社会福祉法人 上名福祉会 つるみね保育園様は、「9割のアナログ保育と1割のデジタル保育」を目指した新しい保育を、人口減少と少子高齢化が進む、鹿児島県鹿屋市で実践されています。
そんな過疎地域でも、子どもたちの興味・関心意欲を高め、主体的に学び、創造力・表現力・発表力を伸ばす保育を目指して、さらに21世紀型スキル・非認知能力も意識しながら、未来創造への好奇心・探求心を大きく伸ばす教育カリキュラムを推進されています。
導入商品 : IPSiO PJ WX4130N x 1台
【デジタル保育に取組む前の保育】
【デジタル保育を活用した保育】
『デジタル保育』を掲げて、タブレットPCやプロジェクターを活用した幼児教育を行っている、つるみね保育園様。その狙いや活用の背景について、園長の杉本様にお話を伺いました。
「今では幼児教育でもデジタル機器の活用が注目されていますが、私は3年前からタブレットPCを園児の保育に使いはじめました。そして、保育の世界でもいろいろと活用ができるのではないかと、私の中でデジタル機器の活用を考え始めました。ただ、決して遊びだけのツールとして使われないように、『デジタル保育』という言葉を使って、いろんな特色を身につけてもらいたいという思いがあったため、私が意図することと違ったことが言われないよう、登録商標を取得しました。」
また、『9割のアナログ保育と1割のデジタル保育』の意味について、杉本様のお話は続きます。
「1割のデジタルという言葉には、2つの意味があります。ひとつは、デジタル機器を操作するのが得意な職員と、そうではない職員がいますので、苦手な人でも1割程度はチャレンジしてみようではないかというモチベーションを高めたかったことです。もうひとつの意味は、デジタル機器に強い人も5割のデジタル保育をやったら、幼児教育とは言われない、そのため1割程度の導入に抑えさせる意味です。
この言葉を提示することによって、本園では、上手く研究が進められるようになりました。また、本園のある場所は過疎地域に該当します。以前はこんな場所に保育園が・・・と周りから言われて、大変悔しい思いをしてきました。過疎地域では子ども自体が少ないので、保育施設に通う子どもの数を増やすことは容易ではありません。しかし、デジタル保育を導入したことで、逆に都会には絶対に無い自然環境の中で学べるメリットを活かして、アナログ保育とデジタル保育のバランスがきっちり取れたカリキュラムが提供できるようになりました。私はこれ以上ない最高の環境だと思っています。こうして、つるみね保育園は、子どもたちにとっても、保護者にとっても魅力的な保育施設に変わることができました。」
つるみね保育園様は、このようにアナログとデジタルのバランスを考えた幼児教育を実践されています。
また、こうした取組みの成果として、『学習ソフトウェア情報研究センター 学習デジタル教材コンクール*2』での文部科学大臣賞の受賞をはじめ、3年間で9つの賞を受賞され、外部からもこうした取り組みが評価されています。
「超短焦点プロジェクターの存在を知ったとき、保育でのデジタル活用の幅が広がると感じ、私が考えていたデジタル保育の構想が実現できると思いました。プロジェクターを使ってお遊戯で使うコンテンツを大きく映すと、子どもたちからは大きな歓声が上がります。これまでは、A3サイズの紙でコンテンツを表現して見せていましたが、なかなか大きな反応は得られませんでした。やはり、子どもたちにとってプロジェクターから映る大画面のコンテンツは、与える印象が違うのです。さらに、IPSiO PJ WX4130Nなら子どもたちが集まる場所にプロジェクターを置く必要がない(壁の前に置ける)ので、一番見やすいセンター位置を園児のために確保できます。プロジェクターを倒したりする心配もなく安全ですし、一番見やすい場所に園児が座れるというメリットがあります。」
さらに、発表会での超短焦点プロジェクター活用のメリットについて杉本園長は強調します。
「つるみね保育園では、劇などの発表会で使う背景の絵は、すべてIPSiO PJ WX4130Nで投影しています。この場面での最大のメリットは、職員が発表会で使う背景の絵を描かなくてよいということです。これまでは、背景の絵は職員が最大1ヶ月掛けて制作していましたが、プロジェクターを使えば、タブレットやデジカメで撮った写真を壁に投影することができます。アナログの要素が必要でも、A4の紙に貼り絵で背景の絵を描いて、それをデジカメで撮影すればいいわけです。こうして発表会の準備にかかる日数は大幅に削減されました。
とにかく子どもたちも喜んでいるし、職員にとっても大歓迎。IPSiO PJ WX4130Nなくして、発表会が成り立たないくらい大活躍しています。普通のプロジェクターは、どうしても壁やスクリーンから離れた正面に設置しなければならなかったり、壁や天井から吊下げて使うなど、使う場所に制約が出てしまいます。しかし、IPSiO PJ WX4130Nなら、お遊戯でも発表会でも、子どもたちの邪魔にならない安全な場所に、カンタンに設置できます。超短焦点プロジェクターなしでは、本当にデジタル保育は成り立ちません。」
こうして、リコーの超短焦点プロジェクターは、つるみね保育園様でのデジタル保育を支えています。
杉本園長に今後の取組みについてお伺いしました。
「つるみね保育園のケースが、過疎地の保育施設のひとつの光になればと思っています。本園の取り組みは、低予算で実現できますし、準備がカンタンで先生たちの負担が少ないので、どこの保育園にも展開できるのではないかと考えています。特に過疎地域に超短焦点プロジェクターを使ったデジタル保育を紹介して、1割のデジタル保育を取り入れてもらうことで、保育園運営の環境を変えられるのではないかと。全国には震災などで過疎化が進んでいる地域もあり、外に出てお遊戯ができないような環境だと、部屋の中での保育が多くなりがちです。そうしたときにも、タブレットPCと超短焦点プロジェクターを使って、例えば鹿児島のお友達とじゃんけん大会しようかとか、屋内でプロジェクター使って何かしようとか、間違いなく保育の幅が広がります。今後は、これまでつるみね保育園で取組んできたカリキュラムを、全国に広める活動をしていきたいと思っています。」
つるみね保育園様でのデジタル保育の取組みを全国にもっと広めようと、杉本園長の夢は益々広がっています。?
社会福祉法人 上名福祉会 つるみね保育園様
業種:教育業
URL:http://www5.synapse.ne.jp/turumine/
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本ページに掲載されている情報は、2016年6月現在のものです。