3Dプリンター出力サービスオプションメニュー:仕上げ加工
仕上げ加工
意匠目的や組込みテストのための試作では、見た目や肌触りの良さ、寸法精度も求められます。
接着、穴径仕上げ、ネジ加工、研磨、塗装等の様々な仕上げ加工メニューをご用意しておりますので、精度や嵌合性、表面性や色合い等を追求する用途の場合にはご相談下さい。
実施内容
3Dプリンター出力サービスでは、お客様の様々なご要望にお応えする豊富な仕上げ加工メニューを取り揃えております。
接着 |
モデルを分割して造形し、造形後に接着を行うことにより、
造形エリアサイズよりも大きなモデルも造形が可能になります。 |
|
---|---|---|
切削 | 部分的な加工を加えることで、必要な部分のみの面や寸法精度を向上させることができます。 | |
穴径仕上げ | 穴加工を追加することで穴径や穴間ピッチの精度を向上させることができます。 | |
ネジ加工 | インサートやヘリサートを行うことで、ネジ穴の強度や耐久性を向上させることが可能です。 | |
研磨 塗装 染色 |
表面を磨き・塗装・染色することで、実製品に近い質感を得ることが可能です。 | |
クリア塗装※ | クリア塗装により高い透明性を再現することが可能です。 ※高透明樹脂(Somos®786)に限ります。 ※表面研磨の有無により、透明性が異なります。 |
|
含浸 | FDM方式やSLS方式の造形品には、内部に小さな隙間があり、含浸剤を圧入して硬化させることで、 隙間を埋め、気密性を向上させることができます。 |
研磨
3Dプリンターは、積層ピッチごとに各積層を積み重ねて造形するため、曲面形状等では積層段差が目立ってしまいます。
積層段差を目立たなくさせるためには、造形品の表面を研磨する必要がありますが、造形方式によっては、表面を滑らかにするためにその後の塗装処理まで行うことを推奨させて頂く場合がございます。
FDM | SLS | HP Multi Jet Fusion テクノロジー |
SLA | MJ | |
---|---|---|---|---|---|
研磨のし易さ | 〇 | △※1 | △※2 | 〇 | △ |
※1)ガラスビーズ入り材料(PA12GB、PPS GB)、ガラスファイバー入り材料(PA6GF)は、研磨対応できない場合があります。
※2)HP(材料色:グレー)の場合、研磨すると黒くなります。
塗装
3Dプリンターで造形した場合、造形品の色は材料色そのものとなるため、お好みの色にするために塗装処理が必要になる場合があります。
塗装処理を施す場合、造形材料によっては積層段差が目立ってしまう場合があるため、塗装前に研磨処理やサーフェイサー(下地塗装)を吹かせるといった処理を行います。
(①造形品に直塗装、②研磨+塗装、③研磨+サーフェイサー+塗装)
ネジ加工
3Dプリンターの造形精度では、細かいネジの形状を再現できない場合や、仮に再現できてもネジ締結の強度に耐えられない場合もあります。
そこで、造形モデルにネジ形状がある場合には、インサート挿入等の後加工処理を推奨しております。
加工処理方法 | FDM | SLS | HP | SLA | MJ | 強度/耐久性 | その他特徴 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
タップ | タップで直接ネジ切り | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | 耐久性が最も乏しい | 脆い材料には適用できない | ||||||
ヘリサート | ヘリサートナットを圧入 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | 強い | 脆い材料には適用できない | ||||||
インサート | インサートナットを熱圧入 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | 強い | ナット外径が大きく、端部近傍のネジ穴には適用できない場合がある | ||||||
ナット固定 | ナットを接着剤で固定 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 弱い | 脆い材料にも適用可能 |
染色
染色処理は、造形品に色付けするという点で塗装処理と似てますが、次のような違いがあります。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
染色 | ・経年的な色の劣化(色の剥がれ等)が生じ難い ・奥まった場所でも色を付けられる |
・造形材料によっては色の再現性が悪くなる可能性がある※1※2 ・単色での染色しかできない |
塗装 | ・材料色による色の制約を受け難い※3 ・形状によっては複数色塗装が可能な場合がある |
・塗装剥がれが発生する可能性がある ・奥まった場所等、塗装できない場合がある |
※1)透明または白系の材料に茶色等の暗めの色で染色すると、黒になってしまう可能性があります。
※2)粉末造形材料の場合、黒染色しても紫色となってしまいます。
※3)黒またはグレーの材料に白等の明るい色で塗装する場合、下地(造形材料色)と混ざった色になる可能性があります。
クリア塗装
高透明樹脂(Somos®786)で、高い透明性をご希望の場合、クリア塗装処理が必要となります。
(①造形品に直塗装、➁研磨 + クリア塗装)
現物サンプルをご提供いただければ、
ご希望に合わせた透明色を塗装することが可能です。