東郷建設様は、地元・愛知県に根ざした建設会社として公共事業を中心にトータルに土木工事を手がけていらっしゃいます。施工管理業務にかかる膨大な時間を削減し、現場監督の負担の軽減を目指して、リコーの「工事写真撮影・管理パック」と「施工体制台帳作成支援パック」のご活用に至りました。
課題 1
工事写真の撮影に人手を要していた。
解決 1
スマートフォンのアプリを使って一人で撮影できる。
課題 2
写真の分類を残業して行っていた。
解決 2
写真管理ソフトが大量の写真を自動分類。
課題 3
施工体制台帳は、作成も管理も大変。
解決 3
書類をパソコンで電子管理、検索・閲覧も楽。
課題 4
協力会社は書類の再提出が負担。
解決 4
書類の再利用により、作成効率も向上。
今、愛知県を取り巻く土木業界はどのような状況なのでしょうか。その中で、どのような業務改善を必要とされているのでしょうか。東郷建設の近藤様にお話を伺いました。「リニアモーターカーの路線建設や自動車産業が活況で、県内の土木業も非常に勢いがあります。おかげ様で当社も多くの引き合いをいただいており、人手が足りない、若い世代にも入ってきてほしいというのが正直な気持ちです。ただ、この好景気がいつ下火になるかわかりませんから、やみくもに社員を増やすわけにもいきません。私を含めて4名の現場監督がフル稼働して、ご期待に応えているような状況です。そのために、どうしても残業が増えてしまいます。その原因は、現場から会社に戻った後の施工管理業務にありました。この点を何とか改善できないものかと頭を悩ませていました。」
リコージャパンの営業担当者は、複合機の入れ替えのタイミングで、ふたつのソリューションをご提案。土木業を十分に理解した上での提案に納得され、早速活用をスタートされました。
最初に、発注者と施工業者相互の信頼をつなぐ、工事現場における写真撮影と管理のソリューションについてお話しいただきました。
「従来は、現場で設計書に基づいて黒板に直に書いて、デジタルカメラで写真に撮り、帰社後にパソコンに取り込んで、工種ごとに振り分けて、さらにアルバムに分類するという作業を行なっていました。一つひとつ手作業ですから、とても時間がかかるわけです。しかも、昼間の現場で疲れていますから、振り分け作業をつい溜め込んでしまいがちです。そうすると写真が何百枚にもなって、同じ現場で似たような作業が続くと、記憶も曖昧になってきます。分類のミスも起こりがちでした。
電子小黒板の良い点は、スマートフォンで簡単に撮れるところです。以前のように手書きの小黒板を支える人員も要りません。現場で工種のフォルダーを選んで撮影するだけでクラウドに写真データを保存してくれるので、帰社後の作業もクラウドから写真データをダウンロードして写真管理ソフトに取り込むだけです。負担の大きかった写真の分類までできているのは本当に助かります。」
次に、元請けや協力会社など工事を請け負う業者名や、各業者の施工範囲、技術者名を記載した施工体制台帳の作成と管理のソリューションについて、お話しいただきました。「これまでは、約20社ある協力会社から紙の書類で送られてきたものを各社ごとに分けて、分厚いファイルにまとめていました。提出時などに、このファイルから必要な書類を抜き出してコピーして施工台帳にまとめていたので、非常に手間でした。協力会社に対しても、その都度許可証を要請しなくてはならず、面倒をかけていました。
この施工台帳作成支援パックは、複合機で1度スキャンしてしまえばデータ化されて保存できます。パソコンのフォルダー体系が複合機でも表示されますので、フォルダーを選択するだけで済むので楽です。電子化によって検索や資料の再利用が簡単になった上、確実に管理できるので『あの書類はどこにいった?』と右往左往することもなくなりました。協力会社とも契約書を交わすだけで済みます。期限が切れた資格証明があればソフトが教えてくれる点も有難いですね。」
ふたつのソリューションの活用を通して、東郷建設様では施工管理業務がどのように変わったと近藤様は感じていらっしゃるのでしょうか。
「作業の時間短縮によって、負担が大幅に軽減されたことは明らかです。残業の解消は経営者としてひとつの課題でしたから、一歩前へ進めたかなと思います。しかし、もうひとつ私が大きなメリットを感じているのは、システムの活用によってミスが減ったことです。工事写真の管理においても最後にアルバムで印刷した段階で間違いに気づくということがなくなりましたし、施工体制台帳も常に間違いのない万全の状態のものが用意されています。工事の全てを取り仕切る現場監督にとって本当に心強いですね。」
土木の現場で積極的にITを活用し、業務の効率化を進める東郷建設様。最後に、今後のビジョンについてお聞きしました。
「2016年4月、国土交通省が導入を表明した“i-Construction”によって、この先、測量・設計、施工、管理が大きく変わっていきます。小さな市町レベルでは当面は設計も現場も紙ベースだと思いますが、今後3D化ソフトの導入を検討しています。設計と現場の効率化を図り、精度を高めていくことが目的です。当社は、過分な利益追求や規模の拡大を図るのではなく、地域の皆様に納得していただけるような、万が一の災害にも機敏に対応できるようなフットワークのよい会社でありたい。そのためのIT化であり、業務効率化だと考えています。」
ふたつのソリューションを通して、施工管理業務の改善を実現された東郷建設様。建設業(土木)におけるお客様の課題解決を、リコージャパンはトータルでサポートしてまいります。
株式会社 東郷建設 様
業務改善パック 1 工事写真撮影・管理パック
工事写真の撮影・管理の業務時間削減
業務改善パック 2 施工体制台帳作成支援パック
安全管理書類の作成・管理を電子化・システム化し業務負荷を軽減
業務改善パック 3 人財獲得支援パック
自社ホームページや、会社案内の作成で会社の魅力をアピール
*1 写真管理業務の効率化実証実験(出典)一般財団法人日本建設情報総合センター(JACIC)「国交省試行!小黒板の電子化による作業効率向上と改ざん防止」
*2 施工体制台帳作成に関する業務時間「安全管理サイガード導入前/導入後利用2回目以降の業務所要時間比較」株式会社建設システム調べ。
本ページに掲載されている情報は、2018年7月現在のものです。