社会インフラの⽼朽化が進むとともに、その維持や管理の重要性が⾼まり、トンネル点検の効率化と安全性向上はますます重要な課題となりつつあります。
リコーの「トンネルモニタリングサービス」では、⼀般⾞両に着脱可能な撮影装置を装着することで、⾛⾏しながらトンネル内壁⾯を撮影できます。
交通規制することなく、トンネルの点検および変状図作成の業務をコストを抑えながら⼤幅に効率化できるサービスです。
野帳から変状図や調書を作るのに時間と⼈⼿がかかる。記載漏れや誤記なども多い。
トンネル内の画像を残したいが、専⽤測定⾞両や⾛⾏型計測装置を使う予算がない。
壁⾯の劣化状況について経時変化を⾒たいが、定期的に計測する予算も時間もない。
短時間で⾼精度なトンネル内壁⾯の展開画像を作成可能。⼯数を削減し、点検精度の向上に貢献。
撮影装置を⼀般⾞両に装着することで、コストを抑えた撮影が可能。
トンネル内の画像を定期的に撮影し、⽐較することで経時変化の追跡が可能。
トンネル点検業務の「低コスト化」と「⾼精度計測」を同時に実現いたします。
トンネル撮影
⼀般⾞両に装着して⾛⾏計測。交通規制も不要です。
展開画像作成
⾼精度な展開画像を作成して提供。微細な変状も判別可能に。
変状図作成⽀援
AI技術の活⽤により、変状図作成の負担を軽減します(順次サービス開始予定)。
独自のラインセンサー型計測システムを一般車両に装着して走行計測。
⼀般⾞両のルーフキャリアに撮影装置を装着して、交通規制不要な速度で⾛⾏しながら、トンネル内壁⾯を効率的に撮影することができます。撮影装置は、「被写界深度拡⼤カメラ」と撮影箇所を最適に照らすライン照明で構成され、薄暗いトンネル内でも⾼画質での画像撮影を実現。往復⾛⾏するだけで全覆⼯⾯の画像を取得できます。
撮影イメージ
POINT
通常のカメラに比べ、ピントの合う範囲が3倍から5倍程度広いカメラです。⼿前の対象物にも奥の対象物にもピントが合うため、⾛⾏中でもトンネル覆⼯⾯をクリアに撮影可能です。カメラや照明の台数削減も実現します。
通常のカメラで撮影
被写界深度拡⼤カメラで撮影
⾼精度な展開画像を自動で作成、微細な変状も判別可能に。
撮影した画像は、覆⼯⾯の形状に応じて画像処理され、⾼精度な展開画像が⾃動作成されます。画像からは、幅0.3mm程度のひび割れや漏⽔などの変状のほか、合いマークを付けたボルトのゆるみまでも確認できるため、現場での変状部のスケッチや写真撮影などの⼯数を⼤幅に削減します。また、付属物の点検にも応⽤可能です。
上:トンネルの展開画像
下:展開画像の拡大画像
AI技術の活⽤によりひび割れを自動抽出、変状図作成の負担を軽減。
展開画像からAI(人工知能)を活用して『ひび割れなどのチョーキングの抽出』が可能です注1。これにより、変状図の作成を効率化でき、また変状の記載漏れや書き間違いの件数を削減することができます。
左:変状図
右:変状図の拡大画像
右下:変状図凡例
上:変状図
中央:変状図の拡大画像
下:変状図凡例
本システムは、2019年度に国土交通省の公共工事などにおける新技術情報提供システム(NETIS:NewTechnology Information System)に登録されました。
2018年11月の同省による実証実験では、交通規制を行なわずに時速40km程度で走行しながらトンネルの計測を実施。ひび割れ、うき、はく離、鋼材腐食、漏水など対象となる評価項目を100%判読できる精度評価をいただきました。
分類 | 項目 | 仕様 | 備考 |
---|---|---|---|
撮影装置 | 機体⼨法 | 長さ1,380mm×幅1,230mm×高さ1,050mm (長さ4,252mm×幅1,690mm×高さ2,580mm) |
()内は推奨⾞種注1に搭載した場合の⼨法 |
計測⾛⾏速度 | 時速40km程度 | 交通規制不要 | |
時間帯(夜間作業可否) | 特に制約無し | 夜間⾛⾏可能 | |
出⼒データ | 計測精度 | 最⼩ひび割れ幅:0.3mm | 無し |
⻑さ計測精度 | 0.88% | 無し | |
位置精度 | 進⾏⽅向:54.0mm 周⽅向:15.7mm |
無し | |
⾊識別性能 | ほぼ全ての明るさ(輝度250未満)で識別可能であり、輝度差約10を区別可能 | 無し | |
展開画像出⼒フォーマット | ・周⻑/スパン⻑と同じアスペクト⽐であり、所定の縮尺率 ・JPEG画像 |
無し |
以下のようなトンネル壁⾯撮影に適さない条件では、正常に撮影や解析ができない場合があります。
以下のような理由により撮影装置の故障や事故が⽣じた場合、損害賠償の対象となる場合があります。
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