スクレイピングとは?メリットやデメリット、利用する場面について解説
2025年12月05日 07:00
この記事に書いてあること
スクレイピングはインターネット上のWebサイトから情報を自動的に取得する方法です。必要な情報を効率的に収集できるため、事業にも生かしやすく注目されています。本記事では、「スクレイピング」のメリットや利用する場面などについて解説します。スクレイピングを活用する際の注意点も解説するため、ぜひ参考にしてください。
スクレイピングとは
スクレイピングとは、インターネット上のWebサイトから情報を自動的に取得し、データとして抽出・整理する技術のことです。商品情報やニュース記事など、通常はブラウザーで閲覧する情報を、プログラムを用いて効率よく収集する目的で活用されます。
スクレイピングは、「Python」や「JavaScript」などのプログラミング言語を使って行われます。
スクレイピングは違法ではない
スクレイピングという行為自体は違法ではありません。技術的には「Webサイトに公開されている情報を取得する」に過ぎないため、直ちに違法となるわけではない点を押さえておきましょう。
ただし、スクレイピングを禁止しているWebサイトもあるため、目的に応じて慎重な対応が求められます。
クローリングとの違い
「クローリング」とは、サイトクローラーがWebサイトを巡回してURLを収集したり、ページ構造を解析したりする行為を指します。一方でスクレイピングは、クローリングによってたどり着いたページの中から、特定の情報を抜き出して取得する工程です。
スクレイピングに関連する用語
ここでは、スクレイピングに関連する用語について解説します。
Webスクレーパー
「Webスクレーパー」とは、サイトの情報を自動的に取得して抽出するプログラムやツールの総称です。HTML構造を解析して、目的のテキストや画像、リンクなどを取得し、CSVやデータベースなどに保存する機能を担います。
データセレクタ
「データセレクタ」とは、WebスクレーパーがHTMLから特定の情報を抽出する際に使用する指定方法のことです。多くの場合、CSSセレクタやXPathを用いて、対象要素をピンポイントで指定します。
Webクローラー
「Webクローラー」は、インターネット上のリンクをたどって複数のWebサイトを自動的に巡回・収集するプログラムです。検索エンジンの最適化やデータフィードの作成などに多く利用されます。
API
「API(Application Programming Interface)」は、サービスやデータベースが外部に情報を提供するための仕組みです。対象のサイトにAPIが用意されている場合は、スクレイピングと組み合わせて効率的に情報を集めましょう。
スクレイピングのメリット
スクレイピングには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
情報収集を効率的に進められる
スクレイピングのメリットは、膨大な情報を短時間で自動的に取得できる点です。
従来であれば、手作業でWebサイトを開き、コピー&ペーストによってデータを集める必要がありましたが、スクレイピングを活用することで、手間を一気に削減できます。
リアルタイムで情報を手に入れられる
スクレイピングを活用すれば、最新の情報をリアルタイムで取得できます。たとえば、株価の変動やECサイトの価格、求人情報など、刻々と変化するデータを自動的に監視・更新し続けることが可能です。
意思決定のタイミングを逃さず、常に最新のデータに基づいたアクションをとれるため、ビジネスやリサーチの精度を大きく高められます。
カスタマイズされたデータを取得できる
スクレイピングは、取得したい情報の種類や形式を自由に指定できる点もメリットです。必要な情報だけをピンポイントで抽出し、「特定の地域の情報に絞ったURLのみを取得する」といったカスタマイズも実現できます。
無駄なデータを省いて業務に必要な情報だけを収集すれば、分析の効率をさらに高められるでしょう。
スクレイピングのデメリット
スクレイピングのデメリットも見ていきます。
初心者には技術的な難易度が高い
スクレイピングは技術的な知識がある程度必要であるため、初心者にとってはハードルが高いのが現実です。対象のWebサイトがJavaScriptによって動的に生成されている場合には、通常のスクレイピング手法が通用せず、より高度な知識が必要になることもあります。
サイトのサーバーに負荷をかけてしまう
スクレイピングは、大量のリクエストを短時間でサーバーに送信する性質があります。そのため、過度なアクセスは相手先のWebサイトに大きな負荷がかかり、サーバーの動作不良や運営者の迷惑になる可能性があります。
スクレイピングを利用する場面
ここからは、スクレイピングを利用する場面について解説します。
価格調査
ECサイトなどから商品やサービスの価格情報を収集し、競合との価格比較や自社の価格戦略の見直しに役立てられます。たとえば、ある商品の販売業者が、複数の競合サイトの価格を定期的にチェックし、自社の価格を最適化するといったケースが挙げられます。
市場調査
消費者のトレンドや競合の動向を把握するために、SNSやECサイトなどから意見や評価、販売傾向を収集する際にもスクレイピングが有効です。ある商品の口コミ情報を大量に収集し、キーワードを分析することで、顧客のニーズや課題を可視化できます。
金融データの収集
株価や為替、企業の財務データなど、金融関連の情報は常に変動しているため、リアルタイムなデータ収集が求められます。スクレイピングを用いれば、必要な数値データを定期的に取得し、分析するといった活用が可能です。
不動産情報の収集
スクレイピングは、不動産ポータルサイトや賃貸情報サイトから、新着物件情報や家賃、築年数、間取りなどの情報を取得し、地域別の市場動向や投資対象の精査に役立てるケースで活用されます。不動産業者が競合物件との比較や、新規物件の動向把握に使うことが多くあります。
ニュースの収集
複数のニュースメディアから情報を取得すれば、特定の話題を継続的にモニタリングが可能です。たとえば、ブランドモニタリングやオンライン世論調査などに用いられます。最新情報をキャッチするためにも、スクレイピングは有効な手段です。
ブランドモニタリング
自社製品やサービスに関する口コミや評価をSNSなどから自動収集することで、ブランドイメージの変化や評判を把握できます。関連情報を集めれば、サービスの品質を向上させる取り組みが効果的に進められるでしょう。
リード(見込み客)情報の収集
ビジネスにおいては、企業の公式Webサイトから会社名や電話番号、住所といった情報を取得し、営業リストとして活用するケースもあります。これは「リードジェネレーション」と呼ばれる手法です。
ターゲット層に応じて条件を絞り込んで情報を収集することで、効率的な営業活動が可能になります。
スクレイピングを活用する際の注意点
ここでは、スクレイピングを活用する際の注意点について解説します。
利用規約を順守する
スクレイピングを行う前には、必ず対象となるWebサイトの利用規約を確認してください。Webサイトによっては、利用規約内に「スクレイピングを禁止する」旨の条項を含めていることがあります。規約に違反してスクレイピングを行うと、法的な責任を問われる可能性もあるでしょう。
個人情報や著作権法に注意しリスクを抑える
スクレイピングで取得した情報のなかには、個人情報や著作物が含まれるケースがあります。連絡先や氏名などの個人情報を含むデータを無断で収集・利用した場合、個人情報保護法に違反する可能性がある点を把握しておきましょう。
また、著作権で保護されているコンテンツを転載・再利用する場合には、著作権法違反とみなされる恐れがある点に注意してください。
スクレイピングにおすすめの言語
ここからは、スクレイピングにおすすめの言語について解説します。
Python
Pythonは、スクレイピングにおすすめの言語です。シンプルで読みやすい文法に加え、豊富なライブラリがそろっている点が強みです。
代表的なライブラリには、「BeautifulSoup」や「Scrapy」などがあり、組み合わせることで、より効率的に情報を収集できます。
JavaScript
JavaScriptは、動的に生成されるWebサイトのスクレイピングに強い言語です。多くのWebサイトはJavaScriptでコンテンツを生成しています。
「Cheerio」や「Puppeteer」を活用すれば、複雑なスクレイピングに関する作業も自動で進められるようになるでしょう。
おすすめのスクレイピングツール
ここでは、おすすめのスクレイピングツールについて解説します。
Octoparse
「Octoparse」は、ノーコードで利用できる初心者にも優しいスクレイピングツールです。ドラッグ&ドロップ操作で対象Webサイトの要素を指定できるため、慣れていない人でもスムーズにデータ収集を始められます。
クラウドでの自動実行機能も備えており、大規模なスクレイピングにも適しています。
ParseHub
「ParseHub」もノーコードで使用できるスクレイピングツールです。プログラミングの知識が必要なく、活用すれば複雑なサイトでも効率的に情報を集められるでしょう。
JavaScriptで生成されたサイトにも対応しているので、より多くのWebサイトから情報収集ができる点もメリットです。
まとめ
スクレイピングは、Webサイト上の膨大な情報を自動で収集できる手段です。効率化を意識し、情報を集めるためにスクレイピングを役立ててください。
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記事執筆
中小企業応援サイト 編集部 (リコージャパン株式会社運営)
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