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社内ヘルプデスクを効率化する!課題解決の7ステップを紹介・解説

From: 働き方改革ラボ

公開日:2026年03月31日

この記事に書いてあること

社内ヘルプデスクの担当者様の中には、「毎日同じような問い合わせへの対応に追われて、本来やるべき業務に手が回らない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。この記事では、社内ヘルプデスクの業務効率化における具体的な手順や、課題解決に役立つツールについて解説します。 

読み終わる頃には、自社のヘルプデスク業務が抱えるボトルネックを特定し、明日から取り組める改善アクションが明確になるようになります。 

社内ヘルプデスクの非効率化を招く主な原因

多くの企業において、社内ヘルプデスクが機能不全に陥るのには共通のパターンが存在します。まずは自社の状況が以下のどの原因に当てはまっているかを確認し、問題の所在を明らかにすることが重要です。 

原因 

具体的な状況例 

発生するリスク 

問い合わせ過多 

「パスワードを忘れた」など定型的な質問が電話で殺到する 

担当者が常に電話対応に追われ、コア業務が停止する 

業務の属人化 

特定の担当者しか解決できない案件が多い 

その担当者が不在だと業務が滞り、退職時の引き継ぎも困難になる 

ナレッジ不足 

過去の回答履歴が個人メールに残ったままである 

同じ調査を何度も繰り返すことになり、工数が無駄になる 

管理不全 

口頭やチャットでの依頼が散在し、未対応漏れが発生する 

対応漏れによるクレーム発生や、現場の不信感につながる 

【関連記事】AIで業務効率化!できること・できないこと | 働き方改革ラボ | リコー

問い合わせ対応業務に忙殺されている

最も大きな原因として挙げられるのが、電話やメールによる問い合わせ件数が物理的に多すぎるという点です。特に、「PCが起動しない」「ログインできない」「プリンターの使い方が分からない」といった、マニュアルを見れば解決できるような初歩的な質問が大多数を占めているケースが散見されます。

このような「よくある質問」への対応に時間を奪われることで、システムトラブルの調査やセキュリティ対策といった、本来情報システム部門が注力すべき重要業務が圧迫されてしまいます。 

業務の属人化が進行している

「このシステムのトラブルはAさんしか直せない」といった属人化も深刻な原因の一つです。特定の社員に知識やスキルが集中してしまうと、その担当者が会議中や休暇中の場合、問い合わせへの回答が完全にストップしてしまいます。

また、特定の個人に負荷が集中することで疲弊を招くだけでなく、その社員が退職した際にノウハウが失われ、組織としての対応力が大きく低下するリスクもはらんでいます。 

対応ノウハウが共有されず蓄積しない

過去に対応したトラブルの解決策や手順が、担当者個人のメールボックスや頭の中だけに留まっていることも効率化を阻害します。同じような問い合わせが来た際に、別の担当者がまた一から調査を行うことになれば、組織全体として非常に大きな時間のロスが発生します。

チーム内で情報を共有する仕組みがないことは、対応スピードの遅れや回答品質のばらつきに直結するのです。 

問い合わせ内容の管理ができていない

問い合わせの窓口が電話、メール、チャットツール、直接の口頭依頼など多岐にわたっている場合、誰がどの案件に対応しているのかが把握できなくなります。

一元管理ができていないと、「依頼したのに返事がない」といった対応漏れが発生しやすく、利用者からの信頼を損なう原因となります。また、現状の件数や傾向を定量的に把握できないため、改善策を検討するためのデータも不足してしまいます。 

社内ヘルプデスクを効率化する具体的な5つの方法

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課題を解決するためには、マンパワーに頼るのではなく、適切な仕組みやツールを導入することが近道です。ここでは、多くの企業で効果を上げている代表的な5つの手法について解説します。

手法 

特徴 

期待できる効果 

FAQ整備 

よくある質問と回答を公開する 

自己解決率の向上、電話件数の削減 

チャットボット 

自動会話プログラムが回答する 

24時間365日の即時対応、一次対応の無人化 

ナレッジベース 

内部向けの知識共有サイトを作る 

属人化の解消、回答品質の均一化 

テンプレート化 

回答文面や対応手順を定型化する 

メール作成時間の短縮、新人教育の効率化 

管理ツール導入 

問い合わせを一元管理する 

対応漏れの防止、状況の可視化 

FAQを整備して自己解決を促す

最も基本的かつ効果的なのが、社員が自分で調べられる「FAQ(よくある質問集)」の整備です。社内ポータルサイトなどに検索可能なFAQを設置し、問い合わせの多い項目から順に記事化して公開します。社員が問い合わせる前にFAQを見て解決できるようになれば、ヘルプデスクへの入電数を大幅に減らすことが可能です。 

チャットボットを導入し自動応答する

FAQを用意しても「探すのが面倒」という社員向けに有効なのがチャットボットです。ビジネスチャットツール(TeamsやSlackなど)と連携させれば、普段使っているチャット上で質問するだけで、ボットが即座に回答を提示してくれます。

簡単な質問はボットが処理し、複雑な内容は有人対応へ切り替えるといった振り分けを行うことで、有人対応の件数を圧縮できます。 

ナレッジベースを構築し情報を集約する

ヘルプデスクチーム内での情報共有には、ナレッジベース(内部向けWikiや共有ノート)の構築が有効です。過去のトラブル事例や特殊な設定手順などを文書化して保存しておきます。これにより、経験の浅い担当者でも過去の事例を検索して対応できるようになり、特定のベテラン社員への依存度を下げることにつながります。 

回答のテンプレートを作成し標準化する

メールでの問い合わせ対応において、毎回ゼロから文章を作成するのは非効率です。「パスワードリセットの案内」「PC交換の手順」「アカウント発行完了の通知」など、頻繁に発生する対応については回答テンプレートを作成しておきましょう。

テンプレートを使用することで回答作成の時間を短縮できるだけでなく、誰が対応しても丁寧で正確な案内ができるようになります。 

問い合わせ管理ツールで対応状況を可視化する

「未対応」「対応中」「完了」といったステータスを一元管理できる専用ツール(チケット管理システムなど)を導入します。

メールや電話、チャットからの問い合わせを一つの画面に集約することで、対応漏れを物理的に防ぐことができます。また、どのカテゴリーの問い合わせが多いかといった分析も容易になり、次の改善策を打つためのデータ基盤となります。 

ヘルプデスク効率化を実現するための7ステップ

いきなりツールを導入しても、現場が混乱して失敗するケースは少なくありません。確実に効率化を進めるためには、正しい手順でプロジェクトを進める必要があります。 

ステップ 

実施内容 

ポイント 

1.現状把握 

問い合わせ件数や内容を記録する 

感覚ではなく数値で実態を掴む 

2.目標設定 

「件数30%減」などのゴールを決める 

達成度を測れる指標にする 

3.優先順位 

効果が高く着手しやすいものから選ぶ 

「よくある質問」の解決を最優先に 

4.ツール選定 

自社の規模や文化に合うものを選ぶ 

現場が使いこなせるかを重視 

5.ルール策定 

運用フローや更新ルールを決める 

誰がいつメンテナンスするか明確に 

6.試験導入 

一部の部署や範囲でスモールスタート 

現場のフィードバックを集める 

7.効果測定 

定期的に数値を見て改善する 

FAQの追加やボットの学習を継続 

ステップ1:現状の課題を正確に把握する

まずは、現在どのような問い合わせが、いつ、どれくらいの頻度で、どのような手段で来ているのかを記録することから始めます。Excelなどで簡易的にログをつけるだけでも構いません。

「パスワード関連が全体の3割を占めている」「月曜日の午前に電話が集中している」といった具体的な傾向が見えてくれば、打つべき対策の的が絞れます。 

ステップ2:効率化の具体的な目標を設定する

現状把握ができたら、効率化によって何を実現したいのか、数値目標(KPI)を設定します。例えば「電話での問い合わせ件数を前年比で50%削減する」「一次回答までの平均時間を1時間以内にする」「社員の自己解決率を20%向上させる」などです。

目標が明確になることで、チーム全体の方向性が定まり、施策の効果検証も可能になります。 

ステップ3:取り組む施策の優先順位を決める

すべての課題を一度に解決しようとするとリソースが分散してしまいます。ステップ1で明らかになった課題のうち、「頻度が高く、解決が容易なもの」から優先的に対策を打ちます。

例えば、全問い合わせの多くを占める「パスワードリセット」の手順をFAQ化して周知するだけでも、大きな効果が期待できます。効果が出やすい部分から着手し、成功体験を作ることが重要です。 

ステップ4:自社に合ったツールを選定する

対策の方針が決まったら、それを実現するためのツールを選定します。チャットボット一つとっても、AI搭載の高機能なものから、シナリオ型で安価なものまで様々です。

自社の予算感はもちろんですが、「社員のリテラシーに合っているか」「既存のグループウェアと連携できるか」といった視点で比較検討を行います。無料トライアルなどを活用し、実際の操作感を確認することをお勧めします。 

ステップ5:新しい運用ルールを策定し周知する

ツールを入れるだけでは効率化は進みません。「PCトラブルの場合はまずチャットボットに聞く」「それでも解決しない場合は専用フォームから連絡する」といった新しい運用フローを策定し、全社員に周知徹底する必要があります。

また、ヘルプデスク側でも「FAQの更新は誰がいつやるのか」といったメンテナンスのルールを決めておくことが、形骸化を防ぐ鍵となります。 

ステップ6:小さな範囲から導入し試す

最初から全社一斉に導入すると、予期せぬトラブルで現場が混乱するリスクがあります。まずは情報システム部内や、ITリテラシーの高い特定の部署に限定して試験導入(スモールスタート)を行います。そこで実際に使ってもらい、「使い方が分かりにくい」「回答が的確でない」といったフィードバックを集め、本番導入前に修正を加えます。 

ステップ7:効果を測定し継続的に改善する

導入後は定期的に効果測定を行います。目標としていた「問い合わせ削減率」や「対応時間」が達成できているかを確認してください。

もし目標に届いていない場合は、FAQの検索ワードを分析して記事を追加したり、チャットボットの回答精度をチューニングしたりといった改善活動(PDCA)を回し続けることが、長期的な効率化には不可欠です。 

ヘルプデスク業務の効率化に成功した企業事例

他社がどのように課題を克服したかを知ることは、自社の施策を考える上で大きなヒントになります。ここでは、実際にツールを導入して劇的な成果を上げた2社の事例を紹介します。 

チャットボット活用による電話対応の削減

リコーグループの販売会社であるリコージャパン株式会社(大阪支社)では、自社が提供する「RICOH Chatbot Service」を社内の問い合わせ対応に実践導入しています。頻繁に発生する質問を洗い出し、チャットボットで一次受付を行う運用を開始しました。導入から3ヶ月で約1,300件の問い合わせチャットボットに寄せられました

これにより、従来は13040件鳴っていた部門の代表電話が12件程度まで減少しました。担当者が本来の業務に集中できる環境が整い、在宅勤務などの柔軟な働き方にも貢献している事例といえます。 

【関連記事】【AI社内実践事例】RICOH Chatbot Serviceで社内問い合わせの負荷を大幅削減! | 大阪支社 | リコー 

チャットボット活用で社内システムの問い合わせ対応を効率化

佐川グローバルロジスティクス株式会社では、本社に寄せられる問い合わせ対応工数の削減を目的に、「RICOH Chatbot Service」を導入しています。導入当初から高い利用率と満足度を実現しており、現在も継続的な利活用が進められています。 

同社は「いつでもどこでも使える」ことをコンセプトに、運用改善を重ねながらチャットボットの活用を拡大してきました。問い合わせ内容や利用状況を確認しながらQ&Aをタイムリーに更新することで、必要な情報にたどり着きやすい環境を整えています。 
また、複数部署が関わる問い合わせについては、関連部署を含めた全体像を示す回答を用意することで、社内での無用な問い合わせのたらい回しを防ぐ工夫も行っています。 

【関連記事】チャットボットへの期待はまだまだ広がる!RICOH Chatbot Serviceをいつでもどこでも使えるツールに|RICOH Chatbot Service 

ヘルプデスク効率化を成功に導くための注意点

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効率化プロジェクトには落とし穴もあります。失敗事例の多くは、ツールへの過信や現場への配慮不足が原因です。最後に、プロジェクトを成功させるために押さえておくべき注意点を解説します。 

注意点 

起こりうる失敗 

対策 

手段の目的化 

高機能なツールを入れたが誰も使わない 

課題解決に本当に必要な機能か見極める 

現場軽視 

現場の実態に合わず反発を招く 

担当者の意見を聞き、使いやすさを優先する 

運用不在 

FAQの情報が古くなり信頼を失う 

更新担当者を決め、メンテナンス工数を確保する 

ツール導入が目的になっていないか

「流行っているから」「便利そうだから」という理由だけでAIチャットボットなどの高額なツールを導入するのは危険です。自社の課題が「電話が多いこと」なのか「ノウハウがないこと」なのかによって、選ぶべき解決策は異なります。ツールはあくまで手段であり、導入自体を目的にせず、自社の課題解決に最も適したシンプルな方法を選ぶ視点を持つことが重要です。 

現場の担当者の意見を無視していないか

効率化を主導するマネージャー層だけで施策を決めてしまい、実際に電話を取っている現場担当者の意見が反映されていないケースがあります。現場には「この質問のここが答えにくい」「この手順のここが面倒」といったリアルな課題感があります。

現場の声を吸い上げ、彼らが使いやすい、楽になると実感できるシステムでなければ、定着させることは難しいでしょう。 

導入後の運用や改善を軽視していないか

FAQやチャットボットは「作って終わり」ではありません。業務内容やツールは日々変化するため、回答内容も常に最新の状態に更新し続ける必要があります。情報が古いままだと、社員は「調べても役に立たない」と判断し、再び電話での問い合わせに戻ってしまいます。

導入後のメンテナンスやデータ分析を行う担当者を決め、運用工数をあらかじめ確保しておくことが成功の秘訣です。 

まとめ

この記事では、社内のヘルプデスク業務を効率化する方法について解説してきました。 

  • 社内ヘルプデスクの効率化には、まず「問い合わせ過多」や「属人化」などの現状課題を数値で把握することが出発点です。
  • FAQ、チャットボット、ナレッジベースなどのツールを、自社の課題とリテラシーに合わせて選定し、小さな範囲から試験運用を始めることが成功への鍵です。

「ツールを入れて終わり」にせず、定期的なメンテナンスと運用ルールの徹底を行うことで、担当者の負担軽減と全社の生産性向上を実現してください。 

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記事執筆

働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営)


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