ZEH（ゼッチ)
net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略。
家庭内の生活で消費するエネルギーと、自家発電などで生成するエネルギーのバランスをとり、年間で消費するエネルギーの収支を実質ゼロ以下にすることを目指した住宅のこと。
日本では、2021年10月に閣議決定された「第6次エネルギー基本計画」において「2030年度以降新築される住宅について、ZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保を目指す」、「2030年において新築戸建住宅の6割に太陽光発電設備が設置されることを目指す」という政府目標を掲げている。
ZEH住宅は下記の「①断熱」、「②省エネ」、「③創エネ」の3つの要素で成り立つ。
① 断熱
断熱材や高性能な窓によって建物自体の断熱性能やエネルギー効率を高め、エネルギーの無駄なく利用するための対策をとる。
② 省エネ
LED照明や高効率給湯器といった省エネ効果の高い住宅設備や「HEMS（ヘムス）」と呼ばれる建物内のエネルギー状況を管理するシステムの導入をする。
③ 創エネ
太陽光発電システムなどの再生可能エネルギーの導入により、消費するエネルギーより「創エネ」で創り出すエネルギーが上回るようにする。
ZEHのメリットは、高断熱により夏は涼しく冬は暖かい快適な環境で過ごせることや省エネや太陽光発電によって、光熱費を下げることができること。また、蓄電システムを備えていれば、停電した時にも電気を供給できるなど、災害に強い住宅となることなどがあげられる。
強化外皮基準や一次エネルギー消費量の削減率といった建物の省エネ性能基準によって「ZEH」、より高性能な設備を備えた「ZEH+（ゼッチプラス）」、一次エネルギー削減率がZEHより低い「Nearly ZEH（ニアリーゼッチ）」、都市部狭小地のような太陽光発電が困難な住宅を対象とする「ZEH Oriented（ゼッチオリエンテッド）」などの基準がある。