クラウドサービスで企業改革! 全国クラウド実践大賞にみるクラウドサービスが起こす企業革新とは

From: 中小企業応援サイト

2023年08月03日 06:00

この記事に書いてあること

CMやニュースなどで「クラウドサービス」という言葉を良く耳にしますが、その詳しいサービスをご存知でしょうか?クラウドサービスを少し調べると、その多様さに戸惑うこともあるかもしません。クラウドサービスを使って変革を起こしている企業は少なくありませんが、その具体的な方法を詳しく知る機会はあまりないようです。本コラムではクラウドを使って事業変革を実践している企業の事例を紹介します。自社の企業変革の参考にしてみてください。

クラウドサービスとは? サービスの種類や具体的なツールを説明します!

クラウドサービスとは、今までは手元にある機器やソフトウェアで使用していたサービスを、インターネットを介して利用できるサービスのことです。インターネット上で提供されているため、インターネットへの接続が前提ですが、初期投資を抑えデータやソフトウェアがどこにあるのか利用者は気にせずに使えることが特徴であり、さまざまな事業者から多くのサービスが提供されています。

クラウドのサービスではインターネット上にデータが保存されているため、複数のパソコンでアクセスしても常に最新の内容を確認できます。また、パソコンだけでなくスマートフォンでも使えるサービスが多く、外出先などでも簡単に使えるというメリットがあります。


クラウドサービスには様々なソフトウェアがあります。
例えば、メールやWordのようなオフィス関連ソフト、Web会議システム、プロジェクト管理、オンラインストレージ、会計ソフト、勤怠管理などあらゆるものがクラウドサービスとして提供されています。

では事業に変革を起こした企業では実際にどのようなサービスを導入し、どんな使われ方をされているのでしょうか。まずは中小企業応援サイトに掲載されている事例をみていきましょう。

具体的なクラウドサービスの使い方とは? 中小企業応援サイト掲載の事例からを紹介

#卸売業の事例

クラウドサービスを活用して500キロ離れた本社と拠点の情報を共有。ICTで業務効率アップ ナノテック(奈良県)

#卸売業の事例

クラウドサービスを活用して500キロ離れた本社と拠点の情報を共有。ICTで業務効率アップ ナノテック(奈良県)

  • #卸売業
  • #情報基盤の最適化
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クラウドサービスを活用して500キロ離れた本社と拠点の情報を共有。ICTで業務効率アップ ナノテック(奈良県) | 卸売業
ナノテックの事例はクラウドサービスを使って「情報共有」をした事例となります。
奈良にある本社と約500km離れた東京営業所では、図面、製品の機能・販売管理・納期に関するデータ、日報などが共有できておらず、必要なデータはわざわざ電話をかけて資料を探してもらう、見つかった資料はメールに添付して送ってもらうという方法を取っていました。
このような状況では、営業所で電話をかける人・本社で書類を探す人どちらもお互いの時間が取られるということもあり、クラウドリレーサービスを導入しました。
東京営業所やインターネットがつながる場所なら、どこでも奈良の本社にあるデータにアクセスができるようになり、業務効率が倍以上になりました。さらに取引先から問い合わせがあった時も、相手を待たせることなく迅速に対応できるようになったことで取引もスムーズになったそうです。

#卸売業の事例

農業ハウスでクラウド式の自動制御システムを導入 ICTを活用した未来の農業を推進する 常谷種苗園芸(香川県)

#卸売業の事例

農業ハウスでクラウド式の自動制御システムを導入 ICTを活用した未来の農業を推進する 常谷種苗園芸(香川県)

  • #卸売業
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  • #デジタルトランスフォーメーション
  • #香川県

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農業ハウスでクラウド式の自動制御システムを導入 ICTを活用した未来の農業を推進する 常谷種苗園芸(香川県)
常谷種苗園芸では、クラウド式の自動制御システムを使って農業ハウスを管理しています。
ハウス内の湿度や温度、日射時間、二酸化炭素濃度、気象、土壌などをモニタリングし、環境をコントロール。収集したデータはパソコンやスマートフォンでいつでもどこでも確認できます。異常時は、メールなどで通知を受け、ハウス内の機器を遠隔操作。このようなシステムを活用することで人間以上に正確なオペレーションを行うことができ、経験ではなくデータに基づいた農作物の栽培に大きな期待を寄せています。このような改革は農業ハウスだけではなく、バックオフィス業務にも及びます。
例えば、FAXの送受信。受信したデータはストレージに格納し、自宅などの社外からでもFAXを確認するサービスも導入しました。受信したFAXの内容は社員全員が確認できるので、複数人でのチェックも簡単にできるようになったそうです。

2つの事例だけでもクラウドサービスの使われ方が幅広いなと思われた方もいるかも知れません。「もっと当事者の口からクラウドサービスを使ったノウハウを知りたい!」という方におすすめなのが全国中小企業クラウド実践大賞の過去受賞動画です。

全国クラウド実践大賞とは? クラウドサービス活用のノウハウを共有するコンテストの詳細

cloud_4.jpg全国クラウド実践大賞とは、2018年から開催されてきたクラウドサービスを活用し第二創業、業務効率化、売上アップ、採用力向上などを実現したノウハウを共有するコンテストのことです。
この賞を通じて地域発のクラウド活用のロールモデルを収集し日本全国のデジタル化推進に貢献することを目的としています。
クラウドサービスの分かりやすい事例が数多くありますので、こちらでご紹介いたします。

10分のプレゼン動画で分かりやすい!!クラウド実践大賞のから事例の紹介

今回は地方大会を勝ち抜き、全国クラウド実践大賞の全国大会で大賞を受賞した2つの企業の改革をご紹介します。
全国クラウド実践大賞の全国大会2021年度:総務大臣賞 城善建設

2021年度:総務大臣賞 城善建設
https://cloudinitiative.jp/2021zenkoku
プレゼン動画 https://www.youtube.com/watch?v=Lc8bR4C_Bv4&t=1451s

和歌山市を中心に、大型建築やマンションなどの建設を手掛ける城善建設株式会社。 平均年齢は48.3歳(全国平均44.2歳│総務省労働力調査)、41-64歳の割合83%(全国平均57%│総務省労働力調査をもとに推計)。若手が足りていない人材の空洞化が問題となっていました。そこで若手社員が安心して業務ができる環境構築を進めるためにDXを推進することになりました。【Share│Security│Speed│Stress Free】をポイントとした改革がスタートします。導入したクラウドサービスは3タイプのみでした。1つ目のクラウドサービスはすべて一元管理できるオールインワン基幹システムです。これにより顧客情報、見積、結果を可視化でき、全社に情報の共有化が進みました。2つ目のクラウドサービスはコミュニケーションツール。社内のコミュニケーションはすべてこのツールを使うことで外部からのウィルス感染などから守り、スピード感のある業務を行えるようにしました。さらにクラウドストレージを用いた承認依頼システムも開発。コミュニケーションツールと合わせることで申請・承認のスピード感があり更にストレスフリーな環境が構築できたそうです。
紙や電話を主体とした業務では、ミスを一度してしまえばそのための修正作業が業務を圧迫しさらに作業ミスを招く結果になっていました。この環境が構築された結果、常態化していた残業や休日出勤がなくなったそうです。現在は、MAを導入し、若い担い手社員への業務支援を進めています。


全国クラウド実践大賞の全国大会 2022年度:総務大臣賞 株式会社イズミダ

2022年度:総務大臣賞 株式会社イズミダ
あたらしい魚屋のかたち~DX化による変革~
https://cloudinitiative.jp/2022zenkoku
プレゼン動画 https://www.youtube.com/watch?v=vJtiqtswdvk&t=4793s
早朝からの仕事や365日休みなく働くことが通常化している「昔ながらの家族経営」だったイズミダ。現場仕事が多く男性中心の会社で、市場がない日は休みではなく事務処理を行わければ行けない状況でした。そこで、バックオフィス業務を中心にクラウドサービスを使うことにしました。
例えば請求処理、週ごと・月ごとの発注処理などはクラウド会計・経費請求で行い、大量の書類の仕分け作業や支払業務の削減を行いました。
クラウドサービスを活用することで、今まで1人の担当者が行っていた業務をだれでもどこでも行えるようになったため、バックオフィス業務が150時間削減できるようになったそうです。
業務を効率化できたことで、今までの業務を見直し、さらに新しい業務を行えるようになりました。既存の卸売先の見直し、惣菜などの対面販売、保存が効く干物の開発を行いインターネットなどで販売。さらには魚類を中心とした食堂も始めたとのこと。
現在は、若い人が働ける魚屋さんになるためクラウド勤怠を導入。週休2日残業時間は分単位で支払えるようになったそうです。クラウドを活用したコミュニケーションも行い、現在、女性スタッフを中心に平均年齢が31歳の会社へと生まれ変わりました。

このように企業変革のヒントになるような事例が2021年度、2021年度とも12企業ずつ公開されています。クラウド実践大賞の採択基準は以下の3点なのでクラウドサービスの情報収集としてはピッタリではないでしょうか。

1.展開性:その発表を聞いた視聴者がすぐに取り入れられる要素があるか
2.有用性:経営課題解決にクラウドサービスを有効に活用しているかどうか
3.浸透度:顧客や取引先や社内でどれだけの人数が利用しているのか、また浸透させるための工夫がされているか

さらに導入された方を中心に、動画を用いてプレゼンをしているので実際の業務風景や苦労されているポイントなどが分かりやすく説得力のある内容に仕上がっています。1企業10分と短時間で視聴できますのでぜひ御覧ください。

2023年も熱いプレゼンが開催。現在参加者を募集中です!!

ご紹介した「全国クラウド実践大賞」は今年も開催の予定です。

本コラムを読んでみて、クラウドサービスをすでに取り入れている企業では「自社も負けていないのでは?」と思われた方もいるかも知れません。そんな方はぜひクラウド実践大賞に応募してみてはいかがでしょうか?
クラウド実践大賞プレゼン風景応募から発表までのプロセスを通して自社の取り組みを振り返る機会になります。さらに地方大会に進んでいけば本大賞に登壇することで登壇者同士の繋がりはもちろん、パートナー団体との繋がりなど地域を超えた繋がりができるかもしれません。
企業のPRとして、クラウド活用を進めている企業としてのブランディングや、登壇事例のメディア掲載などもできます。

応募のスケジュールは以下の通りです。

日程  内容
8月14日(月)     専用フォームでの応募締め切り
8月中旬   審査
10月6日から27日   地方大会
12月中旬 全国大会開催

過去受賞者の声としては
・自社との取り組みを振り返るきっかけとなり、まだまだ見直すべき点などが明らかになった
・受賞できて元のメディアから取材いただき企業のPRができた
・自社の取り組みを社外から認めてもらうことができ社員のモチベーションアップに繋がった
というコメントもあったようです。自社の変革を振り返る意味でも、ぜひ応募してみてはいかがでしょうか?


まとめ

事例から確認できたように、クラウドサービスは多種多様です。さらに企業の数だけクラウドサービスを活用する方法は異なっています。デジタル化を進めよう!クラウドを活用しよう!と手段ありきで進めようとすると、何をしていいか分からなくなってしまうことがあります。
まずは自社の課題は何か見極めるところから始めてみてはいかがでしょうか?
課題が見つかったら、中小企業応援サイトやクラウド実践大賞などの事例から足りないものはないか、自社に合いそうなクラウドサービスを探していくことが必要になってくるのではないでしょうか。貴社のデジタル化を応援しています。

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