佐野日本大学中等教育学校・高等学校様は、日本大学の「自主創造」を教育理念として掲げ、生徒の自立を推進する環境としてデジタルキャンパスを構築されています。積極的な教育ICT*(Information Communication Technology)化の一環として、リコーの短焦点プロジェクター RICOH PJ WX4241Nを15台導入され、授業や部活動で活用されています。
【校内のICT環境】
【部活動におけるICT効果】
教育の現場でアクティブ・ラーニング*の重要性が叫ばれる中、佐野日本大学中等教育学校・高等学校様では、いち早く実践。授業のみならず、部活動でもアクティブ・ラーニングを推進されています。その狙いを、同校のICT教育支援室 室長の安藤先生に語っていただきました。
「アクティブ・ラーニングの活動を生かすいちばん良い機会が部活動だと考えています。授業では難しい自立を促したり、個別に指導するといったことも、放課後の部活動ならできます。生徒が個々に自分で考え、行動する力を育てる最高の場なのです。良いICT環境を与えることで、生徒はそれを使って、自分たちなりに考え、どんどん創造性を伸ばしています。ひとつの例を挙げますと、放送部は今年、全国高校生放送コンテストNHK杯で全国2位になりました。来年は優勝を目指していますが、勝つことだけに固執すると、逆に萎縮してしまって力を発揮できなくなってしまいます。そこで、私が生徒たちに伝えたことは、本校の素晴らしいICT環境を活用して自分たちに何ができるか、そのことに集中して作品づくりをしなさいということ。要するに、短編映画の制作活動を行う放送部でいえば、勝ち負けの前に自分たちがワクワクして作品に向き合う姿勢こそが創造性の真髄です。ある生徒が『” ハリウッドを泣かせるような作品をつくりたい』と言ったのですが、そういう大きな夢や目標を持って部活動に参加することは、アクティブ・ラーニングが目指すゴールそのものだと思います」
放送部の顧問も務める安藤先生は、映像の確認にリコー プロジェクターが有効と判断され、部活動に導入。さらに、全国大会トップレベルの剣道部においても、プロジェクターによる対戦相手の研究は効果的と考えて、大会前や日々の稽古に取り入れることを決められました。授業でも使い勝手の良い短焦点投写や明るい投影といったメリットに、部活動の場でも大きな手応えを実感されました。
部活動でICT環境を活用し、リコー プロジェクターの導入によって、大きな効果があったと安藤先生は手応えを感じていらっしゃいます。
「ひとつには、技術的な効果です。放送部が毎年参加する大会は、NHKホールの大画面で上映発表します。パソコンの小さな画面でチェックして大会に臨むと、予期せぬ違いに気づかされることもあります。ですから、大会前は必ずプロジェクターに大きく投写して、部室で全員に最終確認をさせています。普段の活動でもプロジェクターに映し出して、監督、役者、音声、大道具・小道具、それぞれの立場から『このシーンは撮り直そう』とか、『少し雑音が入っているね』とか、高いレベルの編集作業を行っています。
そして、剣道部の場合も、全国ベスト8のさらに上を目指すために、プロジェクターを通して相手の長所短所を見極め、皆で作戦を練っています。
勉強でも、運動でもそうですが、ひとりで籠って考えていると、視野が狭くなって気づかないことが多々あります。仲間と一緒にワイワイやる中から、新たな気づきがあったり、思わぬ発想が生まれたりします。私は、コミュニケーションの中で知識を得て、考えることが人間の喜びだと思っています。ICTのCは、コミュニケーションであり、コラボレーションなのです」
4年生18名の部員から成る放送部で監督を務める生徒に、部活動の進め方やリコー プロジェクターの活用法を語ってもらいました。
「全国高校生放送コンテストNHK杯の出場に向け、一年間かけて作品づくりを行っています。6月に予選、7月に本選がありますので、夏休みから年明けまではシナリオ作りに集中します。準優勝した“1%の絶望”のシナリオは、学校のクラウド掲示板を使って、皆で書き込みながら完成させました。SF好きな子、恋愛ものが好きな子など、個々で好きなジャンルも異なるので、上手くまとめてシナリオにします。プロジェクターは大きくて見やすいので、皆で確認しながら自由に意見を出し合って、次の撮影の取り決めをします。クラウドでシナリオや映像やシェアできるので、毎回集まる必要もありません。自分で考える時間と、皆で話し合う時間のメリハリがあって、とても良い環境だと思います」
また、全国高等学校体育連盟の委員も兼務される安藤先生の推薦により、リコー プロジェクターは、平成29年度インターハイ 関東剣道大会の投影とスコア表示に正式採用が決定。明るい会場でも鮮明な映像であることが、推薦理由とのことでした。
放送部ではプロジェクターの大画面で映像の最終チェック。十分な音圧で音声もしっかりと確認できます。
佐野日本大学中等教育学校・高等学校様が掲げる「自主創造」の教育理念の実践を、授業と部活動の両面からサポートするリコー プロジェクター。
同校のICT教育推進リーダーである安藤先生に、活用のポイントを挙げていただきました。
剣道部では剣道場の一角でプロジェクターを使い試合相手を研究。
活発なミュニケーションを通して部員達の結束がより強くなります。
ICT導入によるアクティブ・ラーニングの究極の目標は、生徒の自立にあると語る安藤先生。どのような人に育って社会で活躍してほしいのか、ご自身の体験を交えて語っていただきました。
「先日、ハンガリーで開催されたポスターセッション世界大会でプレゼンテーションしてきました。私はファンタジー映画に登場する新聞のように動き、音も出るポスターセッションを作って、リコー プロジェクターで映し出しました。各国から集まる先生方から感嘆の声が上がって、世界に対して物怖じせずに中心となって引っぱっていくことの重要性を改めて感じました。当校の生徒もそれぞれが自分の得意分野を持っています。言葉の壁を超え、自分の優れたところを前面に打ち出して、国際社会で中心的な役割を果たせる人間になってほしいと考えています。各国の先生も、ICT導入によって生徒がいきいきとして学校生活に取り組むようになったとおっしゃっていました。私も、ICTの可能性は生徒の可能性だと信じています」
佐野日本大学中等教育学校・高等学校様は、教育ICTの中でリコー プロジェクターを活用しながら、生徒一人ひとりの自主性と考える力を伸ばす教育を進めていきます。
佐野日本大学中等教育学校・高等学校様
2016年に創立52年目を迎える中高一貫教育校。クラウドによるデジタルキャンパスや全校舎無線LAN配備など、教育ICTを積極的に運用されています。
URL:http://ss.sanonihon-u-h.ed.jp
本ページに掲載されている情報は、2016年4月現在のものです。
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