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Web受発注システムとは?導入するメリットとシステム構成例

From: ダイレクトマーケティングラボ

公開日:2025年11月21日

この記事に書いてあること

流通業における受発注業務では、さまざまな課題が発生しがちです。「取引先とのやり取りに時間がかかりすぎている」「注文ミスが後を絶たない」「情報の管理が煩雑」など、お悩みの事業者様も多いのではないでしょうか。こうしたBtoB事業者様の課題解決に役立つのが、ECサイトのようにWebブラウザ上で受発注を処理できる「Web受発注システム(以下、受発注システム)」です。

この記事では、受発注システムの主な機能や導入メリットについてわかりやすく解説しています。受発注システムの必要性が高まっている背景や改善が期待できるポイントもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

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Web受発注システムとは

Web受発注システムとは、受発注に伴う処理を自動化し、業務効率化や生産性向上を実現するシステムのことです。近年は人手不足が深刻化していることに加え、働き方改革の推進が求められるなど、業務の省力化・合理化がいっそう必要とされています。業務の自動化は、こうした課題の解決に向けた業務改善施策の1つです。

なかでも受発注業務は、流通業において大きな負担となりやすい業務といえます。得意先の管理や在庫管理、販売管理など、幅広い業務を早く正確にこなす必要があるからです。受発注に関する業務を自動化することは、担当者の負担を軽減するための施策として大きな効果が期待できます。

受発注システムの必要性が高まっている背景

受発注システムが注目される理由として、「消費者行動の多様化」と「DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進」の2点が挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 消費者行動の多様化

1つめの大きな要因が、消費者行動の多様化です。BtoC ECの普及に伴い、電子取引が一般的なものとして定着しつつあります。下図は、過去10年におけるBtoC EC市場規模の経年推移を示したものです。

BtoC-EC市場は2014年から2023年にかけて拡大し、2023年に約24.8兆円に達したことを示す棒グラフ。

出典:経済産業省|令和5年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました(2024年9月25日)

こうした流れを受けて、企業間取引(BtoB)でも電子化が急速に進みつつあります。企業においても、受発注をWebブラウザ上で完結させたいといったニーズは今後ますます高まっていくでしょう。

2. DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進

業務のデジタル化・DX推進をイメージした写真。パソコン操作中の手元に、クラウド、セキュリティ、ユーザー管理、設定、メールなど複数のIT関連アイコンが重ねて表示されている。

もう1つの要因として、DX推進の機運が高まっている点が挙げられます。DXとは、デジタル技術を活用して新しいサービスやビジネスモデルを確立し、新たな価値の創造や競争上の優位性獲得を実現することです。

受発注プロセスに関しても、デジタル化・自動化を含むDX推進のニーズが高まっています。これまで長年続けられてきた受発注業務を改革し、業務効率化と生産性向上を実現したいと考えている企業は少なくありません。

受発注システムの主な機能

受発注システムに搭載されている主な機能を紹介します。受発注システムによって提供されている機能は異なるため、ここでは一般的な機能の例を見ていきましょう。

1. 基本機能

受発注システムには、注文側・受注側の担当者がそれぞれ活用できる機能が備わっています。

注文側 ・Webブラウザ対応
・注文送信
・注文履歴確認 など
受注側 ・Webブラウザ対応
・商品管理
・得意先管理
・注文情報管理(検索・確定・修正など)
・注文情報のCSVダウンロード
・発注側への掲示板 など

クラウド型のシステムであれば、ソフトウェアのインストールは不要です。通常のWebブラウザにてサービスにログインするだけで利用を開始できます。

2. 得意先の管理

得意先ごとに、表示する商品や価格を出し分ける機能です。得意先によって販売する商品を選定する必要がある場合や、得意先別に卸売価格が異なる場合に活用されます。

得意先ごとに、商品①〜③の表示有無や卸売価格を切り替えて管理できるイメージ図。A社には商品①・②を表示(価格600円、900円)、商品③は非表示。B社には商品②・③を表示(価格800円、500円)、商品①は非表示。

上図のように得意先ごとに卸売価格と取扱商品を設定しておくことにより、得意先を選択するだけで商品別の卸売価格が表示されます。また、販売対象外の商品は非表示となるため、誤って販売してしまうといった人的ミスを回避できる点が大きなメリットです。

3. 在庫表示

在庫数をリアルタイムで表示する機能です。複数の部門から閲覧できるようにしておくことで、在庫確認の問い合わせ件数を削減できます。また、入出庫状況が即時反映されるため、データ上の在庫数と実際の在庫数がずれるのを防げる点も大きなメリットです。

4. 注文履歴の確認・変更

注文側が注文履歴を確認し、必要に応じて変更するための機能です。受注側にとって、注文内容の確認や変更に伴う問い合わせ数を削減する効果が期待できます。また、注文側・受注側の双方が常に同じ履歴データを確認できるようにすることで、認識の相違が生じたり、注文内容の誤りが発覚した際に責任の所在が曖昧になったりするのを防止できる点もメリットです。

5. 代理注文

注文側に代わって、受注側の営業担当者が得意先の注文処理を行うための機能です。定期的に同じ商品を同数ずつ出荷する契約を結んでいる場合や、口頭で追加発注を受け付けたりした場合に活用できます。

受発注システムを導入するメリット

受発注システムの導入によって、注文側・受注側の双方がさまざまなメリットを得られます。とくに顕著な効果が期待できる3つのメリットを見ていきましょう。

メリット1:業務負荷を軽減できる

注文側・受注側の双方にとって、業務負荷の軽減につながる点は大きなメリットといえます。近年は注文方法が多様化しており、特定の手段で受発注が行われるとは限らないからです。以前から利用されてきた電話やFAX・メール・口頭・書面といった注文方法に加え、LINEなどのアプリケーションから注文が入るケースも増えています。とくに受注企業側にとっては、注文受付や基幹システムへの転記が必要になることが多く、業務の負担が増大する大きな要因となっているケースが少なくありません。

左は注文者側のイメージで、複数の人に囲まれながら多くの指示を受けて疲弊する女性。右は受注者側のイメージで、山積みの書類に囲まれ、パソコン作業に追われる女性。双方の業務負荷の高さを表現している。

受発注システムを導入することで、注文内容を基幹システムへ自動で転記したり、注文数を自動で集計したりできるようになります。こうした自動化が、大幅な業務効率化につながる可能性は十分にあるでしょう。

メリット2:注文トラブルの回避につながる

注文トラブルを回避できることも、受発注システムを活用するメリットの1つといえます。記録に残らない電話や口頭での伝達では、勘違いや聞き間違いによる注文ミスが発生しがちです。記録に残るFAXやメール、LINEなどを利用していても、以下のような問題が生じる可能性は十分にあります。

  • 商品名や型番が記録されていない曖昧な注文
  • 手書きのFAXに記載された文字が読みにくい・読み取れない
  • 受注処理時の入力ミス

注文ミスの例を示す4つのイメージ。①聞き間違い、②商品名や型番の記載漏れ、③文字が判読できない、④手入力のミス(数量100が10に)。人手による処理の限界とトラブルのリスクを表現している。

メリット3:労働力不足への対策にもなる

受発注システムの導入は、労働力不足への対策としても有効です。日本国内の人口減少に伴い、2050年には生産年齢人口が2021年時点と比べて29.2%減少すると推計されています。

1950年から2065年までの日本の人口構成と総人口の推移を示すグラフ。特に生産年齢人口(15〜64歳)が減少していく様子が強調され、2050年には2021年比で約29%減となる見通し。労働力不足の深刻化が示されている。

出典:内閣府|令和4年版高齢者社会白書(減少を示す矢印は弊社にて追記)

今後、年を追うごとに人材の確保が困難になるとともに、退職により社員数が減少していくと考えられます。こうした社会環境において企業を維持・成長させていくには、社員1人当たりの売上を拡大していくことが重要です。

たとえば、多くの人手を必要としている社内業務をシステム化し、効率化によって生まれたリソースを営業活動や販促活動に活用するといった対策が求められます。システムに任せられることは任せ、人にしかできない重要な業務に人的リソースを集中させることが大切です。

【重要業務に人的リソースを集中させる例】

受発注システムの導入により、注文受付業務の人数を削減し、空いた人員を販促業務に再配置したイメージ図。業務効率化によって2名分のリソースを重要業務に振り向けている。

受発注システムを活用するメリットについては、次の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせてご参照ください。
受発注システムの導入メリットを注文側・受注側からそれぞれ解説

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受発注システムの導入によって改善されるポイント

受発注システムを導入することで、具体的にどのような改善効果が期待できるのでしょうか。主な改善ポイントを紹介します。

受発注システムの導入による業務フロー改善の図。得意先からの注文をシステムで受信し、基幹システムと連携して業務処理を自動化。注文方法の簡素化や24時間受付、帳票作成の効率化などの効果が示されている。

ポイント1:受発注方法の簡素化

場所を問わずWebブラウザから簡単に注文できる点が、Web受発注システムの大きなメリットです。パソコンやタブレット、スマートフォンなど、複数のデバイスからアクセスできます。専用ソフトウェアなどのインストールが不要で、インターネットに接続できる環境であればどこでも利用可能です。

ポイント2:24時間体制の受発注

受発注双方の営業時間を問わず、24時間365日いつでも発注・受注が可能です。営業時間外のため電話がつながらない・担当者が不在で連絡がつかないといった事態を回避できます。注文側にとっては都合のよいタイミングで注文手続きができ、受注側にとっては機会損失を防ぐ効果が期待できる点がメリットです。

ポイント3:注文情報をデータで送受信

受発注はデータでのやり取りとなるため、紙の伝票は基本的に不要となります。また、受注側にとっては注文情報がシステムに直接反映されることから、手入力の工程を省略できることに加え、入力ミスの発生を抑制できる点が大きなメリットです。従来の注文書にありがちだった「商品名が記載されていない」「型番が間違っている」「FAXが不鮮明で読み取れない」といった課題の解決につながります。

ポイント4:受注データの取り込み

注文データをCSV形式などに出力することで、基幹システムへ自動で取り込むことも可能です。注文書を見ながら注文内容を表計算ソフトに入力したり、別システムへ転記したりする必要はありません。これにより、入力作業の負担を軽減できるほか、入力ミスによる納品事故などの発生を未然に防ぐことにもつながります。

ポイント5:注文情報の一元化

注文情報はクラウドに集約されるため、一元管理がしやすくなるというメリットもあります。過去の注文内容を確認する際にも、紙の伝票がとじられたファイルを探したり、複数の端末に分散して保存されているデータを検索したりする必要がありません。注文履歴を漏れなく見つけやすくなるだけでなく、データをより正確かつ効率的に管理できるようになる点が大きなメリットです。

受発注システムの構成例

受発注システムの全体像として、システム構成の一例を紹介します。

受発注システムの構成例を示す図。注文は得意先からWebまたはFAXで受け付けられ、受注側の受発注システムに集約される。システムは販売管理、請求管理、文書管理などと連携し、納品書や請求書の出力も可能。業務効率化により営業・販促活動に人員を活用できることが示されている。

受発注システムで受け付けた注文情報は、FAX等で受け付けた注文情報とともに販売管理システムなどで一元管理が可能です。よって、注文の確定データは販売システム上のデータとなります。

さらに販売システムのデータを請求管理や文書管理といった各種システムと連携させることで、受注側の一連の業務を大幅に効率化できます。受発注業務のDX推進を検討している事業者様に適したシステム構成といえるでしょう。

また、受注業務DXによって効率化され、余裕ができた分のリソース(人員・時間)を営業活動や販促活動に充てることも可能です。注文量(取引量)の拡大を目指したい事業者様にとっても、受発注システムの導入は多くのメリットを得られる方策といえます。

受発注システムで受発注DXを実現しよう

ノートパソコンを手に持ち、ひらめきを得たような表情を浮かべる女性の後ろに電球のイラスト。DX推進に向けた前向きな姿勢や新しい発想を象徴するイメージ。

受発注システムは、インターネット経由で得意先から注文を受け付け、注文データを管理できるシステムです。日本の商習慣に対応した機能を備えており、卸売業や小売業、製造業を中心に導入が進んでいます。時間や場所を問わず簡単に利用できるため、注文側・受注側の双方にとって導入メリットを得られるシステムです。また、受注側にとっては注文情報の入力が不要になり、業務負担の軽減や注文トラブルの回避につながります。Web受発注システムを活用して、受発注DXを推進してみてはいかがでしょうか。

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