工場出荷部品1つ1つに「どのラインで、いつ、何番目に製造した部品か」を追跡調査できるよう、QRコード印刷で個体識別番号を添付。製造工程の検査ソフトにソフトウェア開発キット(SDK)*を組み込みRICOH Handy Printerへ印刷ジョブを飛ばすことで、最小限の手間で個体管理が可能になりました。
*ソフトウェア開発キット(SDK)とはSoftware Development Kitのことで、ソフトウェアを開発するために必要な技術文書やツールなど一式のことです。
精密機器に組み込む重要部品の製造を担うお客様。従来この工場では、部品の個体管理は行っていたものの、個体ごとの細かな品質管理までは行っていませんでした。RICOH Handy Printerを導入しQRコード印刷による「どのラインで、いつ、何番目に製造した部品か」といった詳細な個体識別管理を行なったことで、従来の部品を製造して出荷までを管理するだけでなく、出荷した部品が製品に組み込まれた後まで品質管理を行うことが可能となりました。
これまでの課題
RICOH Handy Printer 活用による効果
課題 1
部品の個体識別番号を手書きで包装紙に書いていましたが、手書きだと識別がしづらく、記載ミスもありました。
効果 1
製造工程の検査ソフトにSDKを組み込みRICOH Handy Printerに印刷ジョブを飛ばすことで最小限の手間で個体情報を管理をすることが可能になりました。
課題 2
製造日や出荷日といった納品管理しか実施できていませんでした。
効果 2
QRコードで個体識別番号を管理することにより、部品出荷後も「いつどのラインで何番目に製造されたものか」などの情報管理が可能になりました。
課題 3
出荷後に不良部品が発見された際でも、その原因まではなかなか追究できず、品質管理では熟練者の勘に頼る部分がありました。
効果 3
個体ごとの製造条件(製造装置内の温度などの情報)をクラウドで管理することにより、部品製造工程全体でより精密な品質管理が可能になりました。
こちらのお客様のように、肉眼では捉えられない微細な違いが製品全体の性能に影響するような重要かつ繊細な部品を製造する場合には、デジタルマニュファクチャリングと呼ばれる「製造工程におけるデジタル技術導入」により、熟練者の勘に頼った品質管理から脱却することが可能です。
トレーサビリティの環境を整えておけば、不具合が発生した際に部品の製造環境や条件を確認することができるため、生産品質向上にもつなげられます。RICOH Handy Printerを活用したQRコードによる個体識別管理は、製造現場におけるデジタルマニュファクチャリングの1つの成功事例と言えるでしょう。
ソフトウェア開発キット(SDK)(無償公開中)
各種OS(iOS、Android、Windows®)に対応したSDKを無償公開しています。お客様のシステムからRICOH Handy Printerにダイレクトに印刷指示を行いたい場合に活用できます。
※リンク先ページの「RICOH Handy Printer」をご覧ください。
ソフトウェア開発キット(SDK)については下記のメールアドレスにお問い合わせください。
handyprinter.sdk@nts.ricoh.co.jpご検討中のお客様へ