なぜ Raise3D Pro3 は使いやすく、安定した造形ができるのか?

3Dプリンターは製造装置です。使える材料や造形サイズ、積層ピッチなどのわかりやすいスペックも重要ですが、それ以上に実際に使える機械なのかが重要です。例えば材料や消耗品の交換、簡易なメンテナンス、位置決めなどの調整がユーザー側で簡単に実施できるかどうかというユーザビリティや、昼夜問わず何時間も稼働させておくことも多い中で、止まらずに安定して造形が完了できるか、ということが3Dプリンターの実力値とも言えます。このページでは、Raise3D Pro3の表面的なスペック以外のユーザビリティや造形の安定性などについて解説します。

1. Raise3D Pro3で改善されたユーザビリティ性

Raise3D Pro3シリーズは、ユーザビリティ性においてその前身装置であるRaise3D Pro2から大きく進化しています。日々のメンテナンスや造形前後の操作性といったスペック表では表せない改善されたユーザビリティ性についてご紹介していきます。

ワンタッチで出来るヘッド交換

Pro3ではノズルヒーターなどヘッド部分がカートリッジ式になり、ワンタッチで交換できるようになりました。 Pro2ではネジを外したり少し面倒な交換作業が必要でしたが、Pro3では誰でも手間がかかったり失敗をすることなく簡単に交換いただけます。

ヘッドの高さ調整を半自動化

ヘッド交換後は、必ず高さ調整が必要となります。Pro3では操作性の改善により高さ調整が半自動化されました。装置が交換前の座標を記憶しているため、オペレーション画面の指示に沿って操作するだけで、特定の技術者の専門性に依存することなく、誰にでも簡単に調整していただけます。

フレキシブルプレートによる
簡易な造形物の剥離

Pro2では、プレートから造形物を剥離する際、スクレーパーを使用し、造形物やプレートを傷つけるといった声をいただいておりました。Pro3ではユーザーの声を反映し、フレキシブルプレートを採用。写真のように折り曲げることで造形物を簡単に剥がすことができます。造形物が破損してしまうケースも大幅に減り、ご満足の声が増えました。

熱伝導率の向上による加熱時間の短縮

電源を入れてから造形可能となるまでには、準備が必要です。まずはプレートを温めなくてはなりません。Pro2はプレートが温まるまでに約20分程度(※)の時間を要しますが、Pro3では熱伝導率の高いプレートを採用し、待ち時間を約14分程度(※)まで短縮されております。

※ 冷房の効いた屋内での昇温実測値

Pro2からPro3で加熱時間が30%以上短縮

RaiseCloud 活用による
造形プロセスの効率化

ハード面では熱伝導性の高いプレートの採用により加熱時間が短縮されましたが、 ソフト面ではRaiseCloudをご利用いただくと、更に造形プロセスが効率化され、時間を有効活用していただけます。
機器から離れた自席のPCや外出先のスマホなど、リモートから造形準備として予め加熱を開始いただくと、使いたいときにすぐにお使いいただけます。さらに、造形自体もリモートから開始することができます。

高速造形時の稼働音を静音化

Pro3では、HUK(※)を装着することで、3~5倍の造形速度を実現します。しかし、高速造形時の音が気になる方もいると思います。Pro3HSモデルでは高速造形機能を標準装備しており、且つ、構造の見直しにより、Pro3の高速造形非対応時と同等の静音性を実現しております。高速造形機能を快適にお使いいただけるようになりました。

※ HUK : Hyper Speed Upgrade Kitの略称。Raise3D Pro3シリーズに向けた高速造形のためのアップグレードキットとなります。

2.Raise3D Pro3で改善された造形の安定性

Raise3D Pro3は造形の安定性がPro2より大幅に改善されました。3Dプリンターにおいては様々な要素が複雑に関係しあい、造形の安定性が決まりますので、スペック表では表しにくいものですが、その安定性こそが、3Dプリンターが関わる業務プロセス全体の生産性を左右します。造形の安定性としてどの様なポイントが、なぜ改善ができたのか、ご紹介していきます。

5万ユーザーからのフィードバックを元に
最適化

Raise3D Proシリーズは発売以来、全世界で数多くの方に使用いただいております。そして、多くのフィードバックをいただき、検証・分析を続け、造形の安定性が改善されました。安定性は造形条件や環境、形状に左右されるため、この多くのフィードバックは製品開発するうえでの強みとなります。特に造形の安定性は材料特性に起因する点が大きく、主要材料であるABSは多くの使用実績からより緻密な対策を経て最適化され、Pro3へ反映されております。

反りの改善

Raise3D Pro3は、チャンバー機能に頼ることなく、ハード+材料+ソフト制御による高い技術力で反り対策を実現しました。これは数多くの導入実績と様々な条件下での使用実績から得たフィードバックを元に対策を施した結果でもあります。特に使用実績の最も多い主要材料であるABSでは、ガラス転移温度とビルドエリアの温度差を調整、加えてビルドプレートの温度調整やファン風量など各要素を緻密に対策することで、反りにくさを実現しております。

安定性がもたらす生産性とは

夜通し造形して成功するか否か、多様な材料で同じ精度を出せるか、など、3Dプリンターが関わるプロセス全体を見渡すと、その生産性は単に造形速度だけによるものではなく、造形の安定性があわさることで成立するものです。Raise3D Pro3シリーズは、軽量かつ重心最適化されたダイレクト方式エクストルーダ-、平面内の温度差を調整し反りを最小に抑えるヒートベッドを搭載、さらにPro2のフィードバックを元に構造の堅牢性を高めることで、造形の安定性を追求し、プロセス全体における高い生産性を実感いただけます。

リコージャパンでの設置時教育サービスについて

Raise3D Proシリーズは当社でも販売実績が多い機種の一つです。専門の教育を受けたリコージャパンの技術者による設置、初期設定、教育のメニューもご用意しております。導入後もパートナー企業でコールセンターを用意しており、手厚いサポート体制となっておりますので、安心してご導入いただけます。

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リコージャパンではお客様のご要望に合わせて、最適な3Dプリンターをご提案しています。機種により有償となりますが、サンプル造形にも対応が可能です。様々なメーカーの機種を取り扱っており、販売実績豊富な営業スタッフや販売パートナーがお客様のお悩みを解決します。以下より是非お問い合わせください。

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