美術館などの文化施設におけるデジタルサイネージ活用術

美術館などの文化施設では、デジタルサイネージの導入が進んでいます。どのような場所に設置し、どのようなコンテンツを配信しているのでしょうか。また実際の美術館でのデジタルサイネージの活用事例をご紹介します。

美術館などの文化施設におけるデジタルサイネージの活用方法

美術館などの文化施設内では、デジタルサイネージが様々な場面で活用されています。その活用方法やメリットをご紹介します。

●展示告知や商品紹介で売上向上

デジタサイネージで次の展示の告知をして興味関心を集めたり、年間パスの購入やグッズ・お土産の購入を促進したり、レストラン利用などでお客様の回遊性を高めたり、ノベルティによる効果を高めたりすることで売上向上につながります。

●多言語対応のタッチパネル式のデジタルサイネージの導入で、顧客満足の向上を実現

多言語で施設の案内図を表示したり、見学を視覚的に楽しめるタッチ操作可能なコンテンツを提供したりすることで、美術館鑑賞の満足度向上が可能です。

●安全対策として感染予防・防災情報などのコンテンツを配信

施設内における新型コロナウイルスの感染症対策の取り組みを発信することで、お客様に安心して来場いただける対策をしていることのPRをすることができます。また、感染予防のためお客様へのお願い事項を発信することもできます。
さらに、地震や津波などの自然災害に関する防災情報の発信も可能です。発災時に該当の地域の災害情報が自動でディスプレイやプロジェクターを通して配信されるサービスを導入すれば、発災時も適切な行動をとるための判断材料を提供することができます。

画像：美術館画像：災害情報

デジタルサイネージで配信可能なコンテンツ例の紹介

美術館などの文化施設では、具体的にどんなコンテンツの配信が可能なのか見ていきましょう。

・今後の展示情報や最新情報コンテンツ

今後の展示情報や企画、文化関連ニュースなどの役立つ情報コンテンツは、来館者に有益な情報となります。より来館者の知的な興味関心を高めることができます。

・展示物の紹介や説明動画

開催中の展示において、デジタルアートなどの作品データや展示に関する説明動画を配信することもできます。より展示の内容に惹きつけることができ、内容の理解も促します。

・空間演出が可能なコンテンツ

施設の空間を演出するためのコンテンツです。動画や作品の配信でデザイン的に展示会場や入口を盛り上げることができます。

・災害／防災コンテンツの配信

地震や津波などの自然災害が起きたときに、地震情報や避難情報、気象警報・注意報といった最新情報を自動配信します。来館者や施設内で働く人々へ適切な行動を促します。平時には、災害時の備えとしてとるべき行動や対処の方法などのいざというときの防災や避難につながる有意義なコンテンツとなります。

美術館でのデジタルサイネージの活用事例

美術館では、実際にデジタルサイネージをどのように活用しているのでしょうか。活用事例をご紹介します。

公益財団法人彫刻の森芸術文化財団美ヶ原高原美術館は、美術館の集客力アップにデジタルサイネージを導入しました。同館は駐車場と道の駅を併設しているため、食事や買い物をしに道の駅に来た方にも注目してもらえる、訴求力の高い情報発信の手法を探していました。検討の結果、雄大な自然とアートを効果的にPRできる手段としてデジタルサイネージが最適でした。

導入したデジタサイネージではドローンで撮影した動画などの配信により、ユニークな魅力をより効果的に発信することができました。さらに人が多く集まる道の駅内のレストランにモニターを設置し、道の駅に訪れたお客様の興味関心を惹き付けることができました。

結果、美術館への注目度がアップし、お問い合わせが増加しました。さらに、道の駅からの誘導が功を奏し、客層が広がる効果も出ました。