第4回関西次世代3Dプリンタ展
(インテックス大阪 2022年10月5日〜7日)

第四回 関西 次世代3Dプリンタ展 イベントレポート

2022年10月5日~7日にインテックス大阪にて開催された「第四回 関西 次世代3Dプリンタ展」。リコージャパンは『これからのモノづくりを3Dソリューションでお手伝いします!』をテーマに出展いたしました。3Dプリンターや3Dスキャナーの実機の他、金属3Dプリンターを含めた様々な機種のサンプルを展示することで、3Dソリューションによるモノづくりの効率化についてご提案いたしました。

※展示会出展に当たり感染症対策を万全に行った上で出展いたしました。

デザイン、設計、試作ブース

Origin One(Stratasys社)

Stratasys初の光造形の3Dプリンターです。液体状の樹脂材料に面で光線をあてるDLP方式で生産性が高く、 また高耐熱材料、高強度&耐衝撃性材料、ラバーライク樹脂、樹脂型用材料など幅広い材料をラインナップ することで、様々な用途に対応するモデルを産み出します。

Origin One

Stratasys社「Origin One」

origin Oneで造形したサンプル

OriginOneのサンプル:四足歩行ロボットパーツ。 材料:Henkel 3172。造形時間:20個で約7時間30分。約1カ月で1,600個の生産が可能。

J35 Pro(Stratasys社)

低価格、コンパクトな筐体でありながら、マルチマテリアルと呼ばれる複数の材料を組み合わせての造形や、 細部の再現性など、上位機種の性能を可能な限り実現したエントリーモデルの機種です。 低メンテナンス設計、静音、無臭化により、オフィスでも高品質な3Dプリンティングを実現できます。

J35 Pro

J35 Pro(Stratasys社)

J35 Proで造形したサンプル

ブラックからホワイトまでのグレースケール、また透明度の高い造形が実現可能。

Raise3D Pro3(Raise3D社)

様々な材料が使えて、30cm角の造形が可能、さらに低価格ということで、選ばれるお客様が多いMEX(FDM)の機種です。 ABSではガラス転移温度の調整等で反りを抑える工夫がされています。他にも生体適合性(皮膚刺激性テスト)をクリアした軟質フィラメントや、 静電気(ESD)対策を備えたPETGフィラメントなども利用できます。

Raise3D Pro3

Raise3D Pro3(Raise3D社)

Raise3D Pro3で造形したサンプル

Raise3D Pro3の治工具を想定したサンプル。材料:Raise3D純正PCフィラメント。造形サイズ:65×95×50mmで造形時間は約6時間。コストは約350円。

3Dプリンターによる新たな価値提供

金属3DプリンターのMetal X System、Lasermeister 100Aシリーズ、Studio System™、及びHP Jetfusion5200 3Dプリンティングソリューションのサンプルを展示いたしました。

metalx_sample

Markforged社のMetal X System™ のサンプルです。粉末の取扱いがないMEX方式で、 造形、脱脂、焼結の3ステップで造形物が完成します。ステンレス鋼 17-4PH(SUS630)、 合金工具鋼 H13(SKD61)/ D2(SKD11)/ A2(SKD12)、耐熱鋼 Inconel625(インコネル625) など様々な材料のサンプルを展示しましたが、この画像は純銅の熱伝導性を活かしたヒートシンクのサンプルです。 従来の工法では実現できなかった形状を金属3Dプリンターによる造形で可能にします。 サイズは57.2 ✕ 57.2 ✕ 32.0mm、材料費は約7,000円、造形時間は16h24m,脱脂乾燥時間は16h, 焼結時間は27h30m想定となっております。

lasermeister101a_sample

Nikon社のLasermeister 100Aシリーズのサンプルです。金属粉体材料の吹き付けとレーザー照射を同時に行い溶融させ、固めて積層していくDED方式の機種です。サポートレスで造形でき、完成のための後処理は不要です。 このプロペラサンプルはLasermeister 101Aでの造形で、円柱状の母材に羽の部分を付加造形したものです。x,y,z 方向以外にプラットフォームが左右に回転する5軸制御機構の採用で、様々な方向への造形が可能なため、このような曲線を含む特殊な形状の再現が可能です。 サイズは66 ✕ 66 ✕ 20 mm、材料はSUS316Lでコストは約125,000円、造形時間は約42h想定です。 このような難しい形状の場合には造形時間が長くなり、使用するガスの量が増えるのでコストが大きくなることがあります。

studiosystem2_sample

Desktop Metal社のStudio System™ 2のサンプルです。この機種の材料は棒状になっていて、粉末の取扱いは必要ありません。 造形、脱脂、焼結の3ステップで造形物が完成しますが、SUS316L(ステンレス鋼)、D2(工具鋼)、17-4PH(高強度ステンレス鋼)などは 脱脂のステップが不要で、造形時間が大きく削減できるわけではないものの、オペレーションを一つ減らせます。 このHelical Heat ExchangerサンプルはSUS316Lによるものでサイズは65×59×78mm、造形時間は約34時間半(脱脂、焼結を含まず)、材料代が約17,000円となっております。

hp_sample

HP Jet Fusion 5200で造形したサンプルボックスです。ボックス全体のサイズ感は400x200x100 mm、造形材料はPA12です。モノにより様々な特徴がありますが、サポート材が不要なため曲面などを含めた複雑かつ微細な形状の造形が可能で、強度も高く、造形スピードも早いのが特徴の機種となります。

リコー3Dプリンター出力サービス

3Dプリンター出力サービスの展示コーナーでは、高額機種による大型の造形サンプルや、造形後の後処理を含めて高い透明度を実現したサンプルなど、当社事業の強みをお伝えできるものを中心にご紹介しました。 3Dプリンターを保有されているお客様であっても、自社では実現できない造形物に関心を示されていました。
リコー3Dプリンター出力サービスでは、熟練の技術者が、お客様の造形物の用途やご予算に合わせて、最適な造形方式・材料、後加工の組み合わせをご提案します。他の加工方法(切削/射出成形など)とは異なる、3Dプリントの特性を最大限に活かした造形アドバイスなど丁寧にご支援します。
初めてのお客様も、是非お気軽にご相談ください。

画像1:リコー3Dプリンター出力サービス

様々な用途で活用頂いている『リコー3Dプリンター出力サービス』。リコーの技術者が最適な造形方式・材料・後加工をご提案しております。

画像2:リコー3Dプリンター出力サービス

材料や機種の違いによる造形の違いを見て頂くサンプルプレート。10個の視点で機種及び材料を評価いただけます。様々な材料にて出力し、展示いたしました。

画像3:リコー3Dプリンター出力サービス

造形後のオプションとしてご用意している後加工のご紹介。研磨、塗装の処理を施したもの。

画像4:リコー3Dプリンター出力サービス

リコー商用印刷機の事例や実寸大のバンパー試作品なども展示。3Dプリンターで作られたものとは思えない品質に、多くのお客様に足を止めて頂きました。

3Dプリンター出力サービスの詳細を見る

環境対応、大型造形

Creator4s (FLASHFORGE社)

CREATOR4SはGuider2シリーズでお馴染みのFLASHFORGE社がリリースした機種で、 400×350×500mmサイズの大型造形が可能です。 本体価格120万円とこのサイズ感にしてはリーズナブルな価格設定も魅力です。 ABS, PLAはもちろん、最大エクストルーダー温度が高く、PC、PA、PA-CFなどの材料にも対応しています。

creator4s

FLASHFORGE社「creator4s」

creator4sで造形したサンプル

ハンドルの試作サンプルです。サイズ感は207×92×20mm、材料はPA12-CF、参考の材料コストは1,530円、造形時間は15時間30分となっております。

木粉ペレット材料や再利用した廃プラスチックによる3Dプリンタ家具

エス.ラボ社の3Dプリンターによる造形サンプルをいくつかご紹介しました。大きな特徴が2つあり、 1つは1辺が2mを超えるような超大型の造形ができる機種があること、もう一つはペレット材が使えることです。 しかもメーカー指定の材料ではなく、ユーザー独自の材料による造形にチャレンジできます。造形品質を保証するわけではなく、 あくまでペレット材をノズルから押し出すのがマシンの役割となりますので、ユーザー側に材料に関する知識が必要となりますが、 今回サンプルをご紹介した井上企画様では、廃木材を利用した木粉を樹脂と混ぜた木粉ペレットを成形する機械を含めてご導入いただき、 木の質感をもった造形物を3Dプリントして提供するビジネスを立ち上げられました。超大型造形というところでは、ベンチを展示しましたが、 こちらは廃プラスチックを再利用しています。

木材を原料とした材料

広葉樹の端材を使った木粉ペレット材料
協力:株式会社井上企画

廃プラスチックの再利用で作られた椅子

廃プラスチックの再利用で作られた椅子

3Dスキャナーソリューション

Artec社の3Dスキャナー2機種を設置し、来場いただいたお客様にデモをご覧いただきました。 Artec Leoは本体に画面があり、スキャンの進捗状況が把握できます。 Artec Spiderはバッテリーでの6時間の動作が可能で、高精度なスキャンが可能です。細かな対象物のスキャンも得意としています。

3Dスキャナー展示内容

3Dスキャナー紹介ブース

Artec LEO

「Artec LEO」

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3Dプリンターの実機を見ながら技術者と意見交換ができる「RICOH Rapid Fab」のご案内

展示会で出展した機器、造形物は
品川、名古屋、大阪、福岡でもご覧いただけます

今回の展示会で展示した機器、サンプルの一部は弊社の『RICOH RapidFab』でご覧いただけます。 業務のなかで長年3Dプリンターを活用してきたリコーの技術者が、3Dプリンターの導入から運用までお客様のあらゆるご相談を承ります。 オンラインでの商談も実施しております。是非、下記ページより最寄りの拠点をお選びいただき、お問い合わせください。

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画像:展示会で出展した機器、造形物は品川、名古屋、大阪でもご覧いただけます
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