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人手不足はなぜ起こる?おもな原因・業界別の現状・対策法まで解説

From: 中小企業応援サイト

2025年12月10日 07:00

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多くの企業が直面する「人手不足」はなぜ起こり、どうすれば解決できるのでしょうか。この記事では、少子高齢化などの根本原因から、特に影響の大きい業界の現状、放置した場合のリスクまでを網羅的に解説します。業務効率化やDX推進といった具体的な対策、成功事例も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

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日本における「人手不足」はなぜ起こるのか

多くの企業が直面する人手不足はなぜ起こるのでしょうか。その原因は1つではありません。社会構造の変化から需要と供給のズレまで、3つの要因を解説します。

1. 少子高齢化と人口減少

人手不足の根本的な原因は、少子高齢化に伴う労働力の中核を担う生産年齢人口の減少にあります。

日本の総人口は2008年をピークに減少を続けており、2025年8月時点の推計では約1億2330万人と、14年連続の減少となりました。働き手の減少で人材獲得競争が激化し、特に中小企業で人手不足が深刻化しています。

※参考:総務省|人口推計(2025年(令和7年))

2. 働き方の変化による人材流出

かつての終身雇用の価値観は薄れ、働き方が多様化したことで、人材の流動性が高まりました。特に若年層は、キャリアアップやより良い労働条件を求めて転職することに抵抗がありません。

こうした変化に適応し、魅力的な職場環境を提供できない企業では人材が定着せず、流出が人手不足を深刻化させる一因となっています。

3. 需要と供給が合っていない

人手不足は、求職者と企業のニーズがかみ合わない「需要と供給のミスマッチ」によっても引き起こされます。たとえば、運送業では1人の求職者に対し求人が5件以上ある一方、事務職は求人がほとんどないなど、職種による偏りが顕著です。人が余る分野と人手不足の分野が混在し、いびつな労働市場が生まれています。

「人手不足」と「人材不足」の違いとは

「人手不足」と「人材不足」は似て非なる言葉です。「人手不足」が働く人の頭数、つまり「量」が足りない状態を指すのに対し、「人材不足」は企業が求める専門スキルや経験を持つ人、すなわち「質」が満たされていない状況を指します。

しかし、実際のビジネスの現場では、この2つは密接に関連しています。「即戦力となる経験者が欲しい」というように、量的な不足の背景には、特定の能力を持つ人材への質的な要求が隠れていることがほとんどです。

また、市場にスキルを持つ人はいても、企業が提示する条件と求職者の希望が合わないために採用できず、結果として「人手不足」に陥るケースもあります。

人手不足が深刻な業界の現状

人手不足は社会全体の課題ですが、特に影響が深刻な業界があります。ここでは、代表的な4つの業界の現状と課題を見ていきましょう。

介護・医療

高齢化で医療・介護需要が増大する一方、現場では深刻な人手不足が続いています。特に介護職は心身への負担が大きい上に待遇面の課題も多く、人材確保が困難な状況です。

厚生労働省の最新推計では、2040年度に介護職員が約57万人不足すると見込まれており、社会を支えるサービスの維持が喫緊の課題となっています。

※参考:厚生労働省|介護人材確保の現状について

情報サービス

情報サービス業界も、深刻な人手不足に直面しています。DXの進展を背景にIT人材の需要は急増し、経済産業省の試算では2030年に最大約80万人が不足する見込みです。

特にAIや情報セキュリティーなど高度な専門スキルを持つ人材の不足が顕著で、多くの企業が必要な人材の確保に苦慮しています。

※参考:経済産業省|参考資料(IT人材育成の状況等について)

運送業

ECサイトの普及などで需要が拡大する一方、運送業ではトラックドライバーの担い手不足が深刻です。少子高齢化に加え、労働時間に上限が設けられた「2024年問題」も状況を悪化させています。

長時間労働や待遇面の課題から若手の確保も難しく、このままでは社会インフラを支える物流網の維持が困難になると懸念されます。

参考:国土交通省|トラック運送業の現況について

製造業

日本の基幹産業である製造業は、深刻な人手不足に直面しています。熟練技術者の高齢化と大量退職が進む一方で、若年就業者は減少傾向にあり、技能継承が大きな課題です。

また、労働環境に対する固定観念から若者に敬遠されがちなことも、人材確保を一層困難にしている要因の1つでしょう。

参考:経済産業省|2024年版 ものづくり白書 概要

サービス業・飲食業

サービス業や飲食業は、他の産業と比較して離職率が高い水準にあり、慢性的な人手不足が課題です。パートなど非正規雇用の割合が高いことも、人材が定着しにくい一因といえるでしょう。

さらに、コロナ禍で一度離れた人材が戻らず、需要の回復に供給が追いつかない状況も人手不足を深刻にしています。

参考:厚生労働省|令和6年上半期雇用動向調査結果の概況

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人手不足が企業に与える影響

人手不足は従業員の負担を増やし、組織に悪影響を及ぼします。以下で、詳しく見ていきましょう。

労働環境が悪くなる

人手不足が常態化することで、残った従業員1人あたりの業務量が過度に増加します。その結果、対応のために残業や休日出勤が常態化し、休憩時間の短縮を余儀なくされるなど、労働環境が悪くなるでしょう。

特に、法定労働時間を超える残業や休憩時間の不足は、労働基準法に抵触するリスクを高めます。法令順守と従業員の健康を守るためにも、適切な人員配置による業務負担の軽減が不可欠です。

従業員のモチベーションが下がる

人手不足は、現場で働く従業員のモチベーションを低下させます。欠員が補充されず1人あたりの業務負担が増える一方、サポートも得られない環境では、仕事への意欲を維持することは困難です。

こうした士気の低下は、業務の質や生産性の悪化に直結し、組織全体の活力を奪う深刻な問題につながります。

離職率が増加する

人手不足は、残された従業員の業務負担を過剰にします。過重労働が続く一方で、成長機会や公正な評価が得られない環境では働く意欲が失われ、人材の流出は避けられません。

従業員が定着しないことで技術の継承が困難になる上、繰り返される採用・教育コストが経営を圧迫し、さらなる人手不足を招く恐れがあるでしょう。

生産性が低下する

人手不足は、残された従業員1人ひとりの負担を重くします。個人の処理能力には限界があるため、業務過多は心身の疲弊や労働環境の悪化を招きがちです。

このような状況が続くと、従業員は不満や将来への不安を抱き、より良い環境を求めて退職を選択する可能性が高まります。

人手不足を解消するための対策

人手不足という経営課題を解決するために有効な対策は、多岐にわたります。具体的な方法を見ていきましょう。

業務効率化を図る

業務効率化を進めるには、まず現状の業務プロセスを客観的に把握することが不可欠です。日々の作業の流れや手順を洗い出して図などで可視化すると、これまで気づかなかった非効率な工程や重複作業が明確になります。

課題を特定し、無駄なタスクを削減することで、既存の体制のままでも生産性の向上が期待できるでしょう。

従業員の定着率を上げる

人材獲得競争が激化するなか、従業員の定着は重要な経営課題です。給与や労働時間といった待遇改善はもちろんですが、退職のおもな要因となる人間関係や仕事のやりがいにも目を向ける必要があります。

公正な評価制度や円滑なコミュニケーションを通じて、働きがいのある職場環境を整えることが定着率の向上につながるでしょう。

AIツールを活用する

AIツールの活用は、人手不足を補う有効な手段です。たとえば、問い合わせ対応をAIチャットボットに任せれば、従業員の負担を大幅に削減できます。また、社内の質問にはFAQ検索システムを導入することで自己解決を促し、本来注力すべきコア業務に人的リソースを集中させることが可能です。

アウトソーシングを活用する

社内のリソースが不足しがちな業務を、外部の専門企業へ委託するのも人手不足解消に有効な一手です。経理やITなどのノンコア業務を任せれば、従業員は本来注力すべきコア業務に専念でき、生産性が向上します。

専門家の知見を活用しつつ、人件費を変動費化することで、より柔軟な経営体制を築くことが可能になるでしょう。

DXを推進する

デジタル技術で業務プロセス自体を変革するDXは、人手不足を解消する上で効果的な手段です。

これまで人手に頼っていた会計や顧客管理などの定型業務にシステムを導入し、自動化・効率化を図りましょう。従業員はコア業務に集中でき、限られた人員でも組織全体の生産性を高められます。

人材育成とスキル開発を強化する

従業員のスキルを継続的に高める仕組みづくりは、人手不足の有効な対策です。社内の研修制度を見直し、事業戦略に即して教育しましょう。

個々の能力開発を支援して生産性を高めるとともに、マルチスキル人材を育成することで、急な欠員にも柔軟に対応できる強い組織となり、人材の定着にもつながります。

働き方と人事制度の見直しをする

従業員の定着率を高めるには、人事制度と働き方の見直しが不可欠です。業界水準を上回る給与体系や公正な評価制度を整備し、経済的な満足度を高めます。

さらに、リモートワークや育児支援など、個々の事情に合わせた柔軟な働き方を認め、福利厚生を充実させることで、魅力的な職場環境を構築しましょう。

人手不足を解決した企業の成功事例

新潟県の旅館「越後湯澤 HATAGO井仙」は、従業員が無理なく働ける職場を目指し、慢性的な人手不足という課題に取り組みました。

解決の鍵は、旅館業の枠を超えた「多能工化」の推進です。飲食や物販など複数の事業を手がける強みを生かし、従業員が事業の垣根なく活躍できる環境を整備することで、個々の希望に応じた多様な働き方を可能にしました。

加えて、キャリアアッププログラムなど充実した教育制度で人材育成にも注力した結果、従業員の働きがいと生産性の向上に成功しています。10年間で売上・従業員数共に3倍に成長させ、人手不足を事業成長へとつなげた好事例です。

※参考:経済産業省|中小企業・小規模事業者の 人手不足対応事例集

まとめ

人手不足は、労働環境の悪化や生産性の低下を招き、企業の成長を妨げます。解決には業務効率化やDX推進、働きがいのある人事制度の構築など、多角的なアプローチが不可欠です。成功事例のように、自社の状況に合わせた具体的な施策を見つけ、実践することが成功につながります。

株式会社リコージャパンが運営する「中小企業応援サイト」には、人手不足解消につながるヒントが満載です。さまざまな業種の企業が経営課題をどう乗り越えたか、具体的な取り組みを多数紹介しているため、情報収集の場としてぜひご活用ください。

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