RICOH Cloud OCR for 請求書(以下、Cloud OCR)」は、紙やPDFの請求書を文字データ化するクラウド型の AI帳票認識OCRソリューションです。今回は 2019年12月に「Cloud OCR」を導入された竹田運輸倉庫株式会社様に、導入の背景や効果についてお聞きしました。竹田運輸倉庫様は産業廃棄物・一般廃棄物処理業(収集運搬業並びに特別管理産業廃棄物を除く処分業)、県市町村からの業務委託ならびに一般貨物自動車運送事業を中心とした事業を展開され、主に製薬会社、電力会社、大手臨床検査サービス業、大手自動車グループ部品メーカー、大手製紙会社、清涼飲料水製造業並びに県市町村とお取引きをされている会社です。各民間企業から産業廃棄物処理(収集運搬業並びに処分業)、県市町村から一般廃棄物収集運搬の受託や富山市上下水道局から下水道管(長寿命化計画)内の洗浄及びカメラ調査、製造会社の工場内での特殊洗浄業務も行われています。
困りごと 1
データ入力エラーが頻発していたため、2→3名の体制に。チェックにコストを(時間・労力)をかけても、ヒューマンエラーが解消されなかった。
解決 1
AIが請求書に記載された項目や内容をデータ化。手入力業務をAIにまかせたことで、チェックの負担とヒューマンエラーが解消。
困りごと 2
関係担当者の請求書明細確認後、受付から振込承認まで、約5日間の作業時間。請求書(現物)がないと処理が進まず、支払い処理業務の負担が大きかった。
解決 2
請求書のスキャン後は請求書(現物)が手元になくても、場所を選ばず業務が可能。「全銀形式ファイル」での出力対応がされたことで、データの加工処理なく、ネットバンキングへの支払い処理も可能に。振込承認までの時間も1日(当日の承認時限内)に短縮できた。
困りごと 3
ペーパーレス化による「柔軟性」や「スピード感」ある請求書のワークフローを目指していたが、当社規模に最適なサービスがなかった。
解決 3
細やかなサポートや情報セキュリティポリシーで、導入も安心。ペーパーレス化の促進に。リモートワークにも対応でき、働き方の幅が広がっただけでなく、「柔軟性」と「スピード感」のある請求書の処理ができるようになった。
紙媒体のIT化に興味があり、2005年(「e文書法」の施行年)から、リコーの「Ridoc Document System*」というサービスを使って、受け取った請求書も含めペーパーレス化には取り組んでいました。しかし、当社には総務部門もなく、事務員が不在の際は私自身で社会保険や給与の計算をしていたため、担当者の退職や、様々な業務が錯綜し、ペーパーレス化を見合わせていました。さらに最近、目視による数字の読み間違えが散見され何とかしたいという思いがあり、「Cloud OCR」の導入を考えました。
請求書処理は1ヵ月あたり55件ほどで、取引先はほぼ決まっています。非定型的なものは月2~3件でしょうか。従来の作業の流れとしては、請求書内容を確認してから Excel®の一覧表を作成し、請求書原本を目視で突合せ処理後に、ネットバンキングによる銀行口座に直接金額入力と振込承認を行っていました。入力のチェックは、担当者各々、他の業務の隙間時間に行っていたため、全体の工程で5日間くらいは要していたと思います。入力ミスが頻発していたので、その対策としてチェック体制を2名から3名に増員しましたが、それでもヒューマンエラーは無くなりませんでした。
竹田運輸倉庫株式会社
代表取締役 竹田 正和 様
リコーのWEBサイトで「Cloud OCR」のニュースリリースを見て、即、営業担当者に連絡し、ペーパーレス化と全銀システムの連携を構想し、その解決策を投げかけました。最初からリコーに相談したのは、以前からサービスマンの対応が良かったので、信頼できると考えたからです。
「Cloud OCR」は設計が容易なこと、クラウドなので導入しやすいことだけでなく、ユーザーの声が機能に随時反映されており、継続的な操作性の向上も期待できることも決め手となりました。また当社は「Cloud OCR」で抽出するのは、「請求元」と「金額」のみに止めています。抽出する項目数を増やすと煩雑にもなりかねないので、全銀形式ファイルに必要な情報のみに削ぎ落とすことができ、誰でも易しく隙間時間にテンポよく扱える点も評価のポイントでしたね。あと、無償トライアル期間中、処理を重ねる毎にAI(人工知能)の読取り精度が的確になっていくのが解り、「Cloud OCR」に期待できると感じました。技術の進化に合わせ、アップデートしたペーパーレス化を実現させたかったですね。AI×OCRによる業務の自動化構想が楽しくなっていました。サービスを選定するにあたっては、全国銀行データ通信システム(全銀システム)にデータを取り込めることが大前提でした。
導入当初は、「Cloud OCR」からCSV形式のデータを出力し、全銀システムフォーマットによるExcel®表に紐づけし、EBコンバータを用いて出力した「全銀ファイル」をネットバンキングにアップロードしていました。その後の機能追加で「Cloud OCR」から直接、「全銀形式ファイル」での出力が可能となったので、総合振込までのステップがよりシンプルになり、労力が最小化され誰でも作業ができるようになりました。クラウド型なので、場所や時間に捉われず確認でき、従業員との情報共有や私の承認作業もフレキシブルに行うことができるようになりました。「CloudOCR」の導入後は2名のチェック体制で機能しています。加えて、振込承認までの時間が5日→1日(当日の承認時限内)と大幅に短縮できました。この効果は大きいですね。今回のようなコロナ禍でも、リモートワークで請求書関連の修正・確認・連携作業ができたことも大幅に助かっています。
今回、約1ヵ月の期間で費用をかけずに構想から仕組みづくりができました。リコーさんとは複写機を購入した当初からの長い付き合いですが、常にきめ細かくサポートやメンテナンスをしてくれています。当社のような規模の小さい会社でも非常に安心感がありました。「Cloud OCR」の導入においても同様の印象でしたね。提案・検証・導入まで、それぞれの担当者の方の丁寧な対応やサポートと支援の姿勢に感銘を受け、このご縁があったことをとても嬉しく思っています。
まずは、「Cloud OCR」の応用・創意工夫から既存ツールと業務書類等のデジタル化を構想しています。「ヒューマンエラーと労力」の最小化、「AI(人工知能)と共存した働き方」の仕組みを「着眼大局・着手小局」で進めていく考えでいます。
* Ridoc Document System:https://www.ricoh.co.jp/ridoc_ds/rds/
※ Excelは米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
※ その他の会社名および製品名は、それぞれ各社の商号、商標または登録商標です。
お客様情報
■お客様名称:竹田運輸倉庫株式会社様
■本社所在地:富山県富山市大泉中町8番16号
■創業:1955年4月
■従業員:25名
■事業内容:
1.産業廃棄物収集運搬業
2.産業廃棄物中間処理業
3.特別管理産業廃棄物収集運搬業
4.一般廃棄物収集運搬業
5.一般廃棄物中間処理業
6.下水道管路のカメラ調査
7.下水道管路の更正工事及び止水工事(スナップロック工法、マグマロック工法、EPR工法)
8.貯水槽清掃及び道路側溝清掃
9.一般貨物自動車運送事業
10.倉庫業
導入ソリューション
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