アカウントとは?意味やID・パスワードとの違いを解説

From: 中小企業応援サイト

2020年09月24日 06:00

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アカウントとは何?

アカウントとは、ソフトウェアを利用する人を識別するIDや利用する権利のことです。

OSWebアプリなどのソフトウェアを利用する場合には、誰が利用しているのか識別する必要があります。このために使われるのがIDで、メールアドレスや会員番号、自身で決めた英数字など、使っている人を識別できるものを使います。

IDそのものをアカウントと呼ぶこともありますし、利用するときに必要な設定や利用する権利のことを指すこともあります。文脈によって意味が変わるため、注意が必要です。

例えば、メールを使うときはメールアドレスだけでなく、メールサーバーの設定情報なども含めてメールアカウントと呼ぶこともありますし、メールアドレスの「@」より前の部分のことをメールアカウントと呼ぶこともあります。

アカウントの意味・役割

アカウントにはどのような意味・役割があるのでしょうか。3つの意味・役割を解説します。

個人情報により識別・認証する

アカウントは登録者専用のサービスです。そのため、登録者以外が利用できないように、個人情報を用いて識別・認証に活用されます。アカウントの作成時には氏名・住所・電話番号・メールアドレスなどの個人情報を入力し、本人確認にはIDやパスワードを利用します。

自身の情報を記録する

アカウントには、自身の情報を記録しておく役割があります。サービスを利用する度に自身の情報を入力するのは手間です。アカウントを登録すれば、情報をアカウント内に保存可能で、入力の手間を省けます。

また、SNSであれば過去のやりとりを記録できたり、ショッピングサイトであれば購入時に必要な情報を自動で入力してくれたりします。

サービスを利用できるようになる

サービスによっては、アカウントとサービスの使用権が紐づけられています。その場合、アカウントを作成することにより、サービスが利用可能です。たとえば、SNSではアカウントを作成しログインすることで利用できたり、サブスクリプションサービスではアカウントの作成と契約によって利用ができたりします。

ただし、アカウントがなくても利用できるサービスもあるため、状況に応じて作成を検討しましょう。

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アカウント作成に必要なもの

アカウント作成には「ID」と「パスワード」が必要です。それぞれがどのようなものか解説します。

1.ログインID

IDとは、それぞれの登録者を識別するためのものです。英語で身分証明を意味する「identification」から生まれました。サービスごとに異なるものの、メールアドレスや電話番号、自身で決めた英数字、付与された番号などが用いられます。

2.パスワード

パスワードとは、鍵の役割を担うものです。IDと合わせて入力することで、登録者本人であると証明できます。パスワードは自身で設定するケースが多く、他人に知られるとアカウントを不正に利用される恐れがあります。推測が困難で英数字を組み合わせたものにしましょう。

ログインIDとパスワードの違い

アカウントへのログインには、一般的にIDとパスワードを使用します。IDは登録者本人を識別する情報で、パスワードはIDと合わせて登録者本人であることを確認するための情報です。パスワードは当該IDの人物のみが知っている情報であり、2つの組み合わせによって登録者本人であることを確認できます。

アカウント登録の方法

アカウントの登録・作成は、登録したいサービスのWebページやアプリの「アカウント登録」や「新規登録」というリンクから実施しましょう。案内された手順に沿って、IDとパスワードを設定する必要があります。

加えて、メールアドレスや氏名をはじめとする個人情報を入力しなければならないケースも多くみられます。ショッピングサイトであれば、クレジットカードの情報を登録する場合もあるでしょう。また、使用するブラウザによってはパスワードを保存するか尋ねられることがあり、保存する際はセキュリティへの注意が必要です。

アカウント利用の具体例

アカウントはおもに「メールアカウント」「SNSアカウント」「Webサービス」で必要となります。それぞれどのようなものを指すか解説します。

メールアカウント

メールアカウントとは、Eメールを送受信するために必要なアカウントです。アカウントがなければメールを保存するメールサーバーにアクセスできず、メールの送受信もできません。GmailやYahoo!メール、Outlookなどが有名です。

SNSアカウント

SNSアカウントとは、SNSを利用するために必要なアカウントです。XやInstagram、LINEなどが代表的です。

SNSの種類によっては同一サービス内で複数のアカウントを保有できるものがあり、複数アカウントを使い分ける人も増えています。その場合はIDやパスワードを混同しないよう注意しましょう。

Webサービスのアカウント

Webサービスのアカウントとは、ショッピングサイトや通話サービスなど、インターネット上で登録して利用するサービスのためのものです。氏名や住所、電話番号、クレジットカード情報などを登録するケースも多く、IDとパスワードのより厳重な管理が必要です。

アカウント作成時の注意点

アカウントを作成する際はいくつかの事柄に注意する必要があります。知っておくべき7つの注意点を解説します。

ID・パスワードを忘れないようにする

時折利用するサービスは、IDやパスワードを忘れがちです。忘れた場合はサービスによってはパスワードの再設定ができるものの、忘れないようメモしておくと安心でしょう。ただし、紙に書くと流出の可能性があり、他人に知られないよう厳重な管理が求められます。

推測されにくいパスワードにする

パスワードは推測されにくいものにしましょう。生年月日や誕生日、数字やアルファベットが単純に並んだものは推測のリスクがあります。短いパスワードもリスクがあり、アルファベットの大文字と小文字、数字、記号を含む10文字以上の文字列がおすすめです。

同じパスワードを使い回さない

複数のサービスでのパスワードの使い回しは避けましょう。万が一1つのパスワードが流出した場合に、他のサービスでも不正ログインされる恐れがあるためです。考える手間はありますが、アカウントごとに異なるパスワードを設定しましょう。

パスワードは厳重に管理する

パスワードは厳重な管理が必要です。忘れそうだからとメモに残し、その紙を貼っておくと他人の目に触れる恐れがあります。紙に記載した場合は、鍵のある机への収納がおすすめです。

IDとパスワードを別々の紙に記載し、異なる場所に保存すると安全性が高まります。また、家族や友人にも伝えないようにしましょう。

二段階認証を利用する

二段階認証が利用可能なサービスであれば、積極的に活用しましょう。二段階認証とは、IDとパスワードに加えて、他の方法でも本人確認を実施するシステムです。

ワンタイムパスワードや、電話番号を利用した認証コードなどが該当します。二段階認証はセキュリティを強化でき、万が一パスワードが流出した場合でも、不正ログインのリスクを下げられます。

公式サイトか確認する

個人情報の入力を求められた場合、信頼できる公式サイトかを確認しましょう。公式サイトであり、URLが「https://」から始まるサイトであれば、個人情報を入力する際に暗号化してくれるため安心です。

近年では、公式サイトに似通った偽サイトが、個人情報を入力させるケースもあります。正しいURLかを確認したり、メールに添付されているURLに安易にアクセスしなかったりと注意することが重要です。

利用後はログアウトする

何らかのサービスを利用したあとは、できるだけログアウトしましょう。ログアウトとはログインの反対の言葉で、IDやパスワードによるサービスとの紐づけを解除することです。

ログインした状態でパソコンやスマートフォンを紛失すると、ログイン中のサービスを不正利用される恐れがあるため、その都度のログアウトがおすすめです。

アカウントを適切に管理することの必要性

アカウントは使用しているソフトウェアやサービスの数だけ存在します。例えば、Windowsでは「ローカルアカウント」や「Microsoft アカウント」がありますし、AndroidやGmailなどGoogleのサービスを使うには「Google アカウント」が必要です。

アカウントを持っている人だけがそのソフトウェアを利用できるように、一般的にはIDとパスワードの組み合わせで利用者を認証し、アカウントを使えるようにします。つまり、パスワードを忘れてしまうとそのアカウントを使えなくなってしまいますので、適切に管理する必要があります。

アカウントを悪用されるリスクと対策

このIDとパスワードを他の人に知られてしまい、アカウントを悪用されることを「乗っ取り」といい、乗っ取ったアカウントを他人のフリをして利用することを「なりすまし」といいます。乗っ取られてしまうと、個人情報の漏えいやプライバシーの侵害が発生するだけでなく、TwitterなどのSNSのアカウントの場合は詐欺や虚偽情報の発信などに使われる可能性もあります。

最近では複数のSNSに登録している人も増えていますが、自分がどのサービスに対してアカウントを持っているのか整理しておき、同じパスワードを使いまわさないようにしましょう。

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※この記事は、原稿を弊社編集部で編集・再構成したものです。

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執筆者

増井 敏克

増井技術士事務所 代表。技術士(情報工学部門)。情報処理技術者試験にも多数合格。ビジネス数学検定1級に合格し、公益財団法人日本数学検定協会認定トレーナーとしても活動。「ビジネス」×「数学」×「IT」を組み合わせ、コンピュータを「正しく」「効率よく」使うためのスキルアップ支援や、各種ソフトウェアの開発をおこなっている。『IT用語図鑑』など著書多数。

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