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管理職のメンタルヘルスを守るには? 具体策と企業事例

From: 働き方改革ラボ

2026年01月30日 07:00

この記事に書いてあること

従業員のメンタルヘルスを守る取り組みは進めていても、管理職のケアまでは手が届いていないという企業もあるのではないでしょうか。管理職の業務は、プレイングマネージャーとしての負担や部署内での孤立など、メンタルヘルス不調につながる要因が多い仕事。そんな管理職のメンタルヘルス対策は、貴重な人材の休職・離職の防止や、組織全体のモチベーション向上にもつながる重要な施策です。このコラムでは、管理職のメンタルヘルスケアが必要な理由や、支援の具体策を解説。さらに、積極的に管理職のメンタルヘルスケアを進める企業の事例もご紹介します。

管理職がメンタルヘルス不調に陥る理由

管理職の仕事には、身体的・心理的なストレスや、メンタルヘルス不調を引き起こすさまざまな要因があります。管理職は、自分の担当業務に加えて、チームの管理や部下の指導を任されるため、業務量が増える傾向があります。また、コントロールが難しいメンバーの管理や、育成の責任へのプレッシャーが伴います。

また管理職は、マネジメントをする部下の意見と、経営層の指示の間で板挟みになりがち。組織内での調整や、間に立ち問題を解決する難しさから、ストレスを抱えることもあります。

働き方改革の推進が、管理職の負担を増やしているという側面もあります。部下の労働時間削減を目指す中で、業務効率アップや、部下の業務をフォローする必要に迫られることも、管理職の負担につながります

管理職のメンタルヘルス対策はなぜ必要?

一般社員だけでなく、管理職向けにもメンタルヘルス対策が必要な理由や、支援に取り組むメリットは以下のとおりです。

管理職の休職・離職を防ぐ必要がある

メンタルヘルスの不調やうつ病によって、働く人が休職・離職するケースがあります。特に、リーダーシップを担う管理職がそのような状況になると、チーム運営に支障が生じる、若手社員の育成が進まないなどの事態を招くことも。組織の健全化のために、管理職が心身ともに健康に働ける環境を作り、休職や離職を防ぐ必要があります。

管理職のメンタル不調が仕事の生産性を低下させる

管理職が心の健康を損ない、指導力や判断力が低下することで、プロジェクトが滞ったり、チーム全体の業務効率が落ちたりする可能性があります。また、管理職と部下の間のコミュニケーションの機会が減ると、チーム内の人間関係の悪化やモチベーションの低下にもつながるため、注意が必要です。

ストレスが原因のハラスメントを防ぐため

管理職の心身にかかるストレスが、部下に対する高圧的な指導や、ハラスメントにつながる可能性があります。管理職が冷静に、部下と良好な関係性のもとでマネジメントを行えるように、管理職のストレスを減らす取り組みを進めましょう。また、ハラスメントを早い段階で発見するためにも、管理職のメンタルヘルスを定期的にチェックして対処する仕組みが必要です。

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管理職のメンタルヘルスを守る具体策

では、管理職のメンタルヘルスを守るには、具体的にどのような取り組みを進めればよいのでしょうか。効果的な施策は以下のとおりです。

ストレスマネジメント研修

管理職のメンタルヘルスケアには、管理職向けのストレスマネジメント研修の実施が有効です。研修では、管理職特有のストレス要因と、それぞれへの対処法が理解できます。ものごとのとらえ方によってストレスを軽減する方法や、アンガーマネジメント、ストレスを軽減するリラクゼーションや、効果的な睡眠の方法などを学びます。ストレス対処法を身につけた管理職が自らをケアできる環境を整えましょう。

ストレスチェックの実施

ストレスチェックは、法律により、従業員50人以上規模の企業に年1回の実施が義務化されているテストです(2028年までにすべての企業に義務化される見込み)。質問票への回答から、従業員のストレス状況を評価して、必要に応じて個人への面接指導や、集団分析による職場職場の改善を実施する取り組みです。従業員のストレスを可視化できるこのテストを定期的に実施することで、管理職を含む従業員のメンタルヘルスの変化を見逃さず、不調の深刻化を防ぐことができます。

新任管理職向けのオンボーディング

新任管理職向けのオンボーディングの導入も、管理職のメンタルヘルス対策として有効です。オンボーディングとは、新しい職場に加わった人が、サポートを受けながら徐々に職場に定着していくための仕組みのこと。管理職に就いたばかりの人が、不安やストレスに対処しながらマネジメント業務に慣れていけるように、チーム運営や部下の指導、管理業務と実務の両立等について研修や先輩管理職のフォローを通じて学びながら実務に対応するプログラムを整えましょう。

管理職同士のコミュニケーションを促進

管理職がお互いに支え合える環境を作ることも大切です。管理職同士が課題策をともに見つけたり、働く安心感を得るために、お互いに課題や悩みを共有できるコミュニケーションの場を設けましょう。気軽に会話ができるランチミーティングや、情報交換や協力ができる仕組みを作ることが、管理職の働きやすさの向上や、孤独感の解消につながります。

相談できる窓口や産業医の設置

管理職が、職場での悩みやメンタルヘルスの不調について相談できる環境を整えることも重要です。管理職向けのメンタルヘルス相談窓口を設置し、心の問題について産業医や保健師の支援が受けられる体制を作りましょう。社内の窓口の設置が難しい場合には、メンタルヘルスケアの専門知識を持つ外部の相談機関を案内することも有効です。

管理職のメンタルヘルス対策の企業事例

次に、実際に管理職のメンタルヘルスに特化した支援策を進めている企業の事例をご紹介します。

管理職の働き方の問題を経営層主導で改善

群馬県の製造業・サンデン株式会社は、管理職による一般社員のメンタルヘルスケアだけでなく、すべての従業員への支援が重要という考えのもと、管理職を労わる組織作りを進めています。

同社は、管理職の主な年代である40代、50代が、仕事の量・質や、持病、家族の介護問題等のストレス要因を抱えていることと、長時間労働の問題に着目。副社長の主導のもと、管理職の労働環境改善を進めるべく、対象者課題として声があがった人員不足や、業務負担の要因となる各問題に対処。管理職に感謝や労いをフィードバックする経営層との定期的なコミュニケーションや、土日も受けられる保健指導などの支援を続けています。

令和4年度「管理監督者をいたわる組織づくり」 | 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳

管理職が共に支え合える仕組みを構築

小売業等を手がける東京都の株式会社丸井グループでは、人と組織の活性化を担う部門・ウェルビーイング推進部が、管理職の心の健康をサポートする取り組みを進めています。管理職が講師となり、自部門のメンバーとの対話を通じて自らの言葉で伝えるセルフケア研修では、講師自身が労わる方法を深く理解。さらに、部下の間でも、上司と部下がともに支え合う重要性への認識が広がっています。

さらに、管理職向けに1年にわたる「レジリエンスプログラム」を実施。マネジメント層ならではの困難を乗り越えるしなやかな強さを身につけるプログラムを通じて、組織だけではなく自分の幸せを追求する意識が醸成されています。また、孤独を抱えがちな管理職が、1年を通して共に学び、同じ課題を共有しながらつながりを強化。管理職間で共に支えあえる関係性が築かれるという効果も生まれています。

令和4年度「管理監督者をいたわる組織づくり」 | 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳

部下の支援にあたる管理職の心をケア

東京都のコンサルティング企業・株式会社構造計画研究所では、システムを使ったストレスチェックと、高ストレス者への支援や、集団分析を活かした職場環境改善を実施。その中でも、ストレスチェックの結果、相互支援やコミュニケーションが不足していると思われる部門の管理職に対する支援を行っています。ストレスにつながる要因が見られる部門では管理職もマネジメントに苦慮しているという観点から、執行役員が、該当部門の管理職と面談。部下の指導やメンタル面の支援にあたる管理職の心をケアし、共に、職場環境の改善策の検討を進めています。

株式会社構造計画研究所 | 職場のメンタルヘルス対策の取組事例 | 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳

管理職ならではのストレスに対処しよう!

マネジメントや部下への教育において企業を支えている管理職は、チームの成果や部下の働き方など、さまざまな責任を背負っています。従業員のメンタルヘルスケアというと、管理職から部下へのサポートが注目されがちですが、幅広い業務を担う管理職の心身の健康への配慮も重要です。部下の活躍を支える管理職が、心身ともに安心して働ける職場作りを進めてみてはいかがでしょうか?

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働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営

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