AIとは?ディープラーニングなどの機械学習で何が実現できる?
2020年09月28日 06:00
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AI(エーアイ)は「人工知能」のことで、人間のような「賢い」振る舞いをするように作られたコンピュータやソフトウェアを指します。
「賢い」といっても、その考え方は人によって違います。そこで、「強いAI」と「弱いAI」にわける方法がよく使われます。
「強いAI」とは人間のような感情を持ち、状況に応じて自ら判断できるようなAIを指します。ただし、現時点ではこのようなAIは実現できていません。
「弱いAI」とは、感情などは持たず、特定の処理に特化したAIで、たとえば囲碁や将棋で人間に勝つようなものが考えられます。一定の分野では人間を超える性能を発揮しますが、他の処理には使えません。現在のビジネスに使われているAIもこの「弱いAI」です。
「AI」についての素朴な疑問
「社内でもAIを導入してみたいけれど、今の技術でどんなことができるんだろう」
現在使われているAIの得意分野は「予測」と「分類」にわけられます。
「予測」とは、事前に大量のデータでコンピュータ自身が学習しておき、新しくデータが与えられたときに、そのデータに対する結果を当てることです。囲碁や将棋などのゲームだけでなく、音声入力などに使われる認識や手書き文字の認識、工場などでの異常値の検出などに使われています。
「分類」は、大量のデータを与えたときに、似たもの同士が集まるようにグループわけすることです。最近の写真アプリでは写っている人の顔を認識し、同じ人が写っている写真をグループわけするような機能を備えていますが、これも分類の例です。このとき、AIはその写真が誰なのかは認識していませんが、同じ顔であることで分類しています。
いずれにも共通するのは、「大量のデータを与える」ということです。このように、データを与えるだけでコンピュータが自動的に学習してどんどん賢くなっていく仕組みを「機械学習」といいます。最近話題になる「ディープラーニング」も機械学習の1つです。
機械学習はデータを与えるだけでよく、人間がルールを教える必要はありませんが、正確なデータをどれだけ用意できるかが鍵になります。また、大量のデータから学習させるには性能の良いコンピュータがたくさん必要になります。
執筆者
増井 敏克
増井技術士事務所 代表。技術士(情報工学部門)。情報処理技術者試験にも多数合格。ビジネス数学検定1級に合格し、公益財団法人日本数学検定協会認定トレーナーとしても活動。「ビジネス」×「数学」×「IT」を組み合わせ、コンピュータを「正しく」「効率よく」使うためのスキルアップ支援や、各種ソフトウェアの開発をおこなっている。『IT用語図鑑』など著書多数。
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