施設の全照明をLED化し、節電に成功するとともにCO2排出量削減にも貢献 社会福祉法人 関 記念 栃の木会 特別養護老人ホーム しもつけ荘 様(栃木県)

From: GXラボ

2023年08月03日 14:46

この記事に書いてあること

特別養護老人ホーム「しもつけ荘」は昭和60年に創設され、今年で38年目を迎えます。獨協学園(のちの獨協大学、獨協医科大学等)初代理事長であられた関湊先生の、「お年寄りが毎日安らかに過ごせる楽園を作ってほしい」との遺志によって設立された社会福祉法人 関 記念 栃の木会 の最初の施設として、定員50名の規模でスタートしました。
今回実施したのは施設全体の照明のLED化。これにより、かねてより課題となっていた電力の使用量を大幅に削減し、CO2排出量も削減する効果を得ることができました。

電力使用量の削減は
常に人が暮らす福祉施設における大きな課題

「施設全体の照明をLED化するきっかけは3つありました。照明器具の老朽化が著しかったこと、蛍光灯の生産終了、そして電気料金の高騰です」と今回、施設全体の照明のLED化に踏み切ったきっかけを語るのは、しもつけ荘施設長の 北條 真博 様 です。

特別養護老人ホームしもつけ荘 施設長 北條 真博 様

現在、しもつけ荘には約110名の高齢者の方々が生活されています。生活の場である施設は24時間稼働しているため、常に電力を必要としています。物価全体が高騰するなかにあっても、社会福祉法人は基本的に国が定めた価格の中で運営していかなくてはならないため、電力使用量をはじめとした固定費の削減は常に大きな課題であり節電は急務でした。
しもつけ荘は10年前に居室の照明に限ってLED化を行っていましたが、それは全体の約2割に過ぎません。居室以外の廊下や食堂、デイサービスで多くの方が一堂に集まるスペースなどは手付かずの状態にありました。

価格だけではない、業者選択の理由。
そこにはリコージャパンの姿勢の違いがあった

LED化に当たっては3社に見積もりを依頼し、より低価格の提案をする会社もあるなかで、最終的に選ばれたのがリコージャパンでした。
「提案の内容がLED導入にとどまらず、BCPの策定まで含まれていたことが大きかったのです。国産LEDライトの採用も魅力的でしたし、他社の提案がライトを交換するだけだったのに対して、器具からの交換を提案してくれたのも、機器の老朽化を心配していた私たちにとって非常にありがたいものでした。現地調査も2日間にわたって施設の細部まで丁寧に調べていただき、本当にきめ細かい提案をしてくれたのにも感銘受けました」(北條様)。

しもつけ荘 食堂スペース天井のLEDライト

全館LED化をきっかけに
節電へのさらなる意識改革を

全館のLED化が完了したのは2023年3月。施設利用者の方々や職員からの第一声は「明るくなった!」という喜びの声でした。「トイレが明るくなりすぎて恥ずかしい、なんて声が出るくらいでした」と北條様。日々生活している場所なので、その空間の明るさの違いは本当に大きなことだったようです。
電力使用量の削減効果も出ています。「まだ導入直後なので、昨年との比較など正確な数字は出しにくいのですが、毎月キュービクルの点検に来ていただいている業者さんからは『あきらかに使用量が減りましたね』と言われました」。その後に算出した電力使用量の数値では、過去5年間の平均との比較で約15%削減という結果が得られています。
これまでも節電にはスタッフ全員で気を配ってきましたが、全館のLED化をきっかけにさらに省エネ活動を徹底しているとのこと。空調の使い方などもスタッフに発信し、毎日の消費電力の比較も行って結果を周知しています。

しもつけ荘をはじめとする社会福祉法人 関 記念 栃の木会 の施設がある場所は、東武鉄道宇都宮線のおもちゃのまち駅から車で約5分。獨協医科大学の広大な敷地のすぐ隣の小高い丘の上にあり、水害などの被害を受けにくい絶好の立地条件にあります。
「実は施設のある壬生町は、地域のキャラクターが雷様を由来にしているくらい天候が荒れやすい場所です。周りの町は降っていないのに、ここだけ土砂降りということもめずらしくありません。そのような災害を常に意識しなければならない地域において、私たちは社会福祉の拠点として、非常時などにも福祉避難所としての重要な責任を負っています。常日頃の節電はもちろんですが、もし何か災害があったときにも、電気を途絶えさせることは決してできません。その意味で、自家発電機の導入なども今後の課題となっています」と、北條様はさらなる未来を見据えています。

しもつけ荘 廊下部分

※本記事に掲載の会社名および製品名はそれぞれの各社の商号、商標または登録商標です。

法人概要

法人名 社会福祉法人 関記念 栃の木会
本部 栃木県下都賀郡壬生町北小林812
HP https://tochinokikai.or.jp/
設立 1985年3
事業内容 特別養護老人ホーム、老人保健施設、グループホーム、デイサービス、地域包括支援センター、居宅介護支援事業所等の運営

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