「RICOH Cloud OCR for 納品書(以下、Cloud OCR)」は、紙の納品書を文字データ化するクラウド型のAI帳票認識OCRソリューションです。リコー独自の帳票解析技術と画像処理技術を搭載したAIが、納品書に記載された情報を自動認識します。今回は2020年9月に「Cloud OCR」を導入された株式会社鯉平様に、導入の背景や効果についてお聞きしました。鯉平様は明治30(1897)年の創業以来、淡水活魚・水産加工品の卸売をはじめ、鰻蒲焼の小売・飲食業に携わられています。中でも鰻の取扱量は年間600トン程度で、消費地問屋としては日本随一の規模を誇り、さらに直営店舗や通販サイトも運営していらっしゃいます。
株式会社鯉平 専務取締役 清水 亮佑 様
困りごと 1
毎月500~600枚の大量の納品書を全て手入力していたため、 時間もかかりミスも多かった。
解決 1
利用していた仕入管理システムとCloud OCRを連携。
納品書処理業務のほぼ自動化が実現し、ミスも削減。
困りごと 2
人的リソースを有効に活用できていなかった。
(納品書処理の業務が大変で、本来の業務に集中できなかった)
解決 2
納品書処理が効率化したことで、
担当者本来の業務に集中できる時間が増えた。
困りごと 3
週に1度、まとめて処理するため、
業績を週単位でしか把握できなかった。
解決 3
スピーディーな業績管理が可能になり、
利益が即日把握できるようになった。
当社で「Cloud OCR」を導入しているのは管理部門で、請求書や納品書等の処理や税理士さんと連携して、決算書の作成など総務・経理部門のような役割を担っています。構成人数は8名で、経理業務に関わっているのは2名です。従来、納品書は1週間ほど溜め込んでから、仕入管理システムの「PCA商管」に手入力をしていました。毎日どのくらい出荷しているかとか、売り上げはどのくらいあったかは常に把握できるのですが、納品書のデータ入力スパンが週1回だったので、全体の業績をリアルタイムに把握することは難しかったのです。あといちいち手入力しているのを見ると、入力作業は機械にまかせて、他の仕事ができないかなと。情報の整理や分析などにそのリソースを向けてほしいと、ずっと思っていました。
実は当社で契約しているコンサルティング会社が主催した経営研究会があり、リコージャパンの支社に見学に行ったのです。そこで請求書や納品書をスキャンして、連携している「PCA商管」に取り込むことができるというデモを拝見して、すごく衝撃を受けました。これなら、すぐにでも導入したいと思いました。入力の大幅な時間短縮ができ、しかもAIなら間違えようもないでしょうから。AIが学習してミスがどんどん減るのであれば、そこは機械に任せたいと思っていたところでした。それ以前から生産性改革やデジタル変革に関することにアンテナは張っていましたので、「Cloud OCR」は当社のシステムとやり方にジャストフィットしたということですね。導入を検討する際には、無料トライアルも利用させてもらいました。
株式会社鯉平 通販課課長
システムエンジニア 齋藤 駿 様
現在「Cloud OCR」は、基本的に卸売部門の納品書管理に使用しています。その日のうちに入力が完了すれば、その日1日の決算が出せます。売り上げは毎日入力しているのですが、仕入れに関しては、従来は一週間くらい出て来ませんでした。現在は毎日の納品書を「Cloud OCR」に取り込んでしまえば、仕入れの数字もその日のうちに分かるようになる。そうすれば、一日毎の利益管理がほぼリアルタイムでできるのではないかと思っています。毎日の朝礼で前日の売り上げを発表するのですが、そこで前日分の利益を従業員に共有したいのです。そういった意味で今回の「Cloud OCR」の導入は、非常に有効だと思いますね。
卸売部門で扱う納品書は、「活鰻代」「串代」「炭代」「梱包代」など多岐にわたっています。当社の取引先は約100社ほどありますが、納品書のフォーマットも各社バラバラです。それを一枚ずつ確認して、担当者がまとめて入力していました。例えば土用丑の日の前ともなると、活鰻だけで一日4トンくらい入って来ます。繁忙期では納品書の枚数も月500~600枚になります。そこで手入力の場合とOCR入力の場合を比べてみたのですが、30枚で6分以上違いました。それは毎月300枚で計算したら、1時間以上も変わってきます。あと教育時間の短縮もメリットですね。例えば「PCA商管」 に入力する際は、担当者は100社の取引先コードを覚えていたり、この取引先から来た納品書はどういう処理をしなきゃいけないとか、そんなルールみたいなものがあって。それをベテランから新人に教え込むのは、結構時間がかかるのです。「Cloud OCR」なら操作方法を1回教えれば、AIの自動学習によって、次回からは自動で必要なコードが設定されます。そうするとベテランでなくても業務処理ができるので、だれでもできる業務となり属人化からも解放されました。
生産性向上の仕組みなど、以前からリコーさんにはいろいろ相談していたのです。実際に「Cloud OCR」を使ってみると、入力の速さだけでなく、入力後の確認作業が減ったことと、ミスが起こりづらくなりました。最初は担当者から「難しくないの?」「面倒くさくないの?」と聞かれました。当社で新しいシステムを導入する時は、まず簡単かどうかが大前提です。いくら性能が良いソリューションでも、操作が複雑で難しかったら本末転倒ですよね。でも実際に担当者に「Cloud OCR」を教えてみたら、「これなら十分便利に使える!」という感想でした。仕事の配分や計画も立てやすくなりましたし、業務自体も2名でシェアしやすくなりました。その結果、本来の業務に集中できる時間も増えましたね。AIの読み込み精度も日々上がってきている感じがしているので、これからが楽しみです。
お客様情報
■お客様名称:株式会社 鯉平 様
■本社所在地:埼玉県さいたま市見沼区卸町1-23
■設立:1952年 1月 5日
■従業員:130名
■事業内容 : 淡水活魚・水産加工品の卸売、鰻蒲焼の小売・飲食業
導入ソリューション
■RICOH Cloud OCR for 納品書
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