。
一方、ChatGPTはOpenAIが提供しており、プラグインの導入やAPIを通じて外部ツールとの柔軟な連携が可能です。
Gemini(ジェミニ)の活用事例
Geminiは、従来のAIでは難しかった柔軟な対応や高度な情報処理を可能にし、ユーザーにとって実用性の高いサービスを提供します。
近年注目を集めている生成AIはビジネスシーンでも広く活用されており、導入企業にさまざまなメリットをもたらしています。では、Geminiはどのような分野で活用できるのでしょうか。
最新情報の調査
Geminiは、最新情報を調査してその内容をユーザーに提供する機能を有します。Geminiは検索エンジンであるGoogle検索にアクセスして、検索エンジン内の最新情報を素早く入手できます。
ビジネスにおいては、最新のトレンドや市場動向を捉えて新たな商品・サービスの企画に活かすことが重要です。しかし、手動で情報を探す場合、検索やサイト閲覧に多くの時間を取られ、本業に集中できないこともあるかもしれません。
Geminiを活用すれば、最新ニュースや市場動向、競合情報などの収集を効率化でき、必要な情報を手間なく入手できます。
文章作成
Geminiは、ユーザーが提示したデータや条件に応じて、ブログ記事・メール・レポートなど各種文章を作成できます。
言語理解に優れたモデルを搭載しており、ユーザーの意図に沿った形式でテキストを出力可能です。
ビジネスでは、報告書やプレゼン資料の作成、取引先へのメール対応など、文章作成が必要な場面が多く存在します。特に長文の場合、完成までに多くの時間を要するため、効率化が課題となるでしょう。
Geminiは定型文の出力にとどまらず、文章の構成や内容そのものも提案してくれます。たとえば、朝礼でのスピーチ原稿や社内メールの本文作成にも活用でき、日常的な業務におけるライティングの負担を軽減します。
文章の校正・校閲・要約
Geminiは、文章の新規作成だけでなく、ユーザーが入力したテキストの校正・校閲・要約も可能です。
誤字脱字や文法ミスのチェックと修正案の提示により、校正作業の負担を軽減しながら、質の高い文章の作成を支援します。
ビジネスでは、作成した文書の品質が評価に直結するケースもあり、文章の質の確保は重要です。ただし、時間をかければ必ずしも品質が向上するとは限らないため、短時間で高品質な文書に仕上げられるのは利点といえるでしょう。
また、会議の議事録など要点をまとめる必要がある場面では、Geminiが重要な情報を自動的に抽出・要約してくれるため、文書作成の効率化と作業時間の短縮が可能になり、人件費の削減にもつながります。
プログラミング
Geminiは、プログラミング業務を行うエンジニアの支援にも活用できます。
「Python」や「JavaScript」など、複数のプログラミング言語に対応し、コードの生成に加えてデバッグやエラー修正の提案も可能です。
高品質なシステムを開発するためにはプログラミング作業が欠かせませんが、エンジニアにとっては大きな負担にもなり得ます。
Geminiを活用することで、コーディングの一部を自動化し、エンジニアの負担軽減や開発スピードの向上に寄与します。
外国語の翻訳
Geminiは、外国語の翻訳にも対応しており、ビジネスにおいて多言語を扱う場面で役立ちます。
多言語でのコミュニケーションやコンテンツ制作を支援でき、海外との取引やグローバルな展開にも対応可能です。
例えば、英語での報告書作成や英文メールの読解などが必要な場面でも、Geminiを活用すれば、日本語と外国語のやりとりをスムーズかつ迅速に行うことができます。
翻訳力に不安のある人でも業務を円滑に進められる点は、強みといえるでしょう。
マーケティングコンテンツ作成
Geminiは、ビジネスにおけるコンテンツマーケティングでも強力なサポートを提供します。
たとえば、SEOを意識したブログ記事やランディングページの文章、メルマガや広告コピーといった多様なマーケティング素材を短時間で作成できます。
アイデア出しから具体的な文章の構成提案、表現のブラッシュアップまで対応可能で、マーケティングの目的に即した訴求力の高いコンテンツを効率よく制作できます。
また、読者の関心を引き、行動喚起につなげる文章表現の最適化や、複数パターンのコピー生成によるA/Bテストの素材作成などにも活用できます。
マーケティング施策においては、スピードと質の両立が求められますが、Geminiを活用すれば、限られたリソースでも成果につながるコンテンツ制作が可能になります。
Gemini(ジェミニ)を使うときの注意点
Geminiをはじめとする生成AIは、既存のAIツールでは難しかった高度な処理や柔軟な応答が可能で、ビジネスの現場でも幅広く活用されています。
業務効率の改善など、多くのメリットをもたらしますが、非常に優秀な反面、AIに過度に依存してしまうと予期せぬトラブルの原因になることもあります。
情報の正確性は担保されていない
Geminiは、大量のデータをもとに学習し、回答を生成しています。しかし、その出力内容が常に正確とは限りません。
学習元のデータに誤情報や偏った内容が含まれていた場合、意図とは異なる回答や誤解を招く表現が生成されることもあります。こうした誤った情報の生成は、「ハルシネーション(事実ではない内容をもっともらしく出力してしまう現象)」と呼ばれ、生成AI全般で見られる課題のひとつです。
そのため、Geminiを活用する際には、利用者の情報リテラシーが非常に重要です。出力結果をそのまま使用するのではなく、入力内容に配慮しながら、生成された情報に誤りや不適切な内容が含まれていないかを必ず確認しましょう。
プライバシー(個人情報や著作権など)の取扱いに注意する
Geminiの利用時には、プライバシーや著作権などの権利に配慮して情報を扱う必要があります。
生成AIは多様な入力に対応できますが、ユーザーが意図せず個人情報や機密データ、著作物を入力してしまうことで、思わぬ情報漏洩や権利侵害につながるおそれがあります。
また、Geminiが生成した出力内容が、入力データに起因してプライバシー侵害や著作権の問題を引き起こす可能性もゼロではありません。さらに、万が一の不正アクセスによって情報が外部に流出するリスクも考慮する必要があります。
こうした観点から、個人情報や取り扱いに注意が必要なデータは、入力しないよう徹底しましょう。
Gemini(ジェミニ)を使って業務を効率化しよう!
Geminiを適切に活用すれば、さまざまな業務を効率化できます。
ただし、すべての作業を生成AIに任せてしまうのではなく、人間の判断や業務との連携を前提とした“補助的な使い方”から取り入れることが重要です。
使い慣れていくことで、より多くの業務領域で生成AIの強みを引き出し、ビジネス全体の生産性向上へとつなげることができるでしょう。
尚、AI活用にあたっては、適切なツールやサービスを選ぶことも重要です。そこで最後に、リコーが提供するAIについてご紹介します。
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