なぜあの人に仕事が偏るの? 忙しい人に頼らない会社の作り方
公開日:2026年04月07日
この記事に書いてあること
同じ立場で働いているはずなのに、なぜか周りよりも忙しそうにしている人はいませんか? なぜ、職場の特定の人ばかりが仕事に追われているのでしょうか。その理由を探ってみると、組織の仕組みの問題が見えてくるかもしれません。そこで今回は、「なぜ、あの人はそんなに忙しいのか?」という疑問に目を向けて、仕事が回る組織のあり方を考えてみましょう。
忙しい人ほど仕事が早いって本当?
どの職場にも必ず、いつも忙しそうにバタバタと働いている人はいますよね。同じ立場でも、「あの人はいつも忙しいから」「大変そうだよね」と言われている人と、そうではない人がいるのはなぜなのでしょうか。その理由や、忙しい人のイメージについて、こんなふうに思っている方も多いかもしれません。
- ・「仕事がデキる人ほど、仕事が集まってくるからもっと忙しくなる」
- ・「スピーディにたくさんの仕事をこなしている人が、仕事がデキる人」
- ・「上司に期待されているから、あの人は大変な仕事を任されている」
その一方で、周りと担当業務が変わらないのに、遅くまで残って仕事をしている人もいるでしょう。忙しいから業務量が多いかというと、一概にそうとは言えないのも事実です。
仕事がデキるのはどんな人?
どうやら、「忙しい人=仕事がデキる人」ばかりではなさそうです。では、仕事がデキる人とは、どんな働き方をしている人なのでしょうか。忙しさとはまた違う、次のような振る舞いにスマートさを感じることもありますよね。
- ・「メールの返事や判断がとにかく早い」
- ・「仕事が手を離れるのが早い」
- ・「ムダな資料やツールを持たず、デスクがスッキリしている」
- ・「多くのタスクを、冷静に進めている」
- ・「人に仕事を割り振るのがうまい」
タスクを抱え込まずに、自分が本当にやるべきことに淡々と取り組んでいる人ほど、成果をあげていることもあるでしょう。日々の業務に忙殺されている人は、こうした働き方から学べることがありそうです。
忙しいのは本当に良いこと?
では、忙しいことは評価されるべきことなのか、という疑問も浮かびます。時間外労働の規制が進み、効率的な働き方が求められている一方で、業務量の多さや忙しさそのものを「働き者」として評価されてしまう場面は、まだ少なくないのではないでしょうか。そうした忙しいことを美徳とする考え方が、実は、重要な問題を覆ってしまっているかもしれません。
なぜ組織に一部の「忙しい人」が生まれるのかを考えてみると、「その人しかできない仕事が多い」「ほかの人が嫌がる仕事を全部引き受けている」「業務量がその人のキャパシティをオーバーしている」など、いろいろな理由があります。社員全員がいつも忙しい組織は、慢性的な人材不足という問題を抱えているかもしれません。
つまり、「忙しさ」を決める要因は、ひとつではありません。その背景には、組織の属人化や制度の未整備、人員構成などの「仕組み」の問題があります。それらに目を向けることが、働く環境をより良く変えていくきっかけになるでしょう。
「忙しい人」に頼らない組織になるためには?
組織が、「忙しい人」を評価し、依存を続けることにはリスクがあります。業務の偏りによる生産性の低下、引き継ぎや事業継承の失敗、社員のメンタルヘルスの不調などの問題が起こります。忙しい人に頼らずに成果をあげる組織になるために、以下のように仕事が回る仕組みを整えていくことが大切です。
業務のマニュアル整備
特定の能力やスキルを持つ社員への依存から脱却するために、マニュアルや、業務手順書の整備を進めましょう。マニュアルは、情報が古くなったり、形骸化しないように、常に内容をアップデートすることが大切です。ベテランが保有する言語化されていない知識や技術も明文化して、ノウハウとして蓄積していきましょう。ツール等を活用し、ナレッジを日常的にシェアできる情報共有の仕組みも整えることがポイントです。
タスク・プロジェクト管理ツールで進捗を共有
属人化を防ぐための仕組み作りも大切です。顧客管理ツールやタスク管理ツールなどを活用して、チームで顧客情報や案件の進捗状況を共有できる環境を整えましょう。「この人に聞かないとわからない」という事態をなくすことで、業務の偏りの解消や、安定した顧客サービスの提供が実現できるでしょう。
チームでフォローしあえる体制作り
チームで業務にあたる仕組みを作ることも、仕事がスムーズに回る組織になる方法のひとつです。プロジェクトチームの編成や、2人でペアを組んで業務や取引先を担当するダブルアサインメント制の導入で、社員がお互いにフォローしながら仕事ができる体制を整えましょう。
仕事の偏りや属人化を防ぐ方法のひとつとして、社員が定期的に他部署に異動する、ジョブローテーションも有効です。ジョブローテーションを前提にしたマニュアルの整備が進むほか、さまざまな業務にあたれる社員が増えることで、人材の課題を解消できます。
誰かが忙しすぎる職場は変革のチャンス! 視点を変えてみませんか?
個人の忙しさに甘えたままだと、仕事が回る仕組み作りが進まずに、組織は崩れやすくなります。だからこそ、忙しすぎる社員がいると気付いたら、変革のチャンスかもしれません。一度立ち止まって、忙しさの理由を構造的な視点で考えてみてはいかがでしょうか。個人の頑張りに頼らなくても成長できる組織になるための第一歩を、きっと踏み出すことができるはずです。
記事執筆
働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営)
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