
次世代太陽電池を搭載した環境センサーとクラウドシステムを導入し、 商品の品質確保と、働く人の安全確保を同時に実現 東京荏原青果株式会社(東京都)
2025年02月03日 13:26
この記事に書いてあること
「産地と食卓を、つなぐ」「青果のある日常を未来へ、つなぐ」をモットーに、東京都中央卸売市場大田市場にて半世紀以上にわたり都民の食生活を支え続けている東京荏原青果株式会社様。
同社は、1ヘクタールを超える敷地内に20ヶ所もの青果物倉庫を保有しています。
今回、リコージャパンが導入をお手伝いしたのは、RICOH EH Sensor Cloudを活用した温度確認システムです。
この取り組みについて、管理部総務課の佐藤仁哉様にお話を伺いました。
温度確認の課題解消を目指して導入を決意
東京荏原青果様では、青果物の品質を守るために倉庫内の温度管理を重視し、HACCP対応として1日3回の温度測定を行ってきました。
しかし、20ヶ所に及ぶ倉庫はそのどれもがオフィスから離れた場所にあり、担当者がすべてのポイントを巡回して温度確認を行うことは大変な作業でした。
当時の状況について、佐藤様は次のように語ります。
「担当者が変わるたびに、温度確認ポイントの引き継ぎが必要で、業務が忙しくなると巡回が回らないこともありました。特に2021年のHACCP義務化以降は作業量が増えたことから、温度確認業務の負担を軽減しつつ、品質管理を強化する必要性を強く感じていました」
その解決策として導入を決めたのが、現場に出向くことなく、全ての場所の温度の状況を一元管理できるRICOH EH Sensor Cloudでした。
「使い勝手がシンプルであることと、交換が不要な次世代太陽電池で動作し続ける点に惹かれました。冷蔵倉庫内の明るさでも問題なく稼働するため、お客様により良い品質の青果を届けるための温度管理に最適だと感じました。これまでは、空調が止まっていないか心配で休日出社することもありました。そんな状況を改善できると考え、導入を決めました」
東京荏原青果株式会社 管理部総務課 課長 佐藤 仁哉 様
クラウドで温度管理を効率化し、作業員の負担を減らす
RICOH EH Sensor Cloudは、センサーが自動で測定した温度・湿度のデータをクラウドで一元管理できるシステムです。センサーには次世代太陽電池が搭載されており、冷蔵倉庫内の少ない照明でも継続的に稼働することが可能です。
この技術により、電源の確保が難しい場所でも安定した温度管理を実現します。
さらに、パソコンやスマートフォンからクラウドを経由してリアルタイムに温度状況を把握でき、現場に足を運ばずに必要なデータを確認することができます。
この利便性により、業務の効率化だけでなく、作業負担の軽減も実現しました。
「他社製品と比較して特に良かったのは、クラウド画面の使いやすさです。設置したセンサーの温度を、ダッシュボード画面から一目で把握できるため、わざわざ現場に行ってデータを確認する必要がなくなりました。これにより業務の効率化だけでなく、現場作業のリスク軽減にもつながっています」
東京荏原青果様のRICOH EH Sensor Cloud ダッシュボード画面
固体型色素増感太陽電池 RICOH EH 環境センサーD201/D202
商品の品質を守ると同時に、働く人の安全確保にも寄与
導入後の効果については、商品の品質管理だけでなく、働く人々の安全確保に寄与している点を、佐藤様は大きく評価されています。
「市場内はフォークリフトやターレが行き交う場所であるため、常に危険が存在します。RICOH EH Sensor Cloudを導入したことで、温度確認を行うために現場を巡回する必要がなくなり、慣れないスタッフが事故に巻き込まれるリスクを減らすことができました」
温度確認業務の効率化を通じて、商品の品質管理だけでなく、安全品質に対しても会社全体の意識が高まるなど、価値ある効果が生まれているようです。
東京荏原青果様の事例は、RICOH EH Sensor Cloudが品質管理の向上だけでなく、働く人々の安全確保、さらには企業価値の向上に寄与することを示す好例といえるのではないでしょうか。
東京都中央卸売市場の大田市場。毎日大量の青果物の取引で賑わっている
佐藤さん(右)と担当営業(左)の談笑
会社名 | 東京荏原青果株式会社 |
本社 | 東京都大田区東海3-2-1 |
HP | https://www.ebara-seika.co.jp/ |
設立 | 1947年 |
事業内容 | 卸売市場法に基づき、全国及び諸外国の青果物、並びにその加工品の販売を業とする |
※本記事に掲載の会社名および製品名はそれぞれの各社の商号、商標または登録商標です。
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