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Googleチャットボットの作り方は?無料作成手順とノーコード活用術を紹介

From: 働き方改革ラボ

2026年02月27日 07:00

この記事に書いてあること

社内の問い合わせ対応に追われ、本来の業務に集中できないという悩みをお持ちではありませんか。Googleチャット(Google Chat)上で動作する「Googleチャットボット」を活用すれば、こうした定型的な問い合わせ対応を自動化できます。 

この記事では、エンジニア経験がない方でも理解できるよう、Googleチャットボットの作り方を解説します。特に、追加費用をかけずにApps Script プロジェクト(GASのプロジェクト)を使って作成する具体的な手順を中心にご紹介します。読み終わる頃には、あなたも自分だけの業務効率化ボットを作り始める準備が整うはずです。 

Googleチャットボットの仕組み

Googleチャットボットとは、Google Workspace(旧G Suite)に含まれるチャットツール上で動作する自動プログラムのことです。ユーザーがチャットで話しかけた内容に対して自動で返信したり、特定の時間に通知を送ったりすることができます。 

仕組みとしては、ユーザーがチャットに入力したテキストデータを「Google Chat API」が受け取り、その裏側にあるプログラム(GASやその他のサーバー)が処理を行い、結果をチャットに返すという流れで動作します。 

参考:Google Chat  |  Google for Developers 

Google Workspace上で動作する自動応答プログラム

Googleチャットボットは、単なるメッセージの自動返信だけでなく、Googleカレンダーやスプレッドシート、DriveなどのGoogleサービスとシームレスに連携できる点が最大の特徴です。 

例えば、「会議室の空き状況を教えて」とチャットに入力するだけで、カレンダー情報を参照して空いている部屋を即座に提示するボットなどが作成可能です。これは他のチャットツールと比較しても、Googleエコシステムを使っている企業にとって非常に大きなアドバンテージとなります。 

GASやDialogflowなど実装方法は目的で異なる

「チャットボットを作る」と言っても、その実現方法は目的によって大きく以下の3つに分類されます。それぞれの特徴を理解し、自分の目的に合った方法を選ぶことが成功への第一歩です。 



実装方法  特徴  向いている用途  難易度  コスト 
Google Apps Script(GAS)  Googleが提供するスクリプト言語を使用。サーバー構築不要で手軽。  単純な自動応答、定期通知、スプレッドシート連携  中(コード記述あり)  無料(基本) 
Dialogflow  GoogleAI(自然言語処理)を活用。言葉の揺らぎを理解できる。  顧客対応、FAQボット、複雑な会話シナリオ  高(設定が多い)  従量課金 
ノーコードツール  プログラミング不要でGUI操作のみで作成。  社内ヘルプデスク、即時導入したい場合  低(直感的)  月額費用 

まずはコストをかけずに社内用ツールを作りたい場合は、これから解説する「GAS」を用いた方法が最もバランスが良くおすすめです。 

初心者がGoogleチャットボットを作る最適な方法

初めてボット作成に挑戦する場合、どのツールを選べば良いか迷うことが多いでしょう。ここでは、ペルソナである「社内IT担当者」や「業務効率化を目指す方」にとって最適な選択肢を整理します。 

コストを抑えるならGoogle Apps Scriptが最適

社内向けの小規模なボットを作るなら、Google Apps Script(GAS)が最適な選択肢の一つとなります。理由は以下の通りです。 

GASGoogleアカウントさえあれば誰でも無料で利用でき、別途サーバーを契約する必要がありません。また、JavaScriptをベースにした言語であるため、インターネット上にサンプルコードが豊富に存在し、コピー&ペーストから始めて徐々にカスタマイズしていく学習スタイルがとりやすい点も魅力です。 

高度な会話にはDialogflowの連携が必要

もし、「表記ゆれ(例:『パスワード』と『PW』)」を柔軟に吸収したり、文脈に応じた複雑な会話を実現したい場合は、Google CloudのDialogflowというサービスを利用します。 

DialogflowAIが自然言語処理を行うため非常に賢いボットが作れますが、設定項目が多岐にわたり、一定の利用量を超えると課金が発生します。まずはGASでシンプルなボットを作り、機能不足を感じた段階でDialogflowへの移行を検討するのが賢明なステップです。 

参考:Dialogflow ES の基本  |  Google Cloud Documentation 

プログラミング不要のノーコードツールも検討

「コードは一行も書きたくない」「予算はあるので、とにかく早く運用を開始したい」という場合は、サードパーティ製のノーコードチャットボットツールの導入を検討してください。 

これらのツールは、管理画面でフローチャートを描くように会話を設計でき、Googleチャットとの連携もボタン一つで完了するものが多くあります。導入コストはかかりますが、メンテナンスの手間や開発にかかる人件費を天秤にかけて判断しましょう。 

GASを使ってチャットボットを自作する手順

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ここでは、実際に手を動かして「ユーザーがチャットで話しかけた内容を、そのままオウム返しするボット」を作成する手順を解説します。これができれば、あとは返信ロジックを変えるだけで様々なボットに応用可能です。 

前提として、Google Workspaceのアカウントでの作業が必要です(無料の個人Gmailアカウントでは、Google Chat APIの一部機能が制限される場合があります)。 

Google Cloudプロジェクトを作成し紐付ける

Googleチャットボットを動かすには、GASのスクリプトと「Google Cloudプロジェクト」を連携させる必要があります。従来のGAS単体での開発とは異なり、少し設定が必要です。 

まず、Google Cloud Consoleにアクセスし、新しいプロジェクトを作成します。プロジェクト名は管理しやすい任意の名前(例:my-first-chatbot)で構いません。プロジェクトが作成されたら、その「プロジェクト番号」を控えておきます。

次に新規のGASプロジェクトを開き、設定画面から「Google Cloud Platform(GCP)プロジェクト」の項目で、先ほどのプロジェクト番号を入力して紐付けを行います。 

Google Chat APIを有効化し設定を行う

次に、作成したGoogle Cloudプロジェクト側で、チャットボットとしての振る舞いを定義します。 

Google Cloud Consoleのメニューから「APIとサービス」→「ライブラリ」を選択し、「Google Chat API」を検索して有効化します。その後、APIの設定画面(構成タブ)に進み、以下の表のような必須項目を入力していきます。 



設定項目  入力内容の例  補足 
アプリ名  ヘルプデスクBot  チャット上で表示される名前です。 
アバターのURL  (画像のURL ボットのアイコン画像です。HTTPSである必要があります。 
機能  「1対1のメッセージを受信」にチェック  ボットと直接会話するために必要です。 
接続設定  Apps Scriptプロジェクト  ここでGASを選択します。 
DeploymentID  (GASのデプロイID GAS画面の「デプロイ」→「デプロイを管理」から取得したIDを貼り付けます。 
公開設定  組織内の特定のユーザーまたは全員  テスト段階では自分のみ、完成後は組織全体とします。 

GASでメッセージを受信・返信するコードを書く

設定が完了したら、GASのエディタに戻り、実際に動くコードを記述します。Googleチャットからメッセージを受け取ると、GAS内のonMessageという関数が自動的に呼び出されます。 

以下のコードをGASのエディタに貼り付けて保存してください。 

/** 
*チャットでメッセージを受信した時に実行される関数 
*/ 
function onMessage(event){ 
//ユーザーが送ってきたメッセージを取得 
var message=event.message.text; 
//返信用のJSONオブジェクトを作成 
//ここでは単純に「受信しました:[メッセージ]」と返します 
return{ 
"text":"受信しました:"+message 
}; 

/** 
*ボットがスペースに追加された時に実行される関数 
*/ 
function onAddToSpace(event){ 
return{ 
"text":"こんにちは!私は自動応答ボットです。" 
}; 

コードを保存したら、必ず「新しいデプロイ」を作成し、そのデプロイIDを先ほどのGoogle Chat API設定画面に反映させることを忘れないでください。GASの内容を更新するたびに、デプロイの更新(バージョンアップ)が必要です。 

チャットルームにボットを追加しテストする

すべての準備が整いました。実際にGoogleチャットを開き、ボットを呼び出してみましょう。 

Googleチャットの「チャットを開始」ボタンから「アプリを検索」を選択し、自分で設定したボットの名前を検索します。ボットが見つかったらチャットを開始し、「テスト」と送信してみてください。即座に「受信しました:テスト」と返信が来れば成功です。 

もし反応がない場合は、Google Cloudプロジェクトの紐付けが正しいか、またはGASのデプロイが最新版になっているかを確認してください。 

運用中に気をつけるべき注意点

運用中に気をつけるべき注意点

ボットは作って終わりではありません。実際に業務で使い続けるためには、いくつかの運用上の注意点を守る必要があります。 

誤った回答をしないよう定期的にメンテナンスする

ボットが参照するデータ(回答リストやマニュアル)が古くなると、間違った情報を社員に拡散してしまうリスクがあります。 

例えば、経費規定が変わったのにボットが古いルールのまま回答してしまうと、業務上のトラブルに発展します。月に一度はボットの回答内容と現在の業務ルールに乖離がないかを確認する運用フローを設けることを推奨します。スプレッドシートをデータベース代わりにしている場合は、そのシートを更新する担当者を明確にしておきましょう。 

セキュリティ権限と公開範囲を適切に管理する

GASで作成したボットは、作成者のアカウント権限で動作することが一般的です。つまり、ボットのコードの中に機密情報(パスワードやAPIキー)を直接書いたり、閲覧権限のないスプレッドシートを無理やり参照させたりすることはセキュリティリスクとなります。 

GASのスクリプトプロパティ機能を使って機密情報を隠蔽する、組織内であっても公開範囲を必要な部署のみに限定するなど、情報の取り扱いには人間と同様、あるいはそれ以上の注意を払ってください。 

まとめ

この記事の要点をまとめます。 

Googleチャットボットは、GASを使うことで追加費用をかけずに自作でき、社内業務の効率化に大きく貢献します。 
・作成手順は、Google Cloudプロジェクトの作成、Chat APIの設定、GASコードの記述、そしてデプロイという4ステップで完了します。 
・運用においては、情報の鮮度を保つメンテナンスと、セキュリティ権限の管理が長期的な活用の鍵となります。 

まずは「おはよう」と返してくれるだけの簡単なボットから作成し、徐々に社内のよくある質問を返す機能を追加してみてはいかがでしょうか。小さな自動化の積み重ねが、やがてチーム全体の大きな時間を生み出すはずです。 

Googleチャットボットなどの作り方や導入について、検討を始めてみませんか。自社に最適なツールを選ぶには、まずサービスの種類や特徴を正しく理解することが重要です。本資料では、失敗しないための選び方やポイントを解説しています。導入前の比較検討に、ぜひご活用ください。 

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働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営

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