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ChatGPTだけは文字起こしできない?他のツールとの連携方法

From: ウェブマガジン

2025年08月20日 07:00

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2022年11月に登場して以降、ChatGPTに代表される生成AIの性能はますます上がっており、ビジネス現場の業務の効率化で利用されることが増えてきました。生成AIの活用例として、会議内容の要約作成や議事録の作成がよく挙げられます。ですが、この記事を執筆している2025年7月時点では、まだ、ChatGPTで音声ファイルから要約作成や議事録作成ができず、文字起こしすることもできません。では、一体どのようにすると、ChatGPTで要約作成や議事録作成ができるのでしょうか?
1つの方法として、外部ツールを使う方法があります。外部ツールと組み合わせて利用することで、文字起こしをおこない、ChatGPTで要約をおこなうことができます。
今回は、文字起こしや要約ができるツールや、ツールを選ぶポイントなどについて解説します。

ChatGPTだけでは音声ファイルから文字起こしすることができない

冒頭にも記載しているとおり、2025年7月時点では、ChatGPTはMP3などの音声ファイルから文字起こしすることができません。
音声ファイルからの文字起こしをしてテキストの要約などをするのであれば、ChatGPTとは別のツールで先に文字起こしをし、その内容をChatGPTに入力する必要があります。
会議の内容を議事録に要約する場合を例にすると、下記の順になります。

  • 1.会議の内容を録音して音声データを用意する
  • 2.音声データから文字起こしをして文章データを作成する
  • 3.文章データをもとに要約して、議事録の形に整える

この3ステップのうち、ChatGPTで可能なのは3つ目の工程の要約部分だけになります。そのため、少なくとも2つ目までは、ChatGPT以外の文字起こしツールを活用する必要があります。

OpenAIの音声認識モデル「Whisper」を使えば文字起こしが可能

ChatGPT単体では音声ファイルを文字起こしすることはできませんが、同じOpenAIが提供する音声認識モデル「Whisper(ウィスパー)」を使えば、音声データのテキスト化が可能です。
Whisperは、MP3やWAVなどの音声ファイルを高精度で文字起こしできるAIモデルで、多言語に対応しており、会議やインタビュー、動画音声などの文字起こしに利用することができます。
ただし、Whisperは現時点ではChatGPTに統合されておらず、API経由(※1)やコマンドラインツール(※2)などを使って利用する必要があり、ある程度の技術的な知識が求められます。

1:Application Programming Interfaceの略でアプリケーションやソフトウェア同士が情報をやり取りする際に使用される、プログラミング上のインターフェース

2:キーボードから文字で指示を入力してコンピュータを操作するツール。システム管理やプログラミングの現場でよく利用されます。

WhisperとChatGPTはいずれもOpenAIにより提供されるものであるため、将来的にChatGPT内で音声ファイルを直接アップロードし、文字起こしと要約まで一括で行えるようになる可能性もあります。
音声データを活用した業務効率化に関心がある方は、今後のアップデートにも注目しておくとよいでしょう。
Whisperについては以下の記事も参考にしてください

Whisperとは? 文字起こしなどの使い方・特徴を徹底解説

OpenAIが開発した音声認識AI・Whisperを知っていますか?Whisperは文字起こしなどのビジネスシーンに活用することができます。Whisperの特徴や精度、使い方を詳しく解説します。Whisperを導入して、業務の効率化を実現しましょう!

おすすめ文字起こしツール

文字起こしツールには、さまざまなものがあります。各ツールの基本的な特徴を把握して、自分たちにとって使いやすい機能を持つツールを選定することが利便性を高めるうえで重要なポイントです。

toruno

リコーが開発した文字起こしツール「toruno」は、会議の録音・録画から文字起こし、要約・議事録作成までをおこなえるツールです。すでに録音している音声ファイルをアップロードしての文字起こしや、専用のiPhoneアプリでの録音したものをアップロードして文字起こしすることもできるため、幅広い使い方ができます。
作成したデータは共有しやすい形で管理でき、編集作業などもツール内で完結します。セキュリティ面が整っているため、社内の重要会議のデータなど機密情報も適切に管理できます。
torunoの詳細はこちら

notta

「notta」は、会議の議事録作成に適した機能を持つ文字起こしツールです。
日本語・英語・中国語など、58言語に対応している点が特徴です。言語ごとに適したAI音声認識エンジンを用いることで、精度の高い文字起こしを実現しています。
カレンダー連携機能を活用し、会議の予定を同期させることでスムーズに文字起こしすることもできます。
nottaの詳細はこちら

スマート書記

「スマート書記」は、文字起こし・議事録作成機能の他、AIによる自動要約・要点抽出・書き言葉への変換で作業を自動化できるツールです。様々なWeb会議ツールと連携可能で、音声や動画のアップロードにも対応しています。
スマート書記の詳細はこちら

YOMEL

「YOMEL」は、会議の発言内容を自動的に文字起こしできるツールです。会議後ワンクリックで議事録を作成、自動要約できます。要約やブックマークの内容を改めてまとめることのできる議事録エディタ機能も備えています。
YOMELの詳細はこちら

文字起こしに利用するツールを選ぶポイント

一口に「文字起こしできるツール」といっても種類があり、それぞれ特徴があります。ビジネスに導入するのであれば、自社のニーズに合った文字起こしツールを選定することが重要です。
ツールを選ぶ際のポイントとして、主に下記の4つについて解説します。

  • 文字起こしの精度
  • 要約機能の有無
  • 出力制限
  • 対応言語

それぞれ詳しく見ていきましょう。

文字起こしの精度

1つ目の選定ポイントは、文字起こしの精度です。ChatGPTなどの生成AIは「入力内容に基づいて出力する」という性質上、入力内容に不備があれば出力内容も期待通りの結果にはなりません。
そのため、正しいニュアンスで文字起こしできることは重要なポイントになるのです。録音する音質も文字起こしの精度に影響しますが、ツールの基本性能の違いも文字起こしの精度を左右するため、ツール選定の段階で文字起こしの精度を比較検討するようにしましょう。
ビジネスでは専門用語や社内用語を使用するシーンもありますが、一般的ではない単語は文字起こしの際に誤字脱字や誤変換の原因になる可能性があります。
文字起こしツールの中には、事前に専門用語や固有名詞などを辞書登録できるものがありますので、会議などで専門用語を使用する場面が多い場合には、辞書登録機能があるツールなどを選定することが重要です。

要約機能の有無

2つ目の選定ポイントは、要約機能の有無です。文字起こしツールの中には文字起こししたデータをもとにして要約まで行うことができるツールもあり、録音から要約までこなせるのであれば、1つのツールだけで必要な機能を一通り網羅できることになるので便利です。

出力制限

3つ目の選定ポイントは「出力制限」です。文字起こしツールの中には「1カ月〇時間分だけ」、「1カ月〇万文字まで」といった、使用制限が設定されていることがあります。
文字起こしツールの使用頻度が高くなければ問題ありませんが、文字起こしツールを頻繁に使用される場合は「出力制限」がツールを選ぶ上で大事なポイントになります。
プランごとに制限内容が段階的に設定されているケースもありますので、将来的にどの程度、文字起こしツールを使用することになるのかを想定してプランを選定することをおすすめします。

対応言語

4つ目の選定ポイントは、対応言語の種類です。
文字起こしをする際に、日本語以外の言語の文字起こしをする場合、ツールが外国語に対応していない場合は文字起こしや翻訳ができません。対応している言語はツールごとに異なるので、導入する前に確認しましょう。
ただし、外国語を使うことが少なく、日本語での文字起こしがメインであれば、対応言語に関してはあまり重要なポイントになりません。

文字起こしにAIツールを利用する注意点

高性能なAIを搭載したツールでの文字起こしは、仕上がりの品質にも期待できます。しかし、文字起こしにAIツールを利用するにあたっては、いくつか注意しなければならないポイントがあります。以下の注意点を把握せずに導入すると、トラブルの原因になる可能性がありますので、本格的に導入する前に必ず内容を把握しておきましょう。

  • ツールの利用料金
  • セキュリティの確認
  • アウトプットの品質の確認

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ツールの利用料金

1つ目の注意点は、ツールの利用料金です。
多くのビジネス向けAI文字起こしツールは月額課金や年間契約が前提となっており、複数の料金プランが用意されているケースが一般的です。基本的には使用量(処理する音声データの時間や文字数)に応じて料金が変動し、制限を緩和したい場合は上位プランへの加入が必要になります。
もちろん、うまく活用できれば業務効率の向上や人的コストの削減につながるため、費用対効果を見極めたうえでの導入判断が重要です。
また、プランによって機能の有無に違いがあることもあるため、自社の用途に合ったプラン内容を丁寧に比較検討することが、無駄のない導入につながります。

セキュリティの確認

2つ目の注意点は、セキュリティ体制や情報の取り扱いに関する確認です。
AIツールによっては、アップロードした音声データや文字起こしの結果をサーバー上で保存・解析したり、モデルの精度向上のために学習データとして利用される設定になっている場合があります。
特に業務で使用する場合、会議や顧客との打ち合わせなど、機密情報を含む音声データを取り扱うことも多いため、情報漏えいのリスクには十分注意が必要です。
セキュリティ体制に関しては、ツールの公式サイトや利用規約を確認し、「情報は学習に使われない」「データは自動削除される」といったポリシーが明記されているものを選びましょう。

アウトプットの品質の確認

3つ目の注意点は、文字起こし結果(アウトプット)の品質を事前に確認しておくことです。
AIの文字起こし技術は近年大きく進化しているとはいえ、音声環境や話者の発音、専門用語の頻度などによっては認識精度が大きく左右されることがあります。たとえば、会議中の複数人の同時発話、ノイズの多い場所での録音、方言や業界用語が多用される場面などでは、正確に文字起こしされないケースも見られます。
そのため、導入前には無料トライアルやサンプル処理などを活用し、実際の自社の音声データでどれほどの品質が得られるかを検証することが重要です。
また、話者分離(誰が話したかを識別する機能)やタイムスタンプの有無、誤変換箇所の修正のしやすさなども、業務における使いやすさを左右するポイントになります。
導入後に「期待したほど使えなかった」とならないよう、初期段階での品質チェックと、改善の余地がある点の見極めはしっかり行っておきましょう。

文字起こしには専用ツールを使おう

ChatGPTは便利な生成AIですが、音声ファイルの文字起こしには対応していません。そのため、会議の録音や音声データをテキスト化したい場合は、文字起こし専用ツールを使うのが現実的で効率的です。
おすすめのツールが、リコーが提供する「toruno(トルノ)」です。torunoは対面会議やWeb会議の録音・文字起こし・投影画面の画面キャプチャができ、会議をまるごと記録できます。操作もシンプルで直感的、誰でもすぐに使えるのが特徴です。また、文字起こし結果を要約する機能も備わっており、議事録を効率的に作成することができます。

会議まるごと記録サービス(toruno)

1クリックでAIが会議やセミナーの発言・会話をすぐにテキスト化して表示し、まるごと記録!会議やセミナーの振り返りや共有が劇的に変化します!

商標について
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編集・監修:toruno編集部

Q.
torunoはなんのサービスですか?
A.
会議を 文字起こし・要約 できるサービスです。

会議の要約・議事録作成 / 振り返り / 情報共有など、
時間のかかる仕事を効率化します。

詳しくは下記サイトをご覧ください。
\無料トライアルもあります!/

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