Windows 10サポート終了の影響や対策は?移行手順や要件、注意点も解説
2024年09月26日 07:00
この記事に書いてあること
Windows 10は、2025年10月15日にサポート終了が決まっています。この記事では、Windows 10のサポート終了に向けた対策を考える人のために、Windows 10のサポート終了の概要や影響、必要な対策について解説します。Windows 10からWindows 11への移行手順やメリット、システム要件、注意点についても解説するので、ぜひ役立ててください。
「Windows 10のサポート終了」の詳細
「Windows 10のサポート終了」とは、どのようなことを指すのか、サポート終了の時期や影響について解説します。
「Windows 10のサポート終了」とは?
「Windows 10のサポート終了」とは、Windows 10のテクニカルサポートが終了し、無料でのソフトウェア更新プログラムやセキュリティ修正プログラムが、取得できなくなることを指します。サポートが終了した後も、引き続きWindows 10は利用可能です。ただし、不具合や問題が発生した場合、Microsoftからのサポートが受けられなくなります。
Windows 10のサポートはいつ終了する?
Windows 10のサポート終了日は、2025年10月14日です。現在公開されているバージョン「Version 22H2」 をもって、サポートは終了します。なお、「Version 22H2」 以前のバージョンのサポートは、終了済みです。
各バージョンのサポート終了日
現在の最新バージョンを含めた、各バージョンのサポート開始日とサポート終了日は、以下のとおりです。
| バージョン | サポート開始日 | サポート終了日 |
|---|---|---|
| Version 22H2(最新バージョン) | 2022年10月18日 | 2025年10月14日 |
| Version 21H2 | 2021年11月16日 | 2023年6月13日 |
| Version 21H1 | 2021年5月18日 | 2022年12月13日 |
| Version 20H2 | 2020年10月20日 | 2022年5月10日 |
Windows 10のサポートが終了するとどうなる?
Windows 10のサポート終了以降は、Microsoftからのサポートが受けられなくなり、更新プログラムも配布されません。その結果、ソフトウェアやOSの開発段階で発生したセキュリティ上の弱点に対処できず、外部からの攻撃を受けるリスクが高まります。
サポート終了日までは、Windows 11に無償でアップグレードできます。期限までにWindows 11に移行できなかった場合も、有償の拡張セキュリティ更新プログラム (ESU)に登録すれば、セキュリティ更新プログラムを受け取れます。
Windows 10のサポート終了による影響・リスク
Windows 10のサポート終了により、さまざまな影響やリスクが考えられます。ここでは、3つに分けて影響とリスクを解説します。
Microsoftのサポートが受けられなくなる
Windows 10のサポート終了以降は、Microsoftによるサポートが受けられなくなります。セキュリティ対策や問題が生じた場合の対処には、別の手段を利用しなければなりません。そのため、追加のコストが必要です。
ウイルス感染などのセキュリティリスクが高まる
サポート終了に伴い、セキュリティの脆弱性や不具合に対応する更新プログラムが提供されなくなります。未知のセキュリティホールが放置されるため、ウイルスへの感染やサイバー攻撃などを受けるリスクが高まります。
新しいソフトウェアやアプリケーションが利用できない可能性がある
サポート終了後は、新しくリリースされるソフトウェアやアプリケーションに、OSが対応できない可能性が考えられます。また、現在使っているソフトウェアやアプリケーションのバージョンアップにより、利用できなくなったり、問題が起きたりするリスクも高まります。
Windows 10のサポート終了へ向けた対策
Windows 10のサポート終了まで日があるうちに、対策を進めましょう。サポート終了に向けた対策を3つに分けて解説します。
Windows 11ヘの移行のため現在のバージョンの確認・準備をする
Windows 10からWindows 11への移行(アップグレード)ができます。サポート終了日までは無償で移行できるため、現在のバージョンを確認し、準備をしましょう。Windows 11へアップグレードする前に、Windows 10を最新のバージョンに更新する必要があります。併せて、現在利用しているパソコンがWindows 11のシステム要件を満たしているかもチェックします。
別のOSへ移行することを検討する
Windows以外にもmacOS、ChromeOS、Linuxなど、さまざまなOSがあります。それぞれが独自の機能を持ち、それぞれにメリットがあります。Windows 11へ移行せずに、これらのOSに移行する選択肢もあります。ただし、これまで利用していたアプリケーションがそれらのOSに対応しておらず、利用できなくなる可能性があります。慎重に検討しましょう。
仮想デスクトップを使う
Windows 11へ直接アップグレードすることが難しい場合は、仮想デスクトップを使う方法が有効です。仮想デスクトップとは、デスクトップを複数個、仮想的に作成することです。それぞれのデスクトップで、別々のOSやアプリケーションを利用できます。
仮想デスクトップには、Windows 11をはじめとする最新のOSと旧バージョンのOSを同時に稼働できる、隔離された環境のためリスクを分散できるなどのメリットがあります。
Windows 11の特徴・メリットは?
Microsoftの最新OSであるWindows 11はどのような特徴を持つのか、メリットと合わせて、解説します。
デザインがシンプルで使いやすい
Windows 11では、スタートメニューやアイコンの配置などが、シンプルで使いやすい設計に変わりました。ウィンドウやアイコンが丸みを帯びたデザインになり、カラフルでシンプルかつ柔らかい雰囲気です。
「Copilot in Windows 11」で迅速にタスクを進められる
AIアシスタント機能である「Copilot in Windows 11」により、迅速にタスクが進められるようになりました。「Copilot in Windows 11」は、Windows 11のユーザーが無料で利用できるAIアシスタント機能です。AIアシスタント機能は以下のようなことが可能です。
- ・記事を要約する
- ・文章を提案する
- ・チャット機能で質疑応答する
- ・不具合に対する対策を提案する
- ・OSの設定やアプリケーションとの連携をする
スナップ機能で生産性向上が期待できる
Windows 11には、スナップ機能が備わっています。スナップ機能とは、デスクトップ上にあるファイルやフォルダなどを整理する機能です。スナップ機能により、開いているウィンドウをデスクトップ上で整理できます。必要な情報にアクセスしやすくなるため、業務効率化、生産性向上につながります。
最先端のセキュリティ機能が搭載されている
Windows 11には、マルウェアから守るための最先端のセキュリティ機能が搭載されています。起動と同時にサイバー攻撃や不正アクセスからの保護を開始します。また、ハードウェアと連携して、アプリケーションやデータ、IDを安全に保つための多層防御が実装されているため、安全性が確保できるでしょう。顔認証や指紋認証などによる生体認証を使えば、安全性がさらに高まります。
Windows 11インストールのためのシステム要件
Windows 11をインストールするには、システム要件を満たしている必要があります。要件を満たしていない場合「このPCは現在、Windows 11を実行するための最小システム要件を満たしていません」と表示されます。インストールする際の最小システム要件は、以下のとおりです。
- ・プロセッサ:1GHz以上で2 コア以上の64 ビット互換プロセッサまたは System on a Chip(SoC)
- ・メモリ:4GB
- ・ストレージ:64 GB以上の記憶装置
- ・システム ファームウェア:UEFI、セキュア ブート対応
- ・TPM:バージョン2.0
- ・グラフィックス カード:DirectX 12 以上(WDDM 2.0 ドライバー)に対応
- ・ディスプレイ:対角サイズ9インチ以上で8ビットカラーの高解像度 (720p)ディスプレイ
Windows 11へ移行するまでのステップ
Windows 11への移行は、以下の手順を踏みましょう。ここでは、3つのステップで移行の方法を解説します。
事前調査・準備をする
Windows 11に移行する前に、事前調査をします。事前調査では、移行が必要なパソコンの台数、ソフトウェアやハードウェアの互換性、作業時間、重要なデータの保存先などを確認します。また、予期せぬトラブルに備え、外部ストレージやオンラインストレージなどに、データのバックアップを取りましょう。
移行する
続いて、Windows 11に移行します。移行方法は、Windows Updateを利用する、または「Windows 11インストールアシスタント」をダウンロードして、手動でWindows 11へ移行する、のいずれかです。
パソコンにインストールされているドライバーも、OSに合わせて移行しましょう。アプリケーションなどを含むソフトウェアもWindows 11対応のバージョンに変更します。
検証作業をする
移行作業が完了したら、アプリケーションや周辺機器が、問題なく動作するかを確認します。正常に動作しない、問題が発生したなどの場合は、アプリケーションや周辺機器の提供先への確認、Windows11のサポートサイト・窓口への問い合わせなどの対応が必要です。
Windows 11へ移行するときの注意点
Windows 11へ移行する際は、事前に検証テストを実施し、準備を整えたうえで実行することが大切です。移行後にトラブルが発生した場合、業務に支障が出たり、取引先に迷惑がかかったりすることがあるためです。
移行の手続きは従業員に任せるのではなく、マニュアルを従業員に共有したうえで、スケジュールを調整しましょう。期日までに移行が完了できるように、進捗状況も管理することが大切です。
まとめ
Windows 10のサポート終了以降は、サポートや更新プログラムが受けられなくなります。サポート終了までにWindows 11に移行する準備をしたり、別のOSへの移行を検討しましょう。移行する際は、ドライバーやプリンターの互換性を確認し、万が一のためにバックアップを取ることが大切です。
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記事執筆
働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営)
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