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お客様導入事例
日本医科大学千葉北総病院 救命救急センター 様

救命救急の現場で、
RICOH Unified Communication System(RICOH UCS) 360 VR Liveをご活用。
一刻を争う重症患者さんの命を救う数多くの症例を、
研修医、医学生の救急診療トレーニングに役立てられています。

日本医科大学千葉北総病院 救命救急センター 様は、救急専従医が重症患者の診断から治療までを担当する、日本有数の自己完結型の救急施設です。ここでは、医師の育成に不可欠な臨床研修や臨床実習を、救命救急の現場で効果的に進めるためのシステムをリコーと共同開発。RICOH UCS 360 VR Liveの活用を通して、数多くの症例を研修医や医学生に触れさせることで、効率的なスキルアップを実現されています。

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課題と効果

【課題】

  • 研修医や医学生が、救急初療室での診察や手術に参加できないでいた。
  • 診療を遠巻きに見ているだけでは、診療や処置の全容を理解することに限界があった。
  • 手術野を撮影する固定カメラによるモニタリングでは、手術の流れ、術者以外の医療スタッフの役割把握が難しかった。

【解決】

  • VRゴーグルやタブレットを通して処置や手術の手技、診療の全体像が把握できるようになり、診療に参加しているように状況を確認できるようになった。
  • VRで患者の観察や評価をすることで、次の臨床で何をやるべきかが思考できるようになった。
  • 360°映像で手術の流れや医療スタッフ全員の動きが把握でき、見たいところを自在に選択できるようになった。

導入の背景

多くのスタッフが動く救命救急の現場で、
救急診療のトレーニングを効果的に進めるための方法を模索していました。

日本医科大学千葉北総病院 救命救急センター 様は、交通事故などによる重症患者の命を救うために日々活動されています。年間約1200件出動するドクターヘリに、実際に搭乗される救急診療医の久城先生に、システム導入の背景をお話しいただきました。

「救命救急は時間との勝負です。救急車だと1時間かかる地点へ、ドクターヘリなら10分で行けます。一刻も早く患者さんを当病院に運んで治療することで、たくさんの命が救えます。私たちの救命救急センターには1日に4~5件、月に150件を超える重症患者さんが集まってきます。教育の面からすると、この症例に多く触れることが研修医や医学生のスキルアップに欠かせない修練になります。将来を担う医師になるために臨床の場数を踏む必要があるのです。とりわけ救急医を目指す研修医は自分の時間を犠牲にしてでも人の命を救いたいという熱意を持った人が多く、症例がたくさん集まる当病院で学びたいと思って来ています。ですから、できるだけ多くの症例に触れさせてあげたい。しかし、救急初療室での緊急手術や処置の現場では多くのスタッフが忙しく動いていて、彼ら全員が診療に加わる余地がありません。緊迫した作業の邪魔になることさえあります。また、診療に参加することができても、スタッフが多くて何が行われているかわからないまま、遠巻きに見ているだけで終わってしまうこともあります。これでは効果的な学びとは言えません。従来とは異なる新しいやり方で臨床研修や医学教育を改善できないかと考えていました。」

画像:日本医科大学千葉北総病院 救命救急センター 助教 久城正紀様日本医科大学千葉北総病院
救命救急センター
助教
久城正紀様

導入による効果

救急初療室での診療や緊急手術に参加できない研修医や医学生も、
360°自在なRICOH THETAの映像により、
リアルタイムに立会うことが可能になりました。

久城先生をはじめ救命救急センターのスタッフは、リコーのビジュアルコミュニケーション技術に着目し、共同開発がスタート。医療と企業がタッグを組むことで、臨床研修と医学教育に有益なものが生まれた手応えを感じていらっしゃいます。

「医師の修練には患者さんに触ることが一番大事です。ですから、症例の現場に一人は立ち合わせて触らせることにしています。重要なのは、立ち会えなかった研修生や医学生に対する教育です。救急初療室で緊急手術を行う際、手術野を照らすライトの位置や手術を行う医師の肩などにRICOH THETAを設置して、研修医や医学生はVRゴーグルやタブレットを通してその映像を見ることができます。胸やお腹、手足も同時に手術を行う必要がある救命救急の現場において、RICOH THETAは360°その全体像を映し出し、医師がどんな指示を誰に出しているか、各スタッフはどんな役割で動いているかも確認できます。さらに、映像を見ている学生に『これをどう解釈しますか?』とその場で問いかけることで、学びの効果がいっそう上がります。実際に触る学びと、映像による学びを繰り返すことが、その場その場で適切な判断が求められる救急診療医としてのスキルアップや救急医学の理解につながると考えています。」

初療室

別室(研修)

  • 360度映像を自由にぐりぐり動かして、見たい場所を見たい大きさで表示。
    受信側は360度映像の録画が可能で、もう一度見たい部分や見逃した部分を何度でも確認でき、復習やレビューにも活用できます。

医療の現場にも押し寄せる、働き方改革の波。
RICOH THETA活用による診療教育のスピードアップは不可欠です。

また、医療の現場で問われる働き方改革を実践する上でも、このシステムによる貢献度は高いと、久城先生は言及されます。

「当病院では、他の病院に先んじて働き方改革に準じる勤務体制の確立を実践しています。大事なのは、診療の質を維持しながら診療体制を変えることです。そのために、救急医のなり手を増やし、各ドクターの休みも確保します。研修医や医学生が症例に触れる機会を増やせば、医師としての実力を伸ばすスピードアップにつながりますし、このRICOH UCS 360 VR Live活用した診療トレーニングは非常に効果的です。医療現場の働き方改革とは、臨床の教育改革ではないかと感じています。」

久城先生をはじめ救命救急センターの「360°カメラを用いた外傷診療トレーニング」は学会でも発表され、その有用性がたくさんの共感を得ました。

活用のポイント

VRで見ながら、リアルタイムで説明を受けながら、
学ぶことはとても効果があります。

RICOH THETAの臨場感ある映像を体感した多くの研修医や医学生からは、「これはすごい!」と驚きの声が上がったそうです。今後スタートする重症患者さんの症例における活用にも大きな期待が寄せられています。

  • 重症度を察する上で最も重要な現場の「雰囲気」を、モニターでもリアルに感じ取ることができる。
  • VRによる映像と救急医による解説が、臨床研修に相乗効果をもたらす。
  • VRでの評価を通して、次の症例で何をすべきか考え、判断する力が身につく。

  • スマートフォン(RICOH UCS for Android)を装着したVRゴーグルは、見たい方向に向くことで直感的に視線を変えられ、より臨場感のある臨床研究を体感できます。

今後の展望

医工連携を積極的に推進して、助かる命をもっと増やしていきたい。

救命救急の現場における効果的な臨床研修に貢献するRICOH UCS 360 VR Live。救急診療医としての今後のビジョンを語っていただきました。

「当病院は医工連携に積極的な施設で、今後もさまざまな「挑戦」をしたいと考えています。医療が現場でできるトライアルはたくさんあります。こうすればもっと良い治療ができるかも知れない、では是非やってみましょうと話が進みます。医療と企業が手を組むことで大きな効果が生まれますし、現場の声を練りこみながらさらに精度を上げていくことができます。私たちの使命感と先進のテクノロジーをつないで、救える命を増やしていくことも私たち救急医の仕事だと考えています。」

日本医科大学北総病院 救命救急センター様は、ビジュアルコミュニケーションによるメリットを最大限活用して、これからもかけがえのない命を救うミッションを果たしていきます。

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お客様プロフィールと導入製品

日本医科大学千葉北総病院 救命救急センター 様

お客様情報

お客様名称:日本医科大学千葉北総病院 救命救急センター

所在地:千葉県印西市鎌苅1715

URL:https://www.nms.ac.jp/hokuso-h/

導入製品

URL:RICOH Unified Communication System 360 VR Live

画像:国立大学法人鳴門教育大学

導入製品

RICOH Unified Communication System 360 VR Live

RICOH THETA V


  • 本Webページ記載の会社名および製品名は、それぞれ各社の商号、商標または登録商標です。
  • 本ページに記載されている情報は、2019年5月現在のものです。

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