老朽化したキュービクルを刷新 非常用電源とUASも新設し、電力の安定供給、CO2削減と節電を実現 一般財団法人東海検診センター 様（静岡県）
2023年08月31日 16:26
この記事に書いてあること
東海検診センターの発足は昭和48年。当時は一般的でなかった検診専用バスを導入し、現在では当たり前に行われている出張による企業検診の先駆けとなりました。同様の施設がほとんど存在しなかった当時は、出張範囲は静岡県はもちろん、岐阜、三重、愛知までの広域に及んでいたそうです。現在は来所されて検診を受ける人が増えましたが、出張形式の検診も続いています。
今回実施したのは、キュービクル及び非常用発電機の交換と、UAS（波及事故防止装置）の新設。これにより、課題となっていた電力の安定供給を実現し、非常時に備えることができるようになりました。
エネルギー消費効率が約2倍になった最新型キュービクルを導入
「この施設のキュービクルが設置されたのは平成2年ですから、もう30年以上前になります。老朽化も進み、保安点検でもたびたび交換をすすめられていました。また、非常用発電機も壊れており、なんとかしたいと考えていました」。そのように当時の様子を語るのは、一般財団法人 東海検診センター 専務理事 宮﨑 史朗 様 です。
一般財団法人 東海検診センター 専務理事 宮﨑 史朗 様
不特定多数の人々が集まる場所として、電力の安定供給に欠かせないキュービクルの老朽化はもちろんのこと、非常用発電機が動作しない状態は大きな問題でした。また、UAS（施設内で不具合が発生したとき、近隣を巻き込んだ停電事故につながることを防ぐための装置）の設置を、電力会社から推奨されていました。
「ずっと気になっていましたが、どこにどう頼めばよいのかわからず迷っているうちに年月が過ぎてしまっていました」と語るのは宮﨑氏とともにお話をお聞かせいただいた、常務理事の 土屋 恵司 様です。
そんな状況を一気に解決したのが、リコージャパンとの縁でした。
「コピー機を導入しているため、営業の人とは定期的な接点があります。助かっているのは、リコーさんのサービスだけでなく、当施設に関係のありそうな法律の改定情報などをいち早く教えてくれることです。そのようなお付き合いの中で、リコーさんがキュービクルも扱われていると聞き、すぐ相談にのってもらいました」（土屋様）。
その数日後には施設の調査が行われ、老朽化した部分だけを交換するのではなく、新しいキュービクルに交換することが決りました。「古い機器の老朽化した部分だけを交換することも考えましたが、古い車に新品のエンジンを積むようなもので、他の部分に負荷がかかり結局故障してしまうようです。節電とそれに伴うCO２削減効果があるということでしたので、新品にリプレイスすることにしました」（宮﨑様）
最新のキュービクルのエネルギー消費効率は、2006年以前の機器との比較で約49％*も向上している *数値は河村電器産業株式会社提供
古いキュービクルの交換には特別な配慮も必要
工事は、センターの営業に影響がない週末の2日間を利用して行われることになり、電力会社との日程調整を経て施工日を決定。その日に向けて、設計図をもとに作業内容や緻密なスケジュール確認が繰り返されました。
「特にリコーさんに念押ししたのが、近隣の施設への影響を出さないでくれということです」（宮﨑様）。実は、古いキュービクルが設置された当時は、近隣施設のキュービクル同士が連携しているケースもめずらしくなく、一つのキュービクルを停止させると、近隣施設の電力まで停止してしまう可能性がありました。そのため、新しいキュービクルの設置作業では、近隣施設に別電源を確保したうえで作業を行うなど、通常とは異なる配慮も必要でした。
不特定多数の人々が集る場所に欠かせない非常用発電設備
さらに、非常用発電機もキュービクル同様に新品に交換。これにより、万一火災などが発生したときに不可欠なスプリンクラーを動かすための電源を確保することができました。
「新しいキュービクルや非常用発電機を導入し、同時期に空調の基板も交換したので節電効果は確実に上がっていると思います。こうした機器を刷新することで、節電もさることながら、『安心』感が得られたことが一番ありがたかったです」と宮﨑様。「最近は困ったら、とにかくリコーさんに相談するような感じですね」とも付け加えてくださいました。
| 法人名 | 一般財団法人 東海検診センター |
| 本部 | 静岡県沼津市新沢田町8-7 |
| HP | https://www.tokai-mec.or.jp/ |
| 設立 | 1973年2月 |
| 事業内容 | 検診サービス |
※本記事に掲載の会社名および製品名はそれぞれの各社の商号、商標または登録商標です。
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