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再生エネルギー電力の導入で、全社一丸の環境活動を加速 「リコー環境事業開発センター(御殿場)」見学を契機に導入実現 いすゞロジスティクス株式会社(神奈川県)

From: GXラボ

2025年06月27日 14:15

この記事に書いてあること

いすゞロジスティクス株式会社様は、いすゞグループの一員として、トラック部品の供給や運輸に付帯する多様なサービスを手がける物流企業です。全国に展開する物流拠点を支え、近年では大阪万博関連のEVバスの補修部品供給にも携わるなど、重要な社会インフラの一角を担っています。
同社ではいすゞグループの2030環境ロードマップ(2030チャレンジ)を踏まえ、2023年に「サステナビリティ推進部(旧カーボンニュートラル推進部)」を新設。グループ企業としてトップランナーを目指すという強い意志のもと、脱炭素に向けた実行フェーズを迎えていました。
その最初の大きな一手として、8拠点に「リコーRE100スタンダード」*1を導入されました。その背景には、約2年にわたるリコージャパンとの丁寧な信頼構築と、具体的なデータ提案を通じた地道なプロセスがありました。

*1 リコーRE100スタンダードは、トラッキング付き非化石証書(再エネ指定)を用いて、RE100にも対応した実質再生可能エネルギー100%および二酸化炭素実排出係数をゼロにするプランです。環境省の電気事業者別排出係数の調整後排出係数はメニューBとなります。

見学が生んだ共感と信頼関係──「環境パートナー」としての第一歩

いすゞロジスティクス株式会社様では、いすゞグループの2030環境ロードマップに基づき、グループとしての脱炭素目標の達成に向けて、実効性のある具体施策を模索されていました。
CO2排出量についてはすでに把握していたものの、拠点の多くが賃貸物件であるため、太陽光発電パネルのような大規模設備の導入が難しく、また輸送以外のエネルギー使用に削減の余地が少ないといった、業態特有の課題も抱えていました。設備機器の更新だけでは、目標の実現が困難だったのです。
そんな中、2023年春にリコージャパンの営業担当者より紹介されたのが「リコー環境事業開発センター」*2の見学でした。
リコーによる脱炭素の実際の取り組み現場を目の当たりにして、同社のご担当者は環境活動を社内でどう浸透させていくか、実現性を含めたリアリティある脱炭素の姿に共感したと語ります。
この見学をきっかけに、まずは省エネ診断を実施することになり、リコーの「伴走型」提案が始まりました。
指定された4拠点で約半年をかけて行われた省エネ診断では、単なる診断結果の提示にとどまらず、使用状況や改善余地に応じた現場視点の提案が重ねられ、診断結果の納得感や信頼性を高められていきました。
対話の中で深まった信頼関係は、「リコー=環境パートナー」という意識へと育ち、以降の提案活動の土台となっていきました。

*2 「リコー環境事業開発センター」:「脱炭素社会」「循環型社会」を実現するための課題に取り組むリコーの重要拠点です。

いすゞロジスティクス_小林紀之様

サステナビリティ推進部 小林 紀之 様

社長プレゼンが導いた転機──「信頼」と「実利」の両輪で契約へ

診断実績と提案を踏まえ、20246月には社長向けプレゼンテーションがおこなわれました。プレゼンの場では、省エネ診断で可視化されたエネルギー使用状況と、CO2削減のシミュレーション結果が丁寧に説明され、経営層からは施策の妥当性だけでなく、リコージャパンの誠実な取り組みに対する評価の声も寄せられました。
こうして、社内での正式承認を経て、20253月から業務用6拠点・産業用2拠点、計8拠点に「リコーRE100スタンダード」が導入されました。
導入拠点では、CO2排出量の削減に大きな効果が表れています。

いすゞロジスティクス_山口仁美様

サステナビリティ推進部 山口 仁美 様

再エネ導入がもたらす“意識変革”という効果

再エネ電力の導入は、環境数値上の効果だけにとどまらず、社内の意識改革という副次的な効果も生み出しました。
ある部署では「再エネ電力供給証明書を入口に掲示したい」という声が挙がるなど、環境配慮の姿勢を社内外へ伝えようとする動きが広がりを見せています。
社内の会議体でもSDGsLNOBLeave No One Behind:誰一人取り残さない)といったテーマが繰り返し言及され、部署間の壁を越えて全社的にサステナビリティ意識が醸成されつつあるのを感じるという声もありました。

次の一手へ──Scope3対応と教育展開に向けた期待

リコーRE100スタンダードの導入をきっかけに、いすゞロジスティクス様ではさらなる脱炭素施策への視野が広がりつつあります。
たとえば、印刷枚数の削減やオフィス電力使用の最適化といった小さな改善から、Scope3(間接排出)に該当する輸送分野のCO2排出量の把握と削減といった大きな課題への挑戦まで、幅広い取り組みが議論されています。
また、社員一人ひとりの意識向上に向けて、eラーニングや全社向けセミナーの開催、ポータルサイトでの情報共有といった教育施策も推進予定です。
こうした取り組みに対して、リコージャパンの提案力と伴走姿勢への期待は非常に大きく、「共に歩むパートナー」としての関係性が、今後の環境戦略を支える柱となることが期待されています。

いすゞロジスティクス_サスティナビリティ推進部メンバー

再エネ電力供給証明書を掲げるサステナビリティ推進部のメンバー

いすゞロジスティクス_栃木事業所

企業概要
会社名 いすゞロジスティクス株式会社
本社 神奈川県横浜市西区高島1-2-5横濱ゲートタワー
HP https://www.ilc.isuzu.co.jp/
設立 1989年10月(いすゞライネックス株式会社創立)
事業内容 物流元請業/倉庫業/貨物利用運送事業(陸・海・空)/部品納入代行/工場内物流作業/モータープール・車両センター等管理運営/包装・梱包材の購入販売・運搬/物流機器・物流システムの開発設計と購入販売・賃貸借/海外生産向け各種自動車部品の包装・梱包業務/その他

本資料に掲載のその他の会社名および製品名、ロゴマークは各社の商号、商標または登録商標です

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