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議事録のわかりやすい書き方のコツと実用的なフォーマットを紹介

From: 働き方改革ラボ

2025年04月25日 07:00

この記事に書いてあること

会議の議題や決定事項を記録しておくには、議事録を作成する必要があります。比較的若手の社員に任されるケースも多い議事録作成ですが、どうすればわかりやすい議事録になるのか知りたいという方も多いのではないでしょうか。

今回は、わかりやすい議事録を作成する上で基本となるフォーマットと、その活用方法について解説します。議事録を作成するコツや、効率的な作成に役立つツールもあわせて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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会議議事録の基本

はじめに、会議議事録に関する基本事項を整理しておきましょう。議事録を作成する目的と意味、記載すべき基本項目を押さえておくことが大切です。

議事録の目的と意味

議事録とは、会議や打ち合わせの内容や決定事項をまとめて記録に残すための文書のことです。一般的に重要な会議だけでなく、簡易的な打ち合わせに関しても議事録を作成するのが望ましいとされています。

また、議事録を作成する目的には「記録」のほか、会議の参加者・不参加者を問わず話し合われた内容を「共有」することも含まれます。

議事録を作成する意味合いとして、決定事項の記録に重きが置かれる場合と、決定までの経緯を詳細な記録が重視される場合があります。会議の趣旨や目的によって議事録の意味合いは異なるため、はじめて議事録を作成する際には過去の議事録を参照したり、必要な記載事項の範囲について上司や先輩に確認を取っておいたりすることをおすすめします。

議事録の基本項目

議事録作成の目的を達成する上で、最低限必要な項目があります。具体的には、下記の7点を議事録の基本項目として押さえておくとよいでしょう。

  • 開催日時
  • 開催場所
  • 会議名
  • 出席者
  • 議題
  • 決定事項
  • 次回の会議日時

議事録を作成する目的に応じて、さらに項目を追加したり、とくに重視する項目を判断したりすることが大切です。基本項目に抜けや漏れのない議事録を作成するためにも、あらかじめフォーマットを用意しておくことをおすすめします。

議事録の基本フォーマットと活用のポイント

会議議事録の基本フォーマットと、その活用方法を紹介します。

基本となるフォーマット

会議議事録の作成に慣れていない方におすすめの基本フォーマットは下記のとおりです。

●作成日:〇月〇日(〇)
●会議名:〇〇〇〇会議
●場所:〇〇会議室
●出席者:〇〇、〇〇、〇〇、〇〇(議事録作成者)
●欠席者:〇〇、〇〇
●議題:〇〇〇〇について
●決定事項:
1――――――
2――――――
3――――――
●議論内容:(※提案、決定に至った理由など)
1――――――
2――――――
3――――――
●今後の課題:(※改善点、決定事項を受けてやるべきことなど)
1――――――
2――――――
●保留・懸案事項:(※今回は保留した議題、今後さらに話し合うべき内容など)
1――――――
2――――――
●次回会議の日時:〇月〇日(〇)
●次回会議の議題:
1――――――
2――――――

ただし、上記はあくまでも最低限の項目を示したフォーマットにすぎません。話し合いの流れによっては、保留事項やさらに議論が必要な事項が発生することも想定されます。そのような場合には、該当する項目を追加して作成を進めるとよいでしょう。

議事録の基本フォーマットを上図に活用するポイントは次の4つです。

  • 活用のポイント1 事前準備を十分に行う
  • 活用のポイント2 要点を押さえてスピーディにメモを取る
  • 活用のポイント3 何が決まったのかを明確に記載する
  • 活用のポイント4 簡潔に読みやすく書く

活用のポイント1 事前準備を十分に行う

1つめのポイントは、事前準備を十分に行うことです。議事録を正確に記載するには、会議の議題や目的をきちんと把握しておかなくてはなりません。同じ議題についてすでに何度か会議が続いているようなら、過去の議事録を確認して経緯を把握しておきましょう。

議事録の構成は、会議前に作成しておくのが得策です。前掲のフォーマットや前回の議事録を参考に構成を作成し、事前にわかっている項目を埋めておくと、会議に臨む前に議題への理解も深まります。このように、議事録の基本フォーマットを上手に活用するには事前準備が欠かせません。

活用のポイント2 要点を押さえてスピーディにメモを取る

会議中のメモは、要点を押さえてスピーディに取るのがポイントです。すべての発言内容を書き残していると、会議の進行に取り残されてしまいます。スピーディにメモを取るコツは次のとおりです。

  • アイデアや発言を箇条書きにする
  • 類似する発言を「〇」で囲む
  • 疑問と回答、原因と結果を「→」で結ぶ

このように図式化しながら整理すると、あとで見直した際に話し合った内容がわかりやすくなります。

メモを取り切れなかったり、聞き逃してしまったりした部分があれば、会議後に確認したい箇所をマーカーで色付けするなどしておきましょう。参加者の同意が得られるようなら、パソコンでメモを取ったり、ボイスレコーダーで録音したりする方法もあります。このように、会議の要点を押さえたメモの取り方を心がけることが大切です。

活用のポイント3 何が決まったのかを明確に記載する

議事録には、その会議で何が決まったのかを明確に記載する必要があります。会議でもっとも重要とされるのは、議題に対する決定事項です。会議を通じて何が決定したのかをきちんと把握し、正確に記載しましょう。

会議中は、決定に至るまでの経緯を記録するだけでなく、話し合いの流れを理解するよう耳を傾けることも重要です。議事録の「決定事項」には実際に決定したことに加え、決定に至った経緯を簡潔に記載します。

また、決定事項を受けて今後やるべきことも重要です。「誰が」「何を」「いつ」「どうやって」やるのか、正確に記録しましょう。決定事項が明確に記録されているかどうかは、議事録の成否を分ける重要なポイントの1つです。

活用のポイント4 簡潔に読みやすく書く

わかりやすい議事録にするには、簡潔に書くことが大切です。議事録を読む際には、多くの人が忙しい合間を縫って内容を確認することになります。できるだけ一目で内容を把握できるよう、決定事項や今後やるべきことを簡潔に記載しましょう。議論が長引いた場合には経緯をそのまま書き写すのではなく、箇条書きにするなどの工夫が求められます。

また、平易でわかりやすい文章を心がけることも大切なポイントです。議事録は会議に参加していない人も読むため、会議の場に居合わせた人でなければ理解しにくい特殊なニュアンスの表現は避けるべきでしょう。簡潔にわかりやすく書くのは、議事録のフォーマットを活用する上で重要なポイントといえます。

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わかりやすい議事録を作成するコツ

議事録をわかりやすく記載するために、押さえておきたいコツを紹介します。

1. 発言者・担当者などの氏名を明記する

議事録には「誰が発言したのか」「誰が担当するのか」を明記することが重要です。発言・判断した人や担当者・責任者の氏名が不明の場合、振り返った際に責任の所在が不明確になりかねません。

とくに決定事項に関しては、誰が意思決定をしたのか、誰が担当するのかをきちんと記載する必要があります。「主語」が記載されているかどうか、常に意識するのがコツです。

2. 5W1Hを明確にする

5W1Hを明確に記載することも大切です。いつまでに何をするのか、誰がどのように進めるのかが記載されていなければ、「決定事項がきちんと遂行されていない」「誰かが進めているものと思い込んでいる」といった状況に陥るおそれがあります。

5W1Hの記載漏れを防ぐには、あらかじめ議事録フォーマットに記載欄を設けておくのがおすすめです。たとえば、議題ごとに「担当者:〇〇」と記載したり、決定事項の記載欄に「承認者:〇〇」「期日:〇〇」と書いておいたりすることで、議事録作成時に5W1Hの記載漏れを防止できます。

3. 事実と意見を区別する

議事録は基本的に事実ベースで記載します。主観的な意見や提案とは区別し、事実のみを目で追いながら読み進められるようにするのがコツです。

ただし、意見や提案の内容を記録しておくことは、決定に至った経緯や背景を知る上で役立つケースも少なくありません。「〇〇に関する意見」「提案事項」といった見出しを付けたり、背景を網掛けに変えたりすることで、意見や提案が記載されていることが一目でわかる状態にしておくとよいでしょう。

4. 項目ごとにまとめて記載する

項目ごとにまとめて記載することも、わかりやすい議事録を作成する上で重要なポイントといえます。会議の進行に沿って時系列で記載した場合、重要事項が埋もれてしまったり、議事録が冗長になったりしがちです。「議題」「確認事項」「決定事項」などの見出しを設けた上で、関連する事項をまとめて記載することにより、必要な情報を素早く得られる議事録に仕上がります。

実際、会議中は話し合いの内容が会議の趣旨から逸れたり、前の議題に立ち返って確認が必要になったりすることもめずらしくありません。会議の場に居合わせた人にとっては記憶に残っていることでも、参加しなかった人にとっては話の流れが理解しがたい場合もあるでしょう。項目ごとにまとめて記載することで、会議への参加・不参加を問わず要点を捉えやすい議事録になります。

5. 用語や言い回しを統一する

議事録の文面は、用語や言い回しを統一して記載することが大切です。文末は常体(〜だ・である)を基本とし、特定のチームや関係者の間でしか使われていない用語の記載は避けましょう。会議内で特殊な言葉が出てきた際には、より一般的な用語に置き換えるか、注釈を付記することをおすすめします。

また、冗長な表現にならないように心がけることも重要なポイントです。一文はできるだけ短くし、長くなりそうな場合は二文以上に分けましょう。「〜ではないとも限らない」といった二重否定の表現は要旨がつかみにくくなりがちであることから、議事録で用いるのは避けたほうが無難です。

議事録作成を効率化するツール3選

議事録作成を効率化するには、ツールの活用がおすすめです。議事録作成に役立つ主なツール例として、次のものが挙げられます。

  • 議事録作成ツール
  • 音声認識ツール
  • ドキュメント共有ツール

ツールによっては上記の機能を兼ね備えているものもあるため、用途や重視したい機能に応じてツールを選ぶとよいでしょう。ここでは、おすすめの議事録作成ツール3点を紹介します。

toruno(トルノ)

toruno(トルノ)は、会議の文字起こし・録音・画面キャプチャに対応しているツールです。会議室での話し合いはもちろんのこと、Web会議の議事録作成にも活用できます。録音・録画ファイルの文字起こしにも対応しているため、たとえばWeb会議の録画データを元に議事録を作成したい場合などに便利です。

個人向けプランであれば、会員登録後累計3時間分は無料で利用できます。まずは無料プランで利用を開始し、効果や操作性などを確認してから本格的な導入を検討するのも1つの方法です。

toruno(トルノ)│株式会社リコー

Googleドキュメント

Googleドキュメントは、Googleアカウントがあれば無料で利用できるクラウドアプリです。会議議事録作成以外にも、ビジネス文書の作成や基本的な表計算のほか、図形編集ソフトによるスライド作成などに対応しています。

クラウドアプリの最大のメリットとして、インターネット環境さえあればデバイスを選ばず利用できる点が挙げられます。外出先や出張先で議事録の内容を確認したい場合や、チームで議事録を共有したい場合などに便利です。

Googleドキュメント|グーグル合同会社

OneNote

OneNoteは、Microsoft社が提供するメモアプリです。Microsoft Officeに付帯しているため、日頃からOfficeソフトを利用している方であれば追加料金なしで活用できます。

OneNoteの大きな特徴は、テキスト入力だけでなく手書き入力にも対応している点です。タブレットを使用して、会議メモを手書きで作成したい方に適しています。画像や図形、表の挿入にも対応しているため、見やすく伝わりやすい議事録の作成に役立つでしょう。

OneNote|日本マイクロソフト株式会社

フォーマットを活用してわかりやすい議事録を効率よく作成しよう

わかりやすく不備のない会議議事録を作成することは、ビジネスパーソンとして信頼を得る上で重要なポイントといえます。フォーマットを活用して議事録を作成することで、抜けや漏れのない議事録を作成できるだけでなく、議事録作成を効率化する効果も期待できるでしょう。今回紹介した基本フォーマットと、議事録を作成するコツを参考に、わかりやすい議事録を効率よく作成しましょう。

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記事執筆

働き方改革ラボ 編集部 (リコージャパン株式会社運営

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