建設業(土木)

若者の流入が止まらない!土木・鳶・土工・コンクリート工事で全国的評価!技術力×DX(デジタル)×人材(採用・育成)=城北建設(香川県)

From: 中小企業応援サイト

公開日:2026年04月27日

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香川県高松市と首都圏に拠点を構える城北建設株式会社は、土木や建築分野に関する高い技術を強みに、堅実な経営方針のもとで着実な成長を遂げている。過去30年で赤字決算は一度もなく、売上高は7倍に拡大した。積算や施工管理、安全体制の構築、測量、建設作業、さらには情報発信に至るまで、幅広い業務でデジタル技術を活用し、建設キャリアアップシステム「CCUS」も導入。四国を拠点に首都圏での事業拡大を進める中で、人材の獲得に積極的に動くと同時に、さらなるデジタル技術の活用にも目を向けている。(TOP写真:作業に取り組む城北建設の建設機械)

設立から半世紀近い歴史の中で、四国を代表するインフラや各種施設の工事を数多く手掛けてきた城北建設

城北建設が所有する建設機械

城北建設が所有する建設機械

城北建設は、香川県を中心に四国全域で事業を展開している。土木工事と建築工事の2本の事業柱に加えて、解体工事や修繕工事など幅広くインフラの建設と維持に貢献している。
土木工事に関しては工事管理者としてトンネル、河川・港湾、ダム関連、土地造成、下水道管、道路、外構など様々な大型案件を手掛けてきた。建築工事では、工事管理者としてオフィス建物等の建築一式工事に加え、鳶工事・土工事・コンクリート工事では全国団体の副会長を長年務めるなど、スペシャリストとして計画・提案・管理・技能作業までを一気通貫で担う。

最近ではリフォームや内装工事など新たな領域でも活躍のフィールドを広げている。土木・建築工事の主な実績は、高松空港、県庁、県立アリーナ、高松駅、高松港、大学校舎、トンネル、ダム、県立病院、街再開発、大型商業施設や高層マンションなど、地域社会への貢献はとてつもなく大きい。現在では高松駅や東京駅近くにて高級ホテルや超高層ビルの建設にも参入しており、城北建設の技術力は大手ゼネコンや官庁から高い評価を得ている。

品質や環境マネジメントに関しては国際規格(ISO)を取得、県と市から子育て支援企業に認定された他、健康経営優良法人や若者採用に積極的なユースエール企業にも認定され、様々な分野で高い評価を得ている。

建設業での長年の功績が天皇陛下より表彰 異色の経歴をもつ社長はいかにして会社を成長・経営してきたのか

細谷芳久社長が30年前に城北建設の経営を担って以降、自主管理能力を高め技術力向上を図った。1級建築士や建築・土木の1級施工管理技士は多くの社員が取得しており、1級コンクリート打設士については、四国の保有者の約6割を占める。その技術力は世界的有名建築家からの指名実績も有している。社長と社員の一体となった取り組みの成果により着実な成長を遂げ、赤字決算を一度も出すことなく売上は7倍に拡大、過去最高を更新している。細谷芳久社長は、この業界では珍しく大手航空会社の出身であり、そこで培った知見が経営や品質意識の向上に大きく貢献している。

細谷芳久社長が受章した黄綬褒章の証書

細谷芳久社長が受章した黄綬褒章の証書

城北建設は自社の事業だけでなく、土木・建設業界の基盤を支える活動にも力を注いでいる。細谷社長は、一般社団法人日本建設躯体工事業団体連合会の副会長、一般社団法人四国建設躯体工事業連合会の理事長、一般社団法人香川県建設業協会の理事を長年務め、業界全体の発展に貢献してきた。技術力向上や人材育成、現場の安全管理体制の整備に尽力してきた一連の取り組みは高く評価され、細谷社長は2025年春の褒章で天皇陛下より名誉ある黄綬褒章を受章した。

「技術力×人間力」を高めインフラ建設を通して社会を変える 社員がワクワクしながら仕事ができる環境づくりを推進

城北建設の細谷勇貴取締役

城北建設の細谷勇貴取締役

2025年には、大手建設会社で工事監督を務めた細谷勇貴取締役が後継者として加わり、成長の勢いが一層強まっている。「好きな道を進め」と背中を押され、学生時代に一人旅で様々な国を旅する中でインフラ建設に魅力を感じ、この業界に進んだ。大手建設会社で工事監督として経験を積む中で、土木・鳶・土工事という家業へ関心と愛着が深まり、幼い頃から親しんできた城北建設と故郷の発展に貢献したいとの思いから就任を決断したという。

父である社長が大切にしてきたマナーや礼儀を重んじ、誠実で信頼される人材と企業づくりを受け継ぎながら、変革期の只中にある建設業界で次の時代への挑戦を進めている。全国で工事監督を務めてきた自身の経験から、城北建設の職員の高い技術力と若手を大切に育てる文化に触れ、「この会社は若手が入れば必ず成長する」と確信した。就任後の1年で採用に力を入れ、12名の若者を迎え入れ、49名体制で育成基盤の構築を進めている。「見て学べ」から「言葉で教える」文化への転換を進めるとともに、業務負荷の低減を目指したDX化にも力を入れ、限られた労働時間の中で高い生産性と収益性を実現する企業体質の強化を図っている。

仕事には厳しさを求めながらも、処遇改善やプライベートの充実も重視し、メリハリある経営を目指している。大手建設会社での工事監督やDX推進、人事として採用や育成に携わった経験は、城北建設で生かせると実感しており、入社後のキャリア形成を見据えた採用や、入社時の心構えの共有、受入教育の充実に力を入れている。

ICT建機を積極導入 30年以上前から進めてきたデジタル活用で生産性と精度を向上

城北建設の坂口英司建設部次長

城北建設の坂口英司建設部次長

城北建設は、事業を拡大する過程で、数字と生産性の両立にこだわり、デジタル技術の活用を積極的に進めてきた。積算や施工管理、測量といった各業務において、その取り組みは30年以上前から続いている。例えば、積算業務では、過去の積算や設計書のデータを基に金額を自動算出する専用システムを早くから導入。バージョンアップを重ねながら活用し、業務の効率化と精度向上を実現してきた。2006年には、工程表やスケジュール表の作成、進捗率の自動計算機能などを備えた土木工事向けの施工管理システムを導入。電子黒板や写真管理、出来形管理など様々な機能を追加して、報告書や資料の作成にかかる時間を大幅に短縮している。

また、測量分野でも2014年に自動追尾機能を備えた高度な測量機器を導入し、作業の効率化を推進。その後も地上型レーザースキャナーの導入や、ドローンを活用した三次元測量に取り組むなど先端技術を積極的に取り入れてきた。さらに2020年には、機械が半自動で施工を行うマシンコントロール型のICT建機を1台導入。今後は、ICT建機を活用した遠隔施工にも取り組んでいきたいという。「生産性の向上はもちろん、施工精度や安全性の確保においても、デジタル技術の活用は欠かせません。ICTの活用は、公共工事に参加する際の技術評価や工事成績の加点対象にもなりますし、受注機会の拡大を図る上でも大きな効果を発揮してくれています」と、城北建設の坂口英司建設部次長は話した。

若手人材の獲得と育成を強化 自社教材により短期間で仕事を習得 福利厚生で働きやすい環境を整備

城北建設の従業員専用のフィットネスジム

城北建設の従業員専用のフィットネスジム

城北建設は、今後の事業拡大を見据え、若手人材の獲得に積極的に取り組んでいる。地元の高校生や大学生、若手の社会人を対象に採用活動を展開。ホームページの採用専用ページでは、アニメーションや画像を活用して、仕事の内容をわかりやすく説明している。福利厚生の充実にも力を入れており、従業員専用のフィットネスジムを設けているほか、瀬戸内海の女木島で保養所を運営。資格取得支援制度も整え、長く安心して働ける環境づくりを進めている。
この1年で若手が12名加わり、平均年齢は業界水準より4歳程度若く、組織の若返りも進んでいる。さらに、ベトナムから技能実習および特定技能で7人を受け入れるなど、海外人材の活用も進めている。

研修用に城北建設が作成したテキストとDVD

研修用に城北建設が作成したテキストとDVD

DVDでは現場の仕事内容を映像で説明している

DVDでは現場の仕事内容を映像で説明している

人材育成では、早期に現場で活躍できるよう、自社で開発した研修用テキストとDVDを活用。「仮設工事」や「土工事・コンクリート工事」といった基礎業務を体系的に学べる内容となっている。必要な資格を取得してから現場に配属し、その後はOJTを中心に実践力を高めていく。

建設キャリアアップシステム「CCUS」をいち早く導入 技能の“見える化”で評価と処遇の適正化を推進

城北建設は2018年、国土交通省が主導・監督し、一般財団法人建設業振興基金が運営する建設業界のクラウドシステム、建設キャリアアップシステム「CCUS」を先駆けて導入した。「CCUS」に登録することで、建設業界の技能者は、顔写真付きのICカードを通じて、所有している資格や社会保険の加入状況、現場の就業履歴をデータとして記録、蓄積することができる。ICカードの帯の色(白、青、シルバー、ゴールド)は、初級から高度なマネジメント能力を持つ技能者までのレベルを示しており、自らの技能水準を客観的に把握することが可能だ。

これにより、技能者は能力に応じた適正な評価や処遇を受けやすくなるほか、企業側にとっても従業員の実績や保有資格を可視化できるため、施工能力を施主に対して客観的に示せるというメリットがある。

「高度経済成長期に整備されたインフラの老朽化が進む中、維持・補修を担う建設業界の役割はこれまで以上に重くなっていることを実感しています。若い人材に選んでもらうには、働きたいと思ってもらえる魅力的な業界にしていかなくてはなりません。大手建設会社の工事現場では、勤怠管理を効率化するためにCCUSと連動した顔認証システムを導入する動きも進んでいます。建設業界に対する若い世代からのイメージ向上を図る上でも、CCUSには大きなポテンシャルがあると感じています」と細谷取締役は話した。
また、国土交通大臣認定の専門工事企業の施工能力の見える化にて施工能力やコンプライアンスなど含め全項目最高評価を得ており、城北建設の社会的評価が数値化にも表れている。

VRで労災事故を“体感” 安全教育の高度化で10年連続無災害を達成

安全管理についての資料を作成する様子

安全管理についての資料を作成する様子

10年連続の無災害の達成を評価して城北建設に贈られたトロフィー

10年連続の無災害の達成を評価して城北建設に贈られたトロフィー

城北建設は、設立以来、従業員向けの安全管理対策を最重要視している。2024年度には10年連続で無災害を達成し、一般社団法人香川県建設業協会と建設業労働災害防止協会香川支部から建設労働安全に関する表彰を受けた。「工程や品質は挽回が効くが、事故にて失った命や身体はどれだけ頑張っても戻ってこない。職員や家族に辛い思いをさせたくない思いが強く、手間はかかっても、無事故を継続することを最優先に考えています」と細谷取締役。標準の手順書や安全対策の書類も整備し、重機作業に関しては危険なエリアや作業の説明からその対策まで念入りに教育してから現場へ送り出している。

こうした方針のもと、従業員に対する安全管理教育を充実させるために2018年から建設業向けの安全管理システムを活用している。システムは、工種や作業内容を選択するだけで、現場で想定されるリスクや事故要因を自動抽出する機能のほか、CGやVR(仮想現実)を活用して労災事故を疑似体験できる機能を備えている。そのほか、災害や事故を未然に防ぐために必要な「ヒヤリ・ハット」の事例、建設業法、労働基準法、労働安全衛生法など750以上の法令データ、約150本の安全教育動画も搭載。動画は英語とベトナム語にも対応されているので海外人材の研修にも活用できる。

「口頭での説明と、事故が発生した時の様子を再現した臨場感のあるCGやVRを組み合わせることで、これまで以上に教育効果の高い研修を行えるようになりました」と坂口次長は話した。安全手順書や報告書の作成も効率化され、現場全体の安全管理レベル向上につながっている。

また、このシステムは、近年厳格化している化学物質リスクアセスメント管理に対応した機能も備えており、SDS(安全データシート)の管理とあわせて、リスク低減措置についてもマトリックス形式でわかりやすく管理できるようになっている。「年々厳しくなっている化学物質管理に対しても、当社は早くから化学物質管理や土壌汚染などの対策に取り組み、社員へのリスク管理を徹底しています。このシステムの活用により、注意すべきポイントや危険性への理解がさらに深まります。化学物質管理者講習についても、ほぼすべての社員が受講を済ませており、常に先を見据えた取り組みを実行する――それが当社の企業文化です」と坂口次長は話した。

東京都の超高層ビルの建設事業にも参入 建設需要が高い首都圏での事業拡大に意欲 デジタル活用を加速しさらなる成長へ

城北建設のオフィスの様子

城北建設のオフィスの様子

これまで四国を中心に事業を展開してきた城北建設は、現在、東京駅周辺で進む日本で一番高いビルの建設事業にも参入している。今回の実績を足掛かりに、建設需要の高い首都圏での事業拡大に意欲を見せている。年間の施工件数は約200件にのぼり、数十の現場を同時に進行させている。こうした大規模な事業に安定的に参入し、これまで進めてきた成長のサイクルを持続するために、さらなるデジタル技術の活用に踏み込んでいこうとしている。

その取り組みの一環として2025年に導入したのが、全社の案件管理や工程進捗管理、人員調整、実績管理に特化した建設業向けクラウドサービスだ。スマートフォンなどの端末から、見積書や請求書、作業報告書の作成、原価管理、案件進捗管理、現場の写真や図面の共有、スケジュール管理までを一元的に行い、必要な情報を共有することが可能になった。本社と現場の情報をリアルタイムに可視化し、共有をスムーズにして業務を効率化することで、収益の拡大と生産性向上につなげるとともに働き易い環境が整う。「施工管理能力と提案能力のさらなる強化を図る上で、鍵になるのがデジタル技術だと思っています。自分自身が中心となり、一歩踏み込んだ活用を進めていきたいと考えています」と細谷取締役は力を込めた。

城北建設の本社の外観

城北建設の本社の外観

数字やデータに基づく堅実な経営体制を構築し、着実な成長を遂げてきた城北建設。明確なビジョンを掲げ、それを着実に実行してきた姿勢は、成長戦略に欠かせない人材の獲得を進める上でも大きな強みとなっている。香川県に拠点を置いて事業活動を全国に拡大していく上でもデジタル技術は大きな力となる。地域発の建設DXの取り組みに今後も注目したい。

企業概要

会社名

城北建設株式会社

本社

香川県高松市郷東町796-122

HP

https://www.jhohoku.co.jp

電話

087-881-5689

設立

1978年8月

従業員数

49人

事業内容

建築、土木、解体、立坑築造、舗装、浚渫(しゅんせつ)の各種工事

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