
社会福祉法人 芳洋会様は、「安心と充実の人生をご一緒に。」を理念に、特別養護老人ホームをはじめ、ショートステイやデイサービス、小規模多機能型居宅介護施設の運営から、居宅介護支援事業、介護職員初任者研修事業、サービス付き高齢者向け住宅まで、幅広い福祉事業を展開。ケアサービスにおけるより効率的で正確な介護記録のために、リコーの「介護記録支援パック」を活用して改善を図られました。
課題 1
介護記録の作成が非効率で正確さも欠いていた。
解決 1
入力項目を選ぶだけで簡単かつ正確に記録。
課題 2
パソコン入力では利用者様の見守りが難しかった。
解決 2
利用者様を見守りながら記録できる。
課題 3
介護スタッフに介護記録作成の負担がかかっていた。
解決 3
記録作成時間の短縮により負担を大幅に軽減。
課題 4
時間経過後に詳細を思い出せないこともあった。
解決 4
正確・詳細な記録を今後のケアに活用。
日本は65歳以上の人口が占める高齢化率が27%を超える、世界一の超高齢化社会です。その受け皿としての使命を果たす介護施設は、人材不足の問題も抱えていると言われています。ひのでホームを運営する芳洋会の神田様にお話を伺いました。
「ここ西多摩地区は日本で最も特別養護老人ホームが集中する場所で、60カ所ほどあります。東京23区にお住まいだった方が高齢を迎えて、『都心に近くて自然の多い西多摩郡で余生を過ごしたい』というお気持ちから、ひのでホームにも多くの方が入居されています。一方で、10年ほど前から介護スタッフの人材不足が問題となっています。施設の数は増えたけれど、介護スタッフを確保できないために利用者を入居させられないという現象も起こっています。特別養護老人ホームは、人生の最後の砦です。安心して充実した人生をお過ごしいただくために、要介護状態となった方をどう支援していけるか、私どもの使命はとても大きいです。職員全員が同じ方向を向いて、同じ価値観を共有して、はじめて良いサービスが提供できます。職員同士が効率的かつスピーディにコミュニケーションをとれることも大事ですから、施設内のITによる効率化も、早い段階から積極的に進めています。
今回、『介護記録支援パック』を導入した際には、こうした想いがありました。介護の現場でどう役立っているかは、後ほど実際に使っているスタッフに話してもらうとして、導入の狙いとしてもうひとつ、より働きやすい環境を提供したいという想いもありました。芳洋会では毎年新卒のスタッフを採用していますが、一緒に仕事をすることは縁だと思います。折角、私どもの考え方に共鳴して入社したのですから、施設の中だけで完結するのではなく、社会や地域に貢献できる人間として成長してほしい。そのためには施設も時代とともに成長しなければなりませんし、そのためのITシステム導入です。
働きやすい環境と、同じ目的を持つ者同士の信頼関係のもと、私どもの施設では入社して2、3年で辞めてしまう人はほとんどおりません。(神田様)」
芳洋会様では従来から介護ソフトウェア『ほのぼのNEXT®』を活用されており、その契約更新時にリコージャパンの担当営業者が『介護記録支援パック』をご提案。今回のご導入に至ったポイントを、引き続き、神田様にお話しいただきます。
「リコージャパンさんとは、紙ベースで記録を付けていた頃からのお付き合いです。その後、IT化が一気に進み、効率化やスピードは以前とは一新しました。道具は時代とともにどんどん変わっていきますが、最後は人です。リコージャパンさんは、現場スタッフの困りごとを丁寧にすくい上げてくれて、『こうしたらもっと良くなりますよ』と専門性を持った提案をしてくれました。コスト面でも技術面でも納得しましたし、何より、現場スタッフが大きな手応えを感じていたことが導入の決め手になりました。(神田様)」
従来の介護記録の入力
従来はスタッフルームにあるパソコンで入力していました
介護記録支援パック導入後の介護記録の入力
タブレットで場所を選ばず簡単に入力が可能に
介護の記録業務を大幅に効率化する『介護記録支援パック』。何がどのように改善されたのか、介護グループリーダーの今様にお話しいただきました。
「利用者様の食事と水分を記録する介護記録業務は、タブレットを活用するようになって、スタッフの負担が大幅に減りました。食事は主食、3~4品ある副食、味噌汁などを、それぞれ0割から10割まで、画面で選ぶだけで入力できます。補食の高カロリーゼリーや水分も、同様に簡単に入力できます。従来はスタッフルームにあるパソコンで打ち込んでいましたが、それでは利用者様の様子を確認できません。記録も重要な業務ですが、小さなことも見逃さないように利用者様を見守ることが大事ですから、その両立に困っていました。タブレットだと、利用者様がくつろいでいる食堂で常に目を配りながら入力できるので安心です。以前のように記録のつけ忘れもなくなりました。(今様)」
こうして入力された介護記録はケアの向上に役立てられるといいます。同じく介護グループリーダーの上原様に伺いました。
「介護の記録はとても大事です。例えば水分の記録が抜けてしまっていると、水分摂取量に制限のある方は、次にどれくらい飲んでいいのかがわかりません。食事制限のある方も、記録のつけ忘れがあると、間食をどれくらい出して良いのかわかりません。食事や水分の記録を、その場でしっかりタブレット入力することで、ケアの質を高められます。さらに、日々の記録を全員で共有しながら今後のケアプランを立てていくカンファレンスの場でも役立っています。(上原様)」
介護の現場の効率化とケアの質向上に取り組む芳洋会様。神田様に、今後の展望をお聞きしました。
「EPA*という経済連携協定に基づくベトナムの方の採用をスタートしています。これは人材不足の解消という一時的な計画ではありません。介護のスキルを日本で身に付けようと真剣に取り組む彼らのことをよく理解した上での採用です。ベトナムの方は真面目で、黙々と仕事をする性格で、介護の現場で力を発揮してくれると期待していますし、日本での経験は彼らのキャリアアップにもつながると思います。既に練馬区の施設で2名受け入れており、ひのでホームでも予定しています。日本語も上手ですからコミュニケーションは問題ありませんし、タブレット入力なら難しい日本語を書く必要もないのですぐ仕事に慣れてくれると思います。(神田様)」
介護記録支援パックの活用を通して、記録業務の効率化と、ケアの質向上を図られた芳洋会様。福祉・介護業におけるお客様の課題解決を、リコージャパンはトータルでサポートしてまいります。
*EPA : Economic Partnership Agreement
Point 1
誰でも同じ操作・品質で入力でき、記録の負担が軽減。
利用者状況を一覧で把握!
Point 2
場所の制限なく、利用者の近くで入力できるため、事故リスクが減少!
Point 3
入力内容をすぐに連携・同期できるため、転記作業が大幅に削減!
社会福祉法人 芳洋会
特別養護老人ホーム ひのでホーム 様
本ページに掲載されている情報は、2019年2月現在のものです。